五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

新里にSLがやってきた

2011-12-06 20:59:21 | 鉄道

 12月4日は東北新幹線新青森駅開業から1周年である。各地で記念イベントが開催されたのだが、僕もそのひとつ、それも割とささやかに開かれたイベントに行ってきた。

 弘南鉄道弘南線の新里駅構内に、蒸気機関車8620形が設置された。もともとは鰺ヶ沢町役場の裏手に展示されていたのだが、海に面したところで、潮風による腐食が著しいためにこちらに移ってきたとのこと。新里駅は、開業以来の駅舎を改装したばかりだ。以前の古びた感じはなくなったが、形は昔のままである。

 田んぼの脇に車を停めて、会場へと向かう。強い雨に強い風。いささか残念な気候である。にもかかわらず、思っていた以上の人出である。鉄道マニアの方もおられたようだが、それ以上に地域のおじちゃんおばちゃん、それから子どもたちの姿が目立った。

 蒸気機関車の運転台にも上がれるようになっていて、汽笛の紐を引いて音を出すことができる。カマには発煙筒が入れられて、煙が出るような演出もされている。僕も列に並んで、ボーッ、と鳴らしてみた。なかなかの迫力。





 機関車の隣には、わざわざ弘南名物のラッセル車が運ばれてきていた。鄙びた無人駅が、この日は鉄道テーマパーク然としている。

 突然、「先生こんにちは」と声をかけられた。振り向くと、昨年お世話になった鰺ヶ沢町役場の方である。鰺ヶ沢からの移設ということで、こちらまで足を運ばれたのだそうだ。こうやって結びつきが生まれるのもまたうれしいことである。





 狭い駅舎には、雨風を避けるために人がひしめいていた。そんななか、弘南鉄道のゆるキャラ、ラッセル君と、もう一人、ん?お名前は何というのだろう、キャラクターが記念撮影に応じている(後に平川市碇ヶ関地区のキャラクター、たけっこくんと判明)。



 そうこうするうちに弘前からの電車が到着した。周りの人々は、小旗を手にして何やら歓迎ムードである。すると降りてきたのは弘前市長とたか丸くんだ。弘前駅での記念イベントからそのまま移動してきたのだろう。市長さんはともかくとして、たか丸くんの電車移動というのはすごいことだ。しかも普通の営業列車だから、お客さんはびっくりしたことだろう。





 3体のゆるキャラたちは、互いに抱擁?し合った後、仲よくステージへと向かっていった。



 ますます強くなる雨風に退散することにしたのだが、イベントはその後も盛り上がったようである。こぢんまりとしているけれど、なかなか素敵なイベントだった。弘南鉄道はとっても頑張っている。にわか利用者としても、ますます応援したくなる。

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