すきゃったどろわーず

「ひきだしバラバラ」~mici_konによる、美術展レビューとか音楽や身辺雑記です。

川ぞいにコトコト

2016-08-30 10:38:04 | SATOYAMA
7月の初めに、JR三江線に乗ってきました。
つい先日、おそらく来年9月いっぱいでの廃線が発表されたばかりです。

中国山地のど真ん中・広島県三次市と、日本海に面した港町・島根県江津市を結ぶ全長108Kmあまり。
江津までストレートに行きたけりゃ始発で三次を出なけりゃなりません。
私が利用したのは9時半過ぎの列車だったので、途中の石見川本まで。

中国地方随一の大河、江の川に沿って走る路線なので、車体にアユがあしらわれています。
コワ~イ顔の数々は、この地方に伝わる神楽の登場人物たち。
神々や鬼、豪傑がラッピングされたお神楽トレインです。

普段は一両で走っている事が多いのですが、週末は2両編成。一両目はご年配の方のツアーが乗っていたようで
私がホームにたどり着いた時には既に満席でした。仕方ないので2両目の窓際に何とか陣取りました。

団体さんは途中の伊賀和志(いかわし)という駅でゴッソリ下車されたのでその後ラッピング車両に移動。
多分「神楽門前湯治村」へ移動してお神楽を観るツアーなんだと思います。
35ある駅のひとつひとつに神楽の演目が割り当てられていて、ホームなどにその解説プレートがあります。
広島県内で盛んな神楽、ルーツは石見神楽とのことで、江の川の水運ルートに乗って伝わったのではと思います。


沿線の風景。ゆったりと流れる水量の多い川です。
昔は舟運が物流のメインだったと、この後訪れた「カヌーの里おおち」の博物館で知りました。
途中2か所ほどカヌーの出来る「川の駅」があり、対岸から吹き流しを振って歓迎してくれる方がいらっしゃいました。

ところどころで見かけるさまざまな色と形の橋に着目しても興味深いです。
団体さんが降りた後は、高そうなカメラを抱えた年季の入った鉄道ファンらしきおじさま方に気づきました。
夏休みの間は「青春18キッパー」の乗り鉄さんたちで賑わうのではないでしょうか?

三次出身の方に聞いたのですが、三江線は江津側からと三次側から建設され、南線と北線があって
全通したのは昭和50年代になってからとの事です。工事の難しい区間があったのでしょうね。
で、この浜原駅に全通記念の碑があるそうです。私はこの一つ先の粕渕駅で降りたので確認できていませんが。

この鉄橋は、粕渕駅を過ぎたところにあります。下車後オット氏に拾ってもらうために移動中に並行する橋から撮影。
1時間半もローカル線に揺られる趣味は持ってなくて「え~俺クルマがいいし~。」という反応は目に見えていたので、
粕渕駅から登った三瓶山温泉でのんびり湯につかった後、時間を合わせて拾いに来てもらうことで妥結したのでありました。