高校生のころ、現代国語の教科書に載っていた梶井基次郎の『檸檬』の書き出しがこうでした。
「えたいの知れない不吉な塊が私の心を始終圧えつけていた。焦躁と言おうか、嫌悪と言おうか――酒を飲んだあとに宿酔(ふつかよい)があるように、酒を毎日飲んでいると宿酔に相当した時期がやって来る。それが来たのだ。」
宿酔と言われてもね、高校生には、よく解らない書き出しです。
さて、本題。
社会に出たのがちょうどバブルのころだったので、飲みに飲んで二日酔いってことはざらでした。
しかし、自分はどんなに飲んでも二日酔いしない人間だと思われていたようです。
確かに飲み過ぎると次の日は具合が悪くなりましたが、それを表に出さず、平気な顔をして仕事をしていたのです。
まー、やせ我慢と言うか美学貫徹と言うか、そんなところでしょう。
二十代は体力でなんとかなりましたが、三十歳をすぎると体力が落ちて、薬を飲んでごまかしたことが何度かありました。
この年代だと、1ビン数百円のものがよく効きます。
四十を過ぎるとバカ飲みをしなくなったので、次の日に残るようなことはありません。
少し飲みすぎたかなと思ったら早く起きて、水分をとり、余分な毒を排せつするようにします。
余裕があれば、そのエネルギーを補給するために炭水化物とビタミンを接種してます。
仕事に出るころには体調を整えるようにしています。