韓国在庫品

2011-05-31 | 海外業務
韓国にある、日本のマサバの在庫が売れずに止まっています。

韓国は昨年からのサバ不漁を受け、日本から大漁に輸入しました。
そのサバが、この放射能騒ぎで完全に売れない状態となっています。
韓国に眠った状態です。韓国業者にしてみれば、日本政府の責任でなんとかしろ、と、いいたいところでしょうけど、日本国内のことすら業務が進まない状態で、海外のことまで考える余裕もまた、そんな気もないでしょう。

昨日、水産庁から対中輸出の証明書についての発表がありました。
ですが、いわゆる「10都県を除く」地域についてのもの。

*10都県:福島、群馬、茨城、栃木、宮城、新潟、長野、埼玉、東京、千葉

また、3.11の前だったら問題ないはずなのですが、それについては今回は話しになっていません。

実は3.11前に日本を離れ韓国にある在庫こそ、「汚染問題」とは無縁な貨物なわけです。

この原料を日本に持ち込む場合、
1) 日本から輸出されたものでも、「関税」がかかります。 ラウンドは7%
2) サバは輸入枠が必要です。
当然枠が無い会社は、枠を他社から借りますので、枠代を支払う必要があります。
(無償で発給される特殊枠は、委託加工の場合のみ=名義が変わらない場合だけだそうです)
ということで、コストが高くなってしまいます。

この原料を中国に持ち込むことは、いまのところできません。
あとは中国以外の国で加工するか・・・?

せめてこんな時期くらい、日本から出たサバについて、無関税、無枠で、輸入させてもらえないものでしょうかね?
これがなければたぶん、韓国もハッピー、日本市場もハッピーなんですけど。。




こんな時に。。。

2011-05-30 | 日常雑談
こんな時に不信任案だとか解散総選挙だとか。。。
それよりももっとやる事が山ほどあるだろうに。そのエネルギーを、こんな時だからこそ皆が同調してこの難局を乗り切るために使えないものだろうか?
いくら内閣が悪くても、ここで総理や大臣変えたらどれだけの仕事が滞るか。どれだけの無駄な出費が増えるか。。。増してや選挙何かになったら。。。

人の命に関わる問題です。
国家の存亡に関わる問題です。

政治家のバカさ加減には驚いた。また、ここまで酷いか、と、呆れてしまう。。。

日本を陥れるなら今がチャンス。 海外が日本の没落をじっと見ている。
親日の国も呆れて離れて行く。

デマレージ

2011-05-27 | ビジネス業界
コンテナが港に入ったら、荷主は速やかに引き取らないと、コンテナヤードに留め置いているだけでどんどんチャージが加算されます。これがデマレージです。
たしかに船会社にしてみれば、荷物を延々と留め置かれてもコストもかかるし仕事も煩雑となるわけです。
もっとも、入船~引き取りまで、一般的に必要と思われる日数についてはチャージがかかりません。これがフリータイムです。

放射能問題で輸出貨物が滞っているのは周知のとおりです。
中国のようにほぼ実質日本からの貨物を受けない国もありますが、今も日本からの貨物を受けている各国は、水際で放射能汚染貨物を食い止めようと、輸入時に検査を施します。
当然結果が出るまで、当該貨物はヤードから出すことができません。
船会社にとってはそんなことは関知しないわけで、フリータイムが切れた貨物には、どんどんデマレージが発生するわけです。

このデマレージ、荷主と船会社の力関係にもよりますが、多少の融通は利くようです。基本的には船積みをした送り主側が(つまり、輸出側)が交渉すべきものです。
貨物は送り主の依頼で積まれたわけですから、受け荷主ではなく、送り主が交渉するのが自然ですね。
今のような時期には、相手のことを思いやって、フリータイム延長のネゴをこちらで前もってしておく、或いは、相手にその必要があるかないか、を聞くなんて気遣いも大切です。

