セピア色の想い出。

日々の生活と、其処から生まれる物語の布飾り。

ある日の終焉近く?(朝街/約二年前)

2009-03-13 22:00:33 | 携帯からの投稿
ビミョーに、グロい&ヒドいので、イヤな人は読むべからず。





ガホっと重く咳き込む。錆の味と熱い液体が喉を灼いた。
手近のタオルで、拭う。
見なくてもわかる。
吐血だ。
ここまで、来てるなら、後、1ヶ月保つかな。
生きたいと、生きて何をしたいと願わなかった私だ。
多分、ミーネのようにはならないだろう。
「心残り、無いわけじゃないんだけどな。」
だけど、七年前に従兄弟を殺してから、その復讐の為に旅立ってから、それ以上の何かを望んでない。
否、望めないのだ。
故郷の全てを捨て、旅立った。
あの深い森は今は、荒野だ。
キサも、キサじゃない。
…死ぬ前に、契約は解除しないとな。
セファは死ぬ為に契約したんだし別にいい。
だけど、あの子達をセファと同じ風にしたくない。
乱暴に、口を拭い、汚れた前掛けを脱ぐ。
作り置きの中和剤を飲み干した。
私はベッドに倒れ込む。自然に瞼が重くなった。


「…死にたくないな」


その呟きは私の耳にも届かず、空気に溶け消えた。





とある本を読んで、突発的な一幕。

時間軸は07の12月のある日。
もちろん、生き残りますが、こういう弱音を吐いただろうなぁって感じで。

では失礼します。