五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

7月17日(土)晴れ

2010-07-19 11:22:44 | Weblog
 8時半起床。朝食はトーストと野菜サラダ、スクランブルエッグ。新鮮なトマトがおいしい。

 母に昭島駅まで送ってもらい、整骨院に行く。今日は先週よりは少し混んでいたが、それでもピークのときから比べると少ないほうだ。調整をしてもらいながら、高校野球の地方予選の話しをする。やはり西東京大会の行方は気になるもので、今年の早実はどうですかねえ、といった会話を楽しむ。その間に不調の首をしっかりもんでもらった。かなりラクになった。

 さすが東京の夏である。暑い。メガネをサングラスに換えて拝島駅まで歩く。青梅線・中央線、そして東西線と乗り継いで早稲田へ。今日はさすがに馬場歩きをする気にはなれなかった。「メルシー」で昼食。ラーメンと半ライス。暑い日だろうが何だろうが、このお店は繁盛している。結局今年も早稲田通いの3分の2は、ここでラーメンを食べた。しかもほぼ常にラーメンを注文している。よく食べたもんだ、と我ながら思う。

 戸山キャンパスまで歩いていく。スロープを上りながら、構内の風景をカメラに収めていく。早稲田キャンパスがどんどんと装いを新たにしていくのに対して、戸山キャンパスのほうは、僕が学生だった時分の面影をずいぶん残している。だが来週でひと区切りついた後、再び訪れるときには、いろいろと様相が変わっていそうな気がする。しばし名残りを惜しむ。





 「青少年と学校」は、来週が試験なので今日が授業としては最終回。昨年度は本務校の事情でコースナビに音声とパワーポイントのファイルをアップしたのみだった内容を、今年度になって初めて講義として話す。もともと講義ノートを作ってあったのだから、大きく崩れることはないのだが、「初演」というのはいつでも緊張する。実際にしゃべってみることで、流れがスムースにいかないところや説明を補う必要といった修正点も見えてくるので。

 何とか授業をやり終えてほっとした。1回だけ、声が出なくて散々な回があったけれども、休講せずにやり通すことができた。内容的にも、そして受講者とのコミュニケーションという点から見ても、今の僕が提供しうる精一杯の授業になったと思っている。ただ、授業の質を高めていくためには、できれば継続して講義をしていくのが望ましいのは確かで、このままだと「お蔵入り」になる可能性もある。今後2年間かけてまとめた成果をどうやって活用していこうか。すっぱりと捨てるという潔さも必要かもしれないが、そうするにはいろいろいい思い出が詰まった授業ではある。





 中央図書館に行って資料探し。外国の19世紀の文献に当たる。古い資料に関しては、WEB資料という形で利用できるようになっている。学内利用のみ(僕のような非常勤教員は学外からアクセスできない)だが、かなり充実している。何ともうらやましい。でも、ボロボロになった紙媒体のなかからお目当ての資料を探し出す楽しみというのは、書庫に潜ってこそである。しかも貸し出し期間は60日間で、弘前大学図書館よりも長い(うちは最長30日)。

 早稲田駅から東西線に乗る。中野で中央線に乗り換える際、改札の外に出て、中野サンモール商店街をひと巡りする。久しぶりに歩いてみると、あれ、こんなに狭かったっけ?と思う。僕のなかで吉祥寺のサンロードとごっちゃになっているのかもしれない。人通りの多さが何だかうれしい。

 昭島駅に着く時間がタイミングよく母と重なり、車で帰宅する。夕食は素麺。この夏初めて食べる。普段独り暮らしだと、なかなか素麺を食べる機会というのはない。しょうがをたくさん入れて、茹でた茄子と一緒に食べるのが実家での定番である。何とも涼しげでよい。

 クーラーのない実家の2階は暑いのだが、よく眠れる。疲れのせいか、それとも安心できる場のおかげか。ぐっすり眠って、翌朝はまた元気になっているはずだ。

7月16日(金)雨のち晴れ(弘前)→晴れ(東京)

