今から10年前の2011年は、博物館にとって激動の年でした。
その年の5月22~25日、英国のマンチェスターで開催されたユネスコ「世界の記憶」の国際諮問委員会(IAC)にて、「山本作兵衛コレクション」の審議がなされました。
日本とマンチェスターは9時間の時差があるため、田川市役所の職員は深夜まで結果を待ちました。
日付が変わった頃から、ホームページ等の情報で、「山本作兵衛コレクション」が日本で初めて「世界の記憶」に登録される見込みであることがわかり、深夜2時頃から、臨時の記者会見を行いました。
翌日、博物館には大勢の観覧者とマスコミが押し寄せ、展示室の前には行列ができるほどでした。
博物館では、急遽、原画展を開催し、その年の入館者は年間約15万人、例年の7倍強の入館者数を記録しました。
まさにこの2011年は、ユネスコ「世界の記憶」を所蔵する館として、博物館の運命を変えた転換点となりました。
あれから10年の時間が経過した今年は、「山本作兵衛コレクション」が、日本で初めて、ユネスコ「世界の記憶」に登録されてから、10周年の節目の年を迎えます。
博物館では、登録10周年を記念して、2021年に様々なイベントを計画しています。詳細については、このブログでも随時お知らせしていきたいと思います。
写真は、2011年5月25日付けでIrina Bokova氏(当時のユネスコ事務局長)名で「世界の記憶」に登録されたことを証する登録証を日本語訳したレプリカです。
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