相手が言わないから・・と思っていても軽く考えてるだけかもしれません。その結果として、品代金の値引きを要求されたりするケースも考えられます。後で揉めないためにも、ちょっとしたネゴは大事です。仮に延長できなくても、その旨を相手に伝えておけば、あとで揉めることは回避できるでしょう。



中国向け

2011-05-26 | ビジネス業界
食品の中国向け輸出が実質できない状態が続いています。
放射能問題です。

一昨日、APAXさん主催のフォーラムに参加しましたが、やはり中国向けで成功している会社はありませんでした。
中国の場合、法律と運用がちぐはぐなことがよくあります。誰かが成功してくれれば、皆それに準じていくのですが。。

さて、中国向けの輸出、といっても内容は様々。
水産物として思いつく話しは、
① 中国内国消費用
② 中国加工→海外向けの原料
③ 中国加工→日本向け
ということになるでしょうか。

輸出ができないことによって、直接的な問題、たとえば、秋鮭のように中国の買い支えがあって相場がしっかりしていた商材がどうなるのか? という問題があります。
ただ、あまり取りざたされてませんが、海外加工、中国加工品の食卓に占める割合は少なくないわけで、その原料が現地に入れられないとなると、製品の供給も行く行くは細ってきます。
第三国で漁獲された魚は問題ありません。

たとえば秋刀魚の加工品。中国で開いたり、筒切りにしたり、という加工をやってるわけです。その秋刀魚が日本から出ていかない、となると、韓国船、台湾船の秋刀魚を確保していかなければなりません。
ですが、その数は限定的。さらに、秋刀魚の場合「輸入枠」もあります。こういった加工品も対象ですので、枠がなければ輸入できなくなります。

こんな影響から、ベトナムで加工をしたい、というお客様の流れがあります。
(ちなみに秋刀魚の枠は韓国以外、どこで加工してもついて回る問題ですが)
ただ、中国のように簡単にできるわけではありません。
やはり長期的な考え方で計画的にベトナムへのシフトしているお客様と、スポットのお客様では取り組み方にも考え方にも違いが出てきます。
餃子事件のとき、一時的にベトナムへのシフトが起こりましたが、コストやオペレーションの問題からほとんどのお客様は中国に戻って行きました。
そして今回の問題。。。

今回ベトナムを見ていて明らかに違うのは、あまり積極的に中国からのシフトを受け入れる空気ではない、というところでしょうか。
この流れ、今回も一過性となるのかどうか・・・?





「大局観」

2011-05-25 | 海外出張













大局観 自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21)
クリエーター情報なし
角川書店(角川グループパブリッシング)


将棋の羽生さんが書いた本です。
歳を重ねるごとに鈍くなる「勢い」を、経験を積んだ「大局観」をもって様々な角度からアプローチすることで乗り越える(まだまだ成長できる)、という感じの話しです。

※ 若いころの勢いを取り戻そうと考えるより、現在の自分ができることをやるほうが健全

という考え方、なにか胸のつかえがとれたような気持ちになります。
対局の中で学んだ集中力の必要性や判断力、反復することや研究すること、などなど、あたりまえなことがとても丁寧に、実例も含めて書いてあります。
よくよく考えると、あたりまえなことばかりなのですが、あの天才棋士も結局あたりまえなことをコツコツと続けてあの領域にたどり着いているんだな、と思いました。

久しぶりに面白い本でした。

再掲 : TOKYO起業塾 ご案内

2011-05-23 | ビジネス一般

再掲です。

私が起業体験談を話すことになっています、TOKYO起業塾のご案内です。

事務局からのメールと掲載します。

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(公財)東京都中小企業振興公社 TOKYO起業塾運営事務局です。
http://www.tokyo-kosha.or.jp/

平成23年度TOKYO起業塾「ベンチャー起業家コース」がこの度募集を
開始いたしましたのでご案内いたします。5日間コースで会社設立の
手続きや定款作成などの実務から融資申し込み時に必須の事業計画書の
作成まで専門家が丁寧に指導いたします。

また、公社の創業支援施設「ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA」の
運営を7月より開始します。この施設は社会的課題を解決するためのビジネスにチャレンジする、
創業を志す個人、創業間もない中小企業・団体等の事業立ち上げの第一歩を支援することを
目的としています。募集とともに施設見学会も実施しております。創業を志す方はぜひご検討下さい。

さらに、上記「ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA」が7月に
運営が開始されるにあたりまして、オープン記念と致しまして「キックオフ・セミナー」を
開催する予定です。こちらは参加費無料となっております。奮ってご応募下さい。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ CONTENTS ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

[ 1 ] 平成23年度「ベンチャー起業家コース(5日間)」の募集案内
[ 2 ]「ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA」入居者募集のご案内
[ 3 ]「ソーシャルインキュベーションオフィス・SUMIDA」オープン記念
   キックオフ・セミナー 参加者募集のご案内

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[ 1 ] 平成23年度「ベンチャー起業家コース(5日間)」の募集案内
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◆概要:
創業初期には、企業体質の弱さや準備不足から様々な問題が生じ、その対応に
苦慮している例が多く見受けらます。そこでベンチャー起業家コースでは、
起業家のビジネスマナーや会社設立と登記方法など、起業に必要な基礎知識を
提供するとともに、専門家のアドバイスの下、事業計画書の作成演習を行います。
http://www.tokyo-kosha.or.jp/topics/1105/0010.html

◆日時:7月9日(土)、10日(日)、16日(土)、23日(土)、30日(土)
     いずれも10:00~16:30(9:30受付開始)

◆定員:先着40名

◆会場:
(公財)東京都中小企業振興公社 秋葉原本社 3階第一会議室
http://www.tokyo-kosha.or.jp/kosha/office/akiba.html

◆受講料:12,000円

◆お申し込み方法:
お申込みは下記の公社のホームページからできます。
http://www.tokyo-kosha.or.jp/topics/1105/0010.html
インターネットでのお申し込みが難しい場合は、お電話にて申込書を請求していただき、
必要事項をご記入の上、郵送かFAXにてお申込みください。

◆お申込み期限:7月5日(火)



ベトナム前浜情報

2011-05-20 | 海外出張

一週間ほど前にベトナムの一般紙に掲載された、漁業関連のニュースです。ちなみに、一面トップだったそうです。

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*漁民は損になると分かっているので、漁に出ない。 

*漁が無いのに、年での需要は変らず。
 
*いか、えび、貝類の値上げ幅は魚(海の魚)に比べたら、まだ小さい。ちなみに魚は年初から倍になった。
 
*豚肉の高騰に吊られて、小売市場での魚の売値も高騰。
 
*あじ等の比較的安い日常食の魚の上昇率は先月比で20-30%アップ。さわら、まなかつお、いか等の高級魚は5-15%アップ。
 
*やりいかは需要に追いつかないため、40-50%もアップ。
 
*えその場合;ガソリンの値上げで漁民が損。本来18000ドンでようやく利益が出るのに、15000ドンでしか売れない。(浜値)
 
*漁民から魚を買い集めるコレクターの言い分;工場やスーパーと長期契約しているので浜での買いの値段は上げられない。
 
*漁民の言い分;年初はガソリンが14000ドン・リッター。魚の浜値も14000ドンぐらいでガソリン価格と浜値が大体同じだった。
今ではガソリンが21000ドン・リッターで、浜値が15000-16000ドン。
漁に出ても損、陸に船を晒しても損。
 
*スーパーのバイヤーの言い分;中間業者の排除や、安定した供給が可能なコレクターの確保で小売価格は5-15%に抑えている。
生鮮は客を呼び込む商材なので、利益を減らしてでも価格は抑えている。
 
*傾向としては、投網漁はまだ損が小さい方。釣りモノ漁や底引き網は損失が大きく、漁はほぼ見合わせている。
 
*ガソリンの上昇に伴い、氷代、電気代、運送費もアップ。ゆえに魚の価格がアップ。
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残念ながら私も予定どおりの買い付けができない状態です。
タコについては、漁が始まったがすぐに漁師が漁を諦めてしまったそうです。というのも、油代金が高すぎて、操業するだけ損になる・・ということらしいです。
油代金の値上げはすべての商品に影響が出ます。
電気代が上がり、資材が上がり、輸送コストも上がります。
魚が無ければ魚価もあがります。
とにかくなにもかも、値上がりし続けている状態です。。


= 業務連絡= 三酸化アンチモンについて 

2011-05-19 | 海外出張

海外と取引をしていると、水産物以外のいろーんな話しを年中いただきます。そのほとんどが私の手に負えず放棄するもの。 過去の例では・・・

* 椰子のチップ (植木の底などにつかってるやる)  * 真鍮のガスバルブ  * 婚礼衣装  * LPG大型タンク  などなど。。

すべてお手上げ。途中でギブアップしました。 今回は・・・・

「三酸化アンチモン」 という原料 を日本で売ってくれ、との依頼。。。 

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三酸化アンチモン(さんさんかアンチモン、英語 Antimony trioxide、ATO)とはアンチモン酸化物の一種。アンチモン化合物として最も重要な化学物質で、主に難燃剤顔料ガラスの助剤、触媒などに用いられる

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ということらしいのですが、どうしたらいいかさっぱりわかりません。。

さて、物の本によれば、間に最大でも6人介せば、世界中の有名人にまでたどり着くことができるとか。。 アンチモンのプロたどり着けることを祈って記事にしてみました。 あまりにも漠然とした話しで申し訳ないのですが、どなたかアンチモンの商取引について情報を頂ける方いらっしゃいましたらご一報ください。 サンプルなどを今日入手(というか、押し付けられる・・笑)予定です。

t-dobashi@doverseafoods.com

とりいそぎ

 


TOKYO起業塾 募集開始

2011-05-18 | ビジネス一般

東京都が主催する起業家向けのセミナー

TOKYO起業塾 ベンチャー企業家コース 5日間

の募集が始まっています。

先日も書きましたが、全5日のコース(週末のみ)で、12000円と激安。場所も秋葉原駅前ととても便利です。

私もこのセミナーを二年前に受講。起業にあたっての心構えやら実務、さらには、金の借り方まで指南してくれる、ほんとにお得なセミナーです。

今回ご縁があり、初日 7月9日(土曜日) 午前(=セミナーの最初の枠)で、起業体験についての話しをさせていただくことになりました。 起業して2年程度ですが、この間、サラリーマン時代の何十倍もの経験をしてきたな、と感じている今日この頃です。 起業時の苦労というものは(今も続いていますが)、なるほど振り返ると先輩起業家さんたちが皆苦しんでいるところ。やっぱり同じところでひっかかり、同じように悩むものなんだな・・・と、つくづく思っています。

起業をお考えの方、起業間もない方には、本当に役立つ5日間になると思います。料金もそれなりに安いですし、「行動を起こす」きっかけにするにはもってこいのセミナーではないでしょうか。

申し込み、問い合わせは、直接上記リンク先まで、お願いします。

 

 

 


仮箱

2011-05-17 | 海外出張
工場に入ると、半端なもの、作業途中なものなどを、仮置きしていることがよくあります。
ベトナムの場合、この仮置きを、仮の箱に入れている場合が多いです。この仮箱、使わなくなった箱を利用することが多いのですが、結構問題がおきます。

というのも、工場は使わなくなった箱の再利用のつもりでも、結構他社さんの商品の箱が平気で使われたりするわけで、誰が、何を作っていたのかを知るきっかけになったりします。

当然こちらの箱も余った場合他社さんに使われていると思って間違いないわけです。本当に秘密裏に作りたいときは、余った箱まで代金を払うので、全部廃棄してくれ、と、そこまで気を使う必要がでてきます。
細かい話しですが、こういったことも海外で仕事をしていると、ポイントだったりします。