2010-07-19 10:51:55 | Weblog
 8時起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。大きめのリュックとハンドバックを持って、歩いて大学に向かう。途中で雨が落ちてきた。折りたたみの傘を取り出すか、それともこのまま大学まで早足で行ってしまおうかと迷っていたら、だんだん降りが激しくなってきて、傘を差す。

 今朝は不確定要素を含んだ事態に備えて、少々緊張していたが、どうにかそれは回避された。安堵する。

 10時20分から、男女共同参画推進室の定例委員会。通常は2コマの時間内に終わるのだが、今日は議題が多く、12時15分までかかった。大急ぎで研究室に戻る。

 先ほどの雨はすっかり上がって、今度は青空のもと、太陽がかんかんに照っている。

 もはや昼食を買いに行っている余裕はない。非常食の「焼きそば弁当」を食べる。先週とほぼ同じ行動パターンだ。それにしても、非常食であるはずの「焼きそば弁当」3個は、あっという間に消費されてしまった。常時非常時ということか。

 3コマは「社会学の基礎」。総合教育棟401大教室にはびっしりと学生が座っていて、その熱気がすごい。それでいてこの教室ときたら、えらく通気性が悪いのだ。東側の窓側なんて、わけのわからない窓構成になっている。まるでガラスをケチるために、3段窓にして、桜木町事故の惨禍を招いた63形電車のような造りだ。

 研究室から急いできたこともあって、もう汗だくだくである。しゃべっていて、顎の先から汗が教卓にポタポタと落ちる。ハンカチでぬぐいながら話すのだが、それでも授業中、汗が引くことはなかった。いくらなんでも、この教室には冷房が必要だろう。教育学部の大教室だって、このたび冷房を取りつけたのだ。こういうところにお金を惜しむべきではない、と思う。

 リアクションペーパーは、研究室から持って行った段ボール箱に入れてもらうようにした。上のほうに見えるのは、びっしりと細かい字で書き込まれたもので、最後には丁寧な感謝のことばまで添えてある。その傍らには、「暑くて集中できなかった」とだけ書いてあるものがある。普段なら、「他に書くことはなかったのか」と憤るところだが、今日の教室環境を鑑みるに、それしか書かなかったことにも一定の理解を示す気にはなる。それくらい今日はひどかった。

 研究室に戻るなり、電話でタクシーを呼ぶ。今日はちょっと時間的に危ない。リアクションペーパーの回収は何かと手間取るから、先週よりも遅くなることはある程度覚悟していた。幸い、タクシーはすぐにやってきて、弘前バスターミナルへ。「ヨーデル号」の冷房で、ようやく体中の汗が乾いた。すると今度は体が冷えてきて、ジャケットを羽織る。盛岡までの道中、花輪サービスエリアでの休憩以後はまったく記憶がないうちに、盛岡駅西口に到着した。

 来週は八戸経由で帰るので、盛岡経由は今週でひとまず終わり。盛岡銘菓の「石割桜」とか南部せんべいを買い込んで、「はやて26号」に乗り込む。

 普段新幹線に乗るときは、E席(東京に向かって右の窓側。こちらは2列)を好んで取っている。リクエストしなくても、空いているときには弘前駅の職員さんもこちら側を優先して取ってくれる。それが今日はA席で、いつもとは反対側の窓側だ。A席にも時々座るのだが、それは下り列車のときで、しかもいつも夜である。よってA席から眺める車窓風景というのは僕にはとても新鮮だ。

 水沢のあたりの水田の風景がとてもきれいで、しばらく読書も居眠りもせずに車窓に見入っていた。青空のなかに白い雲が浮かんで、その下に鮮やかな緑が広がる。ありきたり、といえばそうかもしれないが、それでも飽きることはない。







 仙台を出てからは、『ジェネラル・ルージュの伝説』を読む。短編の小説部分も面白かったが、それ以上に個人史のほうが楽しかった。既成の権威と闘う手段のひとつとしての小説か。イニシャルとはいえ、おそらく読む人が読めばわかってしまうような学会の権威たちに対する臆面のない批判が痛快に思えてしまうのは、僕自身も似たようなところで生きているからかもしれない。

