田中川の生き物調査隊

平成12年3月発足。伊勢湾に注ぐ田中川流域の自然と生き物を調べ、知らせる活動をしています。三重県内の生き物も紹介します。

マエグロツリアブが暮らす環境

2008-08-15 | ツリアブ
マエグロツリアブ♂
2008.8.13 マエグロツリアブ♂

マエグロツリアブの生息範囲は津市河芸町の海岸地帯の広い範囲にわたっている。私が彼らの姿を一度なりとも見かけた範囲は延長3キロメートルを超えている。
彼らの生息場所に共通しているのは、この辺りの海岸部には普通に生えていることだが、ヤブガラシ、マサキ、アカメガシワのいずれかが近くにあること。海岸地帯だから当然ではあるが、砂浜が近くにあること。オオモンツチバチが飛び回っていること。

7月の後半から、マエグロツリアブの個体数が減ってきたように感じている。生息場所によっては一頭も見つからないことが続いた。
特に♂の個体の写真が撮れていない事に気がついた。しかし、最近になって我家から最も近い海岸にマエグロツリアブがまだまだ軽く10頭以上は居ることが分かってきた。雄たちも元気であった。
このところ、彼らの翅も痛んできている。
彼らは何時まで活動を続けるのであろうか。それを見届けるのも私の役目と思っている。私の住む町に彼らが暮らしているのだから。

マエグロツリアブ♂
2008.8.11 マエグロツリアブ♂

マエグロツリアブ♂
2008.8.11 マエグロツリアブ♂

マエグロツリアブ生息地
この砂浜にはヤブガラシが生えていない。ヤブガラシが生えていない唯一の生息地である。マサキ、アカメガシワはあるが、訪花しているマサキやアカメガシワはこの写真に写っていない周辺部の株である。マエグロツリアブの他にスキバツリアブも見られる。オオモンツチバチやコモンツチバチが多い。ハマボウフウの群落地付近ではマエグロツリアブが俊敏に飛び回っているのを見ている。地面への産卵活動?のような動きも何度か見ている。彼らが体を休める空間がここにはあるように感じている。

マエグロツリアブ生息地
マサキ、アカメガシワ、ヤブガラシが生えている。マエグロツリアブとクロバネツリアブが見られる。手前の砂浜では、産卵活動?のような動きを見ている。またトンボの接触産卵のような動きで、あちこちの植物に次々と下腹の先を打ち当てるような仕草をしているのを見ている。マエグロツリアブの個体数は多かったが、最近では数頭しか見かけない。

マエグロツリアブ生息地
堤防際の砂浜では2008.7.3マエグロツリアブが集団で産卵行動?をしていた。堤防の反対側にはヤブガラシが生え、マエグロツリアブとクロバネツリアブがよく見られたが、一時的なものであった。ここの集団はどこへ行ってしまったのだろうか。

マエグロツリアブ生息地
2008.8.11 ヤブガラシに一面覆われた生息地。スキバツリアブ、クロバネツリアブも見られるが、マエグロツリアブが最も安定した個体数を維持している場所。

マエグロツリアブ生息地
2008.6.26 上と同じ場所だが、ヤブガラシは周辺部に少し花咲きだした程度。焼却灰やカニ殻が捨てられている。かつては砂浜であった。

マエグロツリアブ生息地
ヤブガラシが花咲く海岸堤防際の畑。マエグロツリアブとクロバネツリアブが一時的に集まってきていたが、その後全く姿を見せなくなった。その理由が分からない。

マエグロツリアブ生息地
バッタ類が多い。マエグロツリアブ、スキバツリアブ、クロバネツリアブなどが見られる。アカメガシワ、マサキ、ヤブガラシが育つ。

マエグロツリアブ生息地
松の木近く、夕方にハマゴウの枯れ枝で休むマエグロツリアブやスキバツリアブを見かけた。

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