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暮れ行く秋



                  午後になって
                  いくらもたっていないというのに




                  弱い日差しは傾き始めて




                  目に映るものは
                  寂しげな秋の終わり




                  すっかり白くなった
                  野菊の綿毛は




                  無邪気に風に乗って
                  飛んでいくこともなく




                  身を寄せ合って
                  梳けた枝からの
                  木漏れ日を待つ




                  このまま
                  冬を越すのかしらと




                  まだ柔らかな
                  綿毛を見続ける

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