 東京駅に降り立つ。暑い。いよいよ梅雨明けか。実家に帰ると、焼き魚を中心に、色とりどりの料理がテーブルに並んでいた。どれもぜいたくなものではないが、ほっとする。毎週こうやって食べ慣れた食事をいただけるありがたさを、そっと噛みしめる。

7月15日(木)晴れ

2010-07-19 10:10:52 | Weblog
 9時起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。イギリストーストのパッケージが変わったことに気づく。ひょっとしたら最近のことではなく、もうかなり前かもしれない。以前はなかったカロリー表示がある。457kcalとは、思った以上に高い。やはり昼食を軽くする必要がありそうだ。

 自転車で大学に出る。どうやら梅雨もほぼ終わりのようで、日差しが強い。

 いくつか用事を済ませてから、昼食。さすがにこう暑いと、冷やし麺を食べたくなる。何人か前の順番に同じ学部の先生がいらして、ごあいさつをした。食べ終えて、お盆を下げる際に再びその先生と一緒になった。「早いですね~」と驚いたようにいわれる。うーん、気がついたら早食いのクセがついてしまったのかもしれん。せっかくのランチだ。ゆっくり味わって食べるようにしなければ。でも今日はいつもより昼休みが短くなるから仕方がない。授業の前にクラスアワーがある。

 3コマの前に20分の時間を設けてクラスアワーの実施。2年生と比べて3・4年生の出席率が芳しくない。そのまま「社会学概論」を受講する学生にとっては都合がよくても(何せこの授業は社会科の必修科目だから)、他の学生には面倒くさく思われてしまうのかもしれない。後期はもうちょっと時間の設定を考えたほうがいいのかもしれない。

 「社会学概論」は残すところあと2回。暑さのせいか、教室全体にどよーんとした空気が広がっている。それでもいざ感想を書いてもらうと、ちゃんと授業を聴いて、丁寧にレスポンスしてくれている。今年度新たに付け加えたテーマだったが、手応えはいい。しかし暑かったなあ。

 3コマと4コマの合間に、「午後の紅茶 エスプレッソティー」を飲み干して、次の教室へと向かう。

 4コマの「公民演習」は、「ケア」という概念そのものを問う議論が展開する。これまでよりも少し抽象度の高いテーマになるのだが、受講者たちはうまいこと「教育」概念と対比させて、それぞれがしっかりと考えるところを述べていた。今日のような議論は、できればゼミの2年生たちにも聞かせてあげたかったと思う。荒削りではあるけれども、「大人の議論」というのはこういうもの、というレベルに達していた。

 5コマに至るとさすがにバテてくる。2年のゼミ生2人と「地域生活調査実習」の準備を進める。質問項目を用意するのが先週からの課題であったが、各々自身の現在の問題関心に即した質問をたくさん考えてきた。もっとも、そのなかにはかなり踏み込んでいて、初対面の関係性のもとではきっとかみ合わないことが予想されるものもあった。その辺の出し入れというか、実際にボールを投げてみてもちゃんと投げ返してもらえるかどうかの判断は、経験を積むしかない。実際にはプレテストをきちんと行ってからフィールドに出したいのだが、半期科目の「地域生活調査実習」のほうはそれを行うだけの時間的猶予がない。
 
 夕方から、借金のようにため込んでしまったコースナビへの返答を書く。書き込みから1週間以上レスポンスできなかったものもある。履修者がどの程度僕からの返信を期待しているのかは定かではないけれども、全員(結局毎回コンスタントに書き込んでくれるのは13人に落ち着いた)に必ず返答するという課題は、何とかここまではこなせている。惜しむらくは、だんだんと忙しくなってくるなかで、迅速な対応ができなくなってきたことだ。ネットを介した書き込みは、じっくり読んでじっくりとコメントを書けるレポートとは違う。スピードが大事なのに、それが段々とおろそかになってしまったのは、僕自身がまだまだというより他はない。

 11時まで書き続けて、今日はここまで、と帰宅する。明日の荷造りはささっと済ませる。東京通いは、残すところあと2回だ。

7月14日(水)雨のち曇り

2010-07-15 23:46:44 | Weblog
 9時起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。これで何日連続だろう。とはいっても、土・日の朝食は実家で摂っているので、最長5日の勘定か。夏休みに入って、ずっと弘前にいるようになったらさすがに飽きがくるだろうか。

 今日は朝から雨。傘を差して大学まで歩く。降りは大したことはない。ケータイのアドレスに体調不良でゼミを欠席する旨の連絡が次々にくる。こんなお天気だから体調がおかしくなるのもムリはない。その点僕自身は、今年の梅雨は大過なく過ごしている。例年よりも無茶な生活を送っているような気がするのだが。もしも東京での宿泊先が実家ではなくホテルか何かだったらこうはいかないだろう。

 いよいよ授業もゴールが見えてきた。「最終回」のノートや資料作りに従事する。だが授業が終わったらすぐに夏休みかといえばそうではない。テストの採点がある。何だかんだで8月いっぱいくらいはこの作業に追われることになる。したがって実質的な休みは9月になってから。調査実習や集中講義なども入るから、1ヶ月もないのだ。もっとも今の僕にとっては授業がないことよりも様々な委員会がないことのほうが重要だ。8月は原則として大きな会議は開催されない。

 スコーラムで昼食。タルタルソースのかかったハンバーグが2つ並んだランチ。じっとりとした天気で、どうも調子が出なかったが、しっかり食べて食後にコーヒーを飲んだら元気が出た。

 4コマはゼミ。今日は3年生2人と2年生3人の研究報告。2年生からある報告に対して、「その研究はどこが社会学なのか?」といった質問が出た。そもそもそんな指摘が出るのは、僕が似たような趣旨のことを一度述べたからなのだが、「社会学的であること」というのは、もちろん重要だけれども、過剰に意識することもない。実際、指摘を受けた報告はちゃんと「社会学」しているものであったから。報告をする側も、それに対して率直な意見をぶつける側も、2年生らしい初々しさがある。

 僕が大学2年生のときはどうだったかな、と考える。確かいきなりN.J.スメルサーの「Sociology」を読むことになって、面食らった覚えがある。何だか難しく感じられて、2年生のうちは社会学専修を選んだことを後悔していたように思う。とある先生が熱心に誘ってくれた教育学専修にしておけばよかったかな、などと思っていた。そんな僕が「社会学とは」なんていっているのだから、人生というのはどこでどうなるのかわからない。

 研究室に閉じこもって、作業を続ける。サポーター実習の担当学生が2人揃ってやってきた。書類に確認のハンコを押す。ともに元気に頑張っているようで何よりだ。何かアドバイスなどいただけませんか?といわれたが、すっかり子どもたちになじんで活動している様子などを見ていると、僕からアドバイスをするなんて僭越なような気がする。研究教育実習や採用試験の2次試験といったスケジュールが続く夏を元気で乗り切ってくれるよう、激励する。

 夏の調査を控えて、関係する方面に向けての手紙を3通書く。いずれも大した文面ではない。しかし普通の文書を作成するのと手紙を書くのとでは何かこう、重みが違うような気がする。だからついつい先延ばしにしてしまう。今日書いた手紙も、本来であれば2週間くらい前に書かなければならないものだ。一緒に送る冊子を同封して、作業終了。

 帰宅するころには、すっかり涼しくなっている。夜のうちは、まだまだ夏は先のような気がしてくる。

7月13日(火)晴れ

2010-07-14 12:15:48 | Weblog
 7時起床。僕にしてはたいそうな早起きである。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。スーツに着替え、自転車に乗って大学に出る。今日はいいお天気だが、やけに涼しい。高原にいるような感じ。そんな空気を楽しんでいたら、結構時間ぎりぎりだ。今さらスーツのシワなんて気にしていられない。

 研究室で缶コーヒーを飲む。眠い。頭がぼーっとしている。9時から12時まで、推進室の仕事に従事。重たく、しっかりとした決断を要するものだ。何とかほぼ時間通りに終える。

 昼食は生協のコンビニの弁当(三色丼と野菜サラダ)。時間を気にしながらもそもそと食べる。

 午後も推進室関連の仕事が2つ。まずは学内のトップの人々が集まる会議での、科学技術振興調整費事業の採択報告。室長と2人で出番を待つ。指定した時間に指定された場所に行く。会議の進行によってどれくらいの時間に出ていただくかわかりません、と聞いていた。僕のほうはだんだんと焦れてくる。2時20分からは授業が入っている。当初休講にすることも考えたのだが、オムニバスの講義で、日程上穴を開けるわけにはいかない。だからもし出番が2時15分までに来なかったら、授業を優先しようと決めていた。

 果たして2時10分少し前にお召しがあった。さすがに緊張する。とはいっても、プレゼンをするのは室長で、僕はパワーポイントを操作するのみ。ただの助手だから、過剰な緊張というものだ。プレゼンのほうは、推進室の僕からみても、大変美しいものだった。これから学内のいろいろな人々にお会いして、協力を要請していかなければならない。

 プレゼンが終わったのは2時25分。会議室を抜け出して、教室へと走る。汗をかきかき駆け込んで、遅刻をお詫びする。今まで講義に遅れるということはまずなかったのだけれども。

 今日の「社会学の基礎①」は、授業の終わりに授業評価アンケートを実施することになっている。それから学生さんの卒論のための質問紙の配布も頼まれていたのだった。もともと90分の内容の授業を70分で終わらせる予定だったのが、さらに10分の遅刻で60分。授業の流れのなかで、込み入った説明を省略する算段をする。板書もいつもより抑えめに。

 以前なら、90分かけてしゃべろうと思っていたことは、実際90分を要したのだが、それなりに経験を積んだおかげなのか、無事に60分で終わらせることができた。聴く側にそれほど不便を強いたつもりもない。質問紙を学生さんと一緒に配りに来た先生と談笑しながら、アンケート用紙の提出を待つ。

 戻りがけに、アイスクリーム(爽のソーダフロート味)を買って食べた。ようやく落ち着ける。4分の3ほど食べたところで、電話が鳴る。今日3つめの推進室の仕事の召集である。全部食べ終えて、書類一式を抱えて会議室に向かう。そこから1時間ほどの会議。ようやく解放されて研究室に戻る。

 教育学部の階段を昇っていると、すぐ脇で1年生と思しき学生が「社会学の基礎」の試験のことを一生懸命にしゃべっている。今年から試験の方法が変わって過去問が役に立たない、と嘆いていた。ああ、やっぱり過去問を受け継ぐ文化は生きているのか。最近周りの学生を見ていても、ノートの貸し借りなんかを見かけないから、ちょっと心配していた。「何でも持ち込み自由」にしても、ノートのコピーを持ち込んでいる学生がえらく少ないように見えた。まじめなことは結構なのだが、ちょっと小ずるく立ち回るのもいいんじゃないかな、と個人的には思っている。

 「今年は大変だー」といっている学生を追い越しながら、「そう、今年は大変だからがんばってね」といったら、「うわー、聞かれてたー!」と大きな声を挙げていた。何だか学生のほうがちゃんと試験を意識していて、僕のほうがその態勢に入れていない。いかんなあ、こりゃ。

 トイレに用を足しに出たら、窓から真っ赤に染まった岩木山が見えた。この時期特有の美しい眺め。肉眼で見たほうがもっときれいだ。写真だとなかなかうまく伝わらない。しかも見えるのはほんの数分間で、トイレから出てきたらもう日は完全に暮れてしまっていた。


 何だか体がコチコチだ。昨夜も温泉に入ったのに。今夜も早めに切り上げて、鰐comeに行く。平日の、しかも閉館間際の時間は空いていて、露天風呂は独り占めだ。時々貨物列車か何かが通る音が聞こえる。今日はよく働いた。

7月12日(月)晴れ

2010-07-13 23:01:25 | Weblog
 9時起床。朝食はイギリストースト(解凍)としょうが紅茶。うーむ、やはりイギリストーストは新しいうちに食べるのがいい。だが、万一手に入らずに別のものを食べるというのも気が向かぬ。イギリストーストのない朝というのは考えられない。

 ゆっくりと大学に出る。今日は3コマの授業が休講になったので、気持ちにもいくらかゆとりがある。通常、月曜日の午前中は2つの授業の準備(だいたいの準備は前週に済ませてあるのだが、文献購読については直前にもう一度確認しておきたくなる)で慌ただしい。それがない月曜午前というのはこんなにもゆったりとしたものなのか。

 だが、そんなのんびり気分を打ち破るかのように、緊急に対応しなければならないメールが2通続けて来る。まずは電話をかけ、内容を確認したうえでちゃんとした返事はメールで送る。

 午後も1時半を過ぎてからスコーラムへ。今週からパスタフェアということで、3種類のパスタが供されている。いつもは週替わりで1種類ずつだから、これはなかなか魅力的。僕の好きなゆうこりんパスタもある。迷わずこれを注文する。持参した海堂尊『ジェネラル・ルージュの伝説』(宝島社文庫)を読む。今さらながらにドラマ「ジェネラル・ルージュの凱旋」にハマっているところだから、速水晃一は西島秀俊を、花房美和は白石美帆をそれぞれイメージして楽しむ。映画の堺雅人もよかったのだが、この役は西島秀俊のほうが合っているような気がする。僕は断然テレビドラマのほうを好む。

 4コマは「地域コミュニティ調査実習」。先週もそうだったのだが、このところこの調査実習と2年生の「地域生活調査実習」との進捗ペースがほとんど同じになってきたので、どちらにどのような課題を出していたのかをうっかり忘れてしまう。ちゃんとメモにでも書いておけばいいのだろうが、それも怠ってしまうから、学生には迷惑をかけている。何だかやけに余裕のない状況で進めている。それぞれ調査地が異なり、かつ両方とも車でなければ行けない場所なので、僕も同行する必要がある。夏休み中のスケジュールを表に記入してもらったが、全員が空いているような日取りというのはほとんどない。3年生ともなると、夏休みも相当に忙しいのだ。

 研究室でぐったりしていると、ゼミの合宿係の3年生2人がやってきた。ここを予約しようと思うのですが、と示してもらった場所をみて、ああいいね、と返事する。何せ20人近い人数が泊まれるところといったら、かなり限られてくる。かつ予算は安く抑える必要がある。よく確保できたものだ。係の2人は、当日のスケジュールなども計画していた。僕はみっちり勉強してもらいたいと思っているのだが、レクリエーションの企画のほうが先に固まったようである。まあ、人数が増えて普段のゼミで外に出るということがなくなったから、そういう合宿というのもいいのかもね。

 金曜日の「青少年と学校」の最終回の講義の準備。昨年度の内容を踏襲しているが、僕の都合で休講にせざるを得ず、コースナビにパワーポイントのプレゼンテーションと録音した音声ファイルをアップロードして「自習」にしたものだ。ノートをきちんとまとめ直して、パワーポイントには載せられなかった図表などを整備する。1年経ってデータがアップデートされたものについては図表を改訂する。思ったよりも時間がかかった。これが今期の早稲田での最終授業だから、抜かりなく準備して臨もう。

 仕事が終わったのが9時半過ぎだったので、大急ぎで帰宅して、桃太郎温泉に行く。昼間は暑くても、夜はひんやり涼しくなるので、まだまだ温泉に行きたくなる。

 帰宅してから、録画しておいた「ジェネラル・ルージュの凱旋」第4話を見る。原作小説や映画版にはないようなストーリーが加えられていて面白い。今は自宅に帰って、これを見るのが何よりも楽しみだ。

7月11日(日)曇りのち雨(東京)→雨(弘前)

2010-07-12 12:17:55 | Weblog
 8時半起床。朝食はトーストと野菜サラダ、スクランブルエッグ、鶏の胸肉のハムの載ったプレート。

 父に昭島駅まで送ってもらい、いつもの青梅特快で東京駅に向かう。大きなリュックはコインロッカーに放り込む。タイミングよくロッカーを確保できたので、傘はリュックに入れたまま、カギをかけてしまった。午後からは雨の予報だったのを思い出す。

 八重洲口に出て、大丸のなかにある「イノダコーヒ」で一服する。普段コーヒーはブラックで飲んでいるのだが、こちらでは店員さんの勧めに従って、ミルクと砂糖を入れてもらって飲む。窓際の席に座り、どよーんと曇った街並みを眺める。日曜日の八重洲は、人通りこそあるものの、オフィスの多くが閉まっているので、活気はあまりない。丸の内の活況と比べると対照的だ。以前は丸の内とて同様だったのに。
 
 丸ノ内線で本郷三丁目に行く。本郷通りを歩いて、東大の赤門を過ぎ、正門のところで左に折れる。「万定フルーツパーラー」にも惹かれつつ、もう少し先へと進む。少し開けた六叉路のところを右に曲がり、僕の好きな近代建築を眺める。まずは求道会館。今日は何か講座のようなものが開かれているらしく、人の出入りがある。


 さらに進むと、下宿屋の本郷館と、旅館の鳳明館森川別館がある。





 先ほど来た道を、ほんの少しだけ引き返す。フォーレスト本郷の1階にあるフレンチレストラン「ルヴェソンヴェール本郷」で昼食。カジュアルなフレンチのミニコースをいただく。フォーレスト本郷は、国立大学の教員にはおなじみの場所なのだが、僕は初めて入った。立地はとてもいい。でも鳳明館にも一度は泊まってみたい。

 食事を終えて、東大前駅まで歩く。ぽつぽつと雨が落ちてきた。西ヶ原まで南北線に乗る。駅から地上に出ると、ますます本格的な降りになってきた。すぐ近くのコンビニで傘を買う。やはりロッカーにしまい込むべきではなかった。

 古河庭園に行ってみる。あれこれお屋敷を拝見してきたが、ここはまだ未見の場所。生憎の雨模様だが、しっとりとした感じの外壁は、むしろこういった天気にこそマッチするようにも思える。


 見学申し込みをしていなかったので、建物の内部をしっかりと見ることはできないが、喫茶室には予約なしで入ることができる。雨も強くなってきたからちょうどいい。他にお客さんのいない喫茶室でオレンジジュースを飲む。外は蒸し暑かったが、窓からは気持ちのいい風が吹き込んでくる。なかなかぜいたくだ。

 傘を差して、庭園のほうに下りてみる。よくテレビなどで紹介される眺めはこのアングルからのもの。建物の手前には、たくさんの種類のバラが植えられている。すでにシーズンは終わってしまっているが、造園からしてとても凝っているのがわかる。


 階段を下りていくと、今度は鬱蒼たる木々の茂った日本庭園。今まで洋館のほうにしか関心を払っていなかったので、こちらの庭園のすごさはまったく知らなかった。傘を差さなくても濡れることはない。それくらい大きな木がすっぽりと頭上を覆っている。園内には苔生したいい感じの岩があったり、滝もある。どことなく、弘前の藤田記念庭園に通じるところがあるが、スケール(広さという意味ではなくて)はこちらのほうがずっと上だ。




 園内をひとめぐりしたころには、閉園時刻も迫っていた。門を出ると、タイミングよく北区のコミュニティバス・Kバスがやってきた。西ヶ原で下りてもよかったのだが、そのまま王子まで乗っていく。

 これまでさんざん都営バスだの東急バスだのに乗ってきたのだが、コミュニティバスにはあまり乗っていない。勝手知ったる都バスと比べて、コミュニティバスは下調べが必要な気がして、ちょっと敬遠していた。だがいざ乗ってみれば一乗車100円だし、循環路線も多いから、今後極めてみるのもいいかもしれない。

 雨が強くなってきて、時間をつぶす場所も限られてくる。南北線で溜池山王に出て、銀座線に乗り換えて銀座に出る。ここなら地下鉄と直結でデパートを回ることができる。折しもバーゲンのシーズンなので、どこも混んでいる…かと思いきや、そうでもなかった。松坂屋の「Forever21」のような廉価なお店は大繁盛だったが、そこから一歩通常の売り場に出てみると、どうも活気がない。これがデパートの現状なのかな。

 東京駅に戻る。サウスコートにある「おむすび結庵」のおむすびとおかずセットを買う。ついでに「船橋屋」のカップくず餅も買った。こちらは帰宅してからのお楽しみに。

 「はやて31号」の車内では、乗客の何人かが、ワンセグ放送で参議院選挙の開票速報をチェックしていた。イヤホンで聞いてくれればいいのに、そのