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雇用契約の終了及び解除について(香港) Q&A

2017年01月19日 12時00分27秒 | 中国の労務

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

香港で雇用契約の解除を検討しております。条件等を教えてください。

 

A,

以下の理由のいずれかを証明すれば、従業員の解雇或は雇用契約条項の変更に対する正当な理由と認められます

1.従業員の行為

2.従業員の業務において必要な能力又は資格

3.法令の規定

4.その他の実質的な理由

 

また、以下の状況の場合に、従業員を解雇するのは違法とされています。

1.妊娠が既に証明され、雇用主に通知を提出した場合

2.有給傷病休暇期間中の場合

3.従業員が、労災事故又は業務安全法規違反により行う法律手続中に証拠を提供、又は聞き取りを行う公職者に対し資料を提供する場合

4.労働組合又は労働組合の活動に参加した従業員

5.労災の補償協議が未了の時点、又は関連の評価証明書の発行前の時点

 

雇用主及び労働者は雇用契約を終了する場合は、相手側に対し一定の予告期間を与えるか予告期間に相当する給与の支払いを行うことが必要となります。

 

 

 

予告期間に相当する給与額は、下記のとおりの計算式となります。

予告期間に相当する給与額 

=  雇用契約終了日前12ヶ月の1日の平均給与額 × 日数

 

なお、給与を満額で支払わなかった期間(休日、法定休日、有給休暇、病気休暇、出産休暇、労災による休暇及び雇用主が同意した休暇)、及び当該期間に支払った金額を除いて計算します。

 

雇用主及び従業員のそれぞれの即時雇用契約解除条件は下記のとおりです。

(予告通知無し、及び予告通知に替わる支払い無し)

 

 


 

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雇用契約について(香港) Q&A

2017年01月12日 12時05分40秒 | 中国の労務

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

香港で従業員を雇用する予定です。雇用契約を締結すべきでしょうか。

 

A,

香港では、雇用契約は書面又は口頭での締結とされており、必ずしも書面で締結する必要はありません。

しかしながら、「言った、言わない」等の後々のトラブルを避けるためにも、書面での締結が無難です。

 

一般的に、下記の内容を労働契約に盛り込みます。

・雇用開始日

・賃金(基本給、その他手当など)

・ポジション

・試用期間

・雇用契約の解除方法および通知期間

・守秘義務や競合避止について

 

雇用契約は締結する対象者によって、例えば正社員、パートタイム社員、契約社員などで条件を変えて締結していることが一般的です。

ただし、香港では呼称の如何を問わず「継続的契約」であるかどうかが重要になります。

継続的契約とは、実際の労働時間が1週間に18時間以上、かつ連続4週間以上雇用されている状態を指します。

上記条件に該当する社員は社内呼称としてパートタイム社員、契約社員と呼ばれていても、雇用条例に規定されている法定権利(年次有給休暇、産前産後休暇、傷病手当など)を付与する必要があります。


 

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継続的契約について(香港) Q&A

2017年01月05日 12時07分45秒 | 中国の労務

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

香港で従業員を雇用する予定です。香港での契約について、「継続的契約」の考え方を教えてください。

 

A,

「継続的契約」とは、雇用条例(日本の労働基準法に相当)第3条および別表第1に規定されており、実際の労働時間が1週間に18時間以上、かつ連続4週間以上雇用されている状態を指します

香港においては、フルタイム・パートタイム・アルバイトなど呼称の如何を問わず、実際の労働時間が上記の条件を満たしているかどうかが重要となります。

満たしている場合は、雇用条例で規定されている法定権利を付与する必要があります。

 

継続的契約に該当する場合、主に下記の法定権利が雇用期間の長さに応じて発生します。

 

 

 

仮に、パートタイムやアルバイトとして雇用していたとしても、継続的契約の条件を満たしている場合は、雇用期間の長さに応じて各種法定権利が生じるので、注意が必要です。

 

なお、MPF(強制積立金制度)や労災保険、税金申告については勤務形態や労働時間に関わらず、下記のとおり各条例に基づきます。

○ MPF

雇用開始日より60暦日経過した18歳以上65歳未満の全ての従業員に対し加入が必要。

○労災保険

雇用契約を締結した全ての従業員に対し加入が必要。

○税金申告

雇用契約を締結した全ての従業員については原則として税金申告が必要。

 

 


 

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MPF(強制積立年金)について(香港) Q&A

2016年12月22日 09時44分24秒 | 中国の労務

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

香港のMPF(強制積立年金)について教えてください。

 

A,

香港では、強制積立金制度(MPF:Mandatory Provident Fund Scheme)があります。

これは将来訪れる高齢化社会に向けて00年12月から施行されました。香港雇用の労働者が65歳になるまでの期間、賃金の一部を就労期間中に労使双方により積み立てておくことにより老後の生活費の確保を目指す制度です。労使双方はMPF制度への加入・積立が義務付けられています。

