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ツルギアブ科Acrosathe sp.の雌がヤブガラシに訪花
津市の芦原海岸。ヤブガラシに訪花するツルギアブを見つけた。ツルギアブに訪花性があるなんて。
この雌は葉から花へ,花から花へ,葉から葉へと小躍りするように動き回っていた。
これまでマサキやハマゴウなどの葉上に居る複数種のツルギアブを観察してきたが,花の蜜を舐めるところは見ていない。蜜をうれしそうに舐めているツルギアブを見たのはこの日が初めてである。
Acrosathe属の特徴は,「平均棍の先端球(基部を除く)は淡褐か黄褐で,先端球の基方の暗褐部よりもはるかに広い」。
このツルギアブもAcrosathe sp.かも。6~7月に良く見かけたのと同種かもしれない。Acrosathe属のいくつかの種が秋にも出現すると聞いている。
タシマツルギアブは今のところ日本海側にしか記録が無さそうである。
雌の腹部背面の斑紋には,個体差はあるものの,種間での相違もあるようであるが確実性に少し欠ける。
背中の白毛と黒毛の生え方にも種の特徴があるが,この毛は脱落しやすいようで,標本に少し触っただけで脱落してしまうこともあるので要注意である。
とにかく信用できるのは解剖して♂交尾器を見ること。
難儀なことである。
私は現在,三重県産のツルギアブについて80個体以上のデータを持っている。その採集者は5人ほど。いずれ発表しなければと思っている。
2010.9.22
ナギサツルギアブ覚書
砂浜のツルギアブ
シオサイツルギアブ覚書
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