 

【適用範囲】

香港で就業する18歳以上65歳未満の労働者を雇用する雇用者が対象となります。

香港で雇用されている外国人にも適用されますが、以下の場合には適用が免除されます。

・労働ビザを保持していて、香港での就業期間が13カ月未満の場合

・労働ビザを保持していて、他国の年金制度に加入している場合

・香港での就業期間が60日以下の場合

 

【保険料】

MPFは確定拠出型で、月々の給与から労使双方が賃金の最低5%を信託会社に積み立てます。

 

 

※   対象収入の下限は7,100香港ドルで、これを下回る場合、従業員の積み立ては不要。

※   対象収入の上限は30,000香港ドルで、これを超える部分については、労使ともに任意積立となります。

【受給条件】

積立金及び運用益は原則として65歳になるまで引き出すことができません。ただし、以下の場合に限り引き出すことが可能となります。

・完全に就労が不能な場合

・60歳以降で早期退職した場合

・死亡の場合

・残高が少額の場合(過去1年間積立がなく、合計積立金額が5,000香港ドル未満で、将来就業の予定がない)

・香港から永久退去する場合

 

【罰則】

雇用者が正当な理由なく積み立てを行わなかった場合、10万香港ドルの罰金及び6か月の禁固刑が科せられます。

 

【加入手続き】

  MPFは雇用されてから60日経過後に加入義務が発生し、積立金は、初日に遡って計算します。MPFの積立金は会社負担部分と従業員負担部分がありますが、従業員負担部分は30日間分の積立を免除されます。30日経過後の次の給与対象期間から従業員負担部分の積立金が計算されるようになります。

 


 

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解雇補償金・長期服務金について(香港) Q&A

2016年12月15日 10時54分40秒 | 中国の労務

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

香港の退職金制度について教えてください。

 

A,

香港では、整理解雇や長期勤続者等に対し、解雇補償金、長期服務金を支給する必要があります。それぞれの支給条件は下記のとおりです。

 

【解雇補償金】

 

【長期服務金】

 

 

【算出方法】

 

※   解雇補償金と長期服務金の算出方法は同じです。

※   解雇補償金と長期服務金はいずれか一方の実の支払いが要求され、両方同時に支給することはありません。

※   従業員の月間総賃金が$22,500を超える場合でも$22,500を上限とします。また、賃金の定義は雇用条例第2条に基づきます。

 

【罰則】

合理的な理由なしに雇用主が解雇補償金を支払わない場合、最高5万香港ドルの罰金の対象となります。また、合理的な理由なしに雇用主が長期服務金を支払わない場合、最高35万香港ドルの罰金及び3年の禁固刑に処されることとなります。

 

【強制積立金(MPF)の雇用主拠出分との相殺】

雇用主は、解雇補償金或は長期服務金を、強制積立金(MPF)の雇用主拠出分から支払うことが可能です。

 


 

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外国人在中就労許可制度のポイントの詳細について Q&A

2016年12月08日 09時58分05秒 | 中国の投資環境・経済

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

新しい外国人在中就労許可制度はポイント制になっており、A,B,Cに類別されると聞きました。自分が何に分類されるか知りたいので、ポイントの内訳を教えてください。。

 

A,

2017年4月1日より、新しい外国人在中就労許可制度が実施されます。(上海では11月より試行運用中)

本制度では、対象者を、A類:外国ハイエンド人材、B類:外国専門人材、C類:外国一般人材の3種類に分類分けされます。Aの人材は就労が奨励され、Bについては抑制、Cについては制限が加えられるとされています。

 

○   A,B,Cはポイントによって類別され、85ポイント以上はA、60ポイント以上はB、60ポイント未満はCに分類されます。

ポイントの内訳は、下記を確認してください。

 

 

○   インターネット上での申請になりますが、Aを申請しても、要件に該当しない場合は、自動的にBやCにランクが下げられます。

○   Aは年齢無制限、BとCは60歳まで(但し、Bのうち妥当な申請者には制限を緩和し、Cは緩和しない。

 

現状では、このような内容となっておりますが、実際にこの通りに運用されるかは定かではありません。

今後の動向を注意して観察する必要があります。


 

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化粧品の消費税政策について Q&A

2016年12月01日 09時31分37秒 | 中国の投資環境・経済

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

化粧品の消費税が変更になったと聞きました。詳細を教えてください。

 

A,

財政部・国家税務総局は2016年9月30日付で、下記の通知を公布しました。

「化粧品の消費税政策を調整することに関する通知」(財政【2016】103号)

「化粧品の輸入環節消費税を調整することに関する通知」(財政【2016】103号)

これにより、化粧品の消費税率が改正となりました。

同通知は2016年10月1日より執行されております。

 

本通知より、非高級化粧品は消費税の課税対象外となり、課税対象項目の名称が“化粧品”から“高級化粧品”に変更されます。具体的には、下記の物が課税対象とされ、税率は30%から15%に引き下げられました。

○   高級美容類

○   高級スキンケア化粧品

○   セット化粧品

 

高級化粧品の定義は下記のとおりです。

生産(輸入)段階の販売(課税)価格(増値税を含まない)が10元/ml(g)または15元/個(枚)以上の化粧品


 

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中国から撤退後の政府webサイトでの企業情報について Q&A

2016年11月24日 10時15分51秒 | 中国の投資環境・経済

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

弊社は中国からすでに撤退している会社です。撤退は完了しておりますが、政府の企業情報webサイトに企業情報が残っております。撤退した会社も企業情報が残っているものでしょうか。

 

A,

中国では、毎年企業情報を政府に報告する義務があり、その情報は政府のwebサイト上で確認することができます。

http://gsxt.saic.gov.cn/

 

撤退が完了した会社は、“已注销”の記載がされております。

 

もし、撤退が完了したのにもかかわらず“已注销”の記載がなく通常通り情報が記載されている場合は、撤退手続きの際に何らかの不備があり、完全に完了していない状態である可能性があります。

一度、現地のコンサル会社等に、当企業の状態を確認してもらうことをお勧めいたします。

 


 

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外国人在中就労許可制度(2017年4月1日以降)の実施 Q&A

2016年11月17日 10時44分42秒 | 中国の投資環境・経済

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

2017年4月1日以降、新たに外国人在中就労許可制度が実施されると聞きました。詳細を教えてください。

 

A,

中国で就労する外国人の管理サービス体制の整備を進め、審査・許可の重複を減らすとともに事務効率を高めるため、従来の「外国人専門家在中許可」と「外国人就業許可」を「外国人在中就労許可」に一本化することとなりました。

 

ポイントは下記のとおりです。

 

(1)審査認可プロセスを一元化し、電子上で申請手続きができるようにすることで、申請書類を減らし業務効率化を行っている。

 

(2)個人許可番号は終生継続。

 

(3)対象者を、A類:外国ハイエンド人材、B類:外国専門人材、C類:外国一般人材の3種類に分類分けする。Aの人材は就労が奨励され、Bについては抑制、Cについては制限が加えられるとされています。

 

本制度は一部の地域(北京市、天津市、河北省、上海市、安徽省、山東省、広東省、四川省、寧夏回族自治区等)で試行が行われた後、2017年4月1日より、全国一斉に施行されます。

なお、上海では11月1日より、本制度の施行がはじまっております。

 

 


 

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中国の時効制度について Q&A

2016年11月10日 10時40分38秒 | 中国の法務

こんにちは、中国・上海の三輪常敬です。

 

Q,

中国において、債権の時効について教えてください。

 

A,

中国では、民法通則の中で民事債権の時効(訴訟時効)について原則的な規定が定められています。それによると、債権の訴訟時効期間は原則として2年となっております(民法通則代135条)。なお、下記の債権は例外として1年とされております。

・身体障害を理由とする賠償請求権

・品質不合格かつそれを告知していない商品の販売に係る債権

・賃借料の債権

・寄託物の消滅・既存に係る債権

 

日本においては、債権の時効は実体権を消滅させる「消滅時効」とされているのに対し、中国の時効は前述のとおり「訴訟時効」になります。民法通則135条には「人民法院に対する民事権利保護の請求における訴訟時効期間は2年とし、法律に別段の定めがある場合を除く。」と記載されています。したがって、日本と中国の時効制度の考え方が異なるため、注意が必要です。

「訴訟時効」においては、訴訟時効期間2年が経過した場合、訴訟・請求権が消滅するだけで、実体権は有効に存続します。したがって、時効成立後に債務者が債権者に弁済したとしても、その行為は実体権に基づく債務の弁済する行為として、弁済は有効になります。

 

中国においては、日本と同様に「時効の中断」が認められています。「時効の中断」とは、一定の事由が生じた場合に、既に経過した期間が無効となり、当該事由が生じたときから改めて時効を進行させることを言います。中国では民法通則第140条の中で、下記の3点を時効の中断事由として規定しています。

 

・訴訟の提起

・債権者の権利要求

・債務者の履行の承諾

 

したがって、債権が時効にかかりそうになった場合は、上記のいずれかにより時効の進行を中断する必要があります。なお、実際の裁判では、これらの行為の存在を証明する必要があります。したがって、上記の時効の中断が生じる行為を行った証明書類を残しておくことも重要です。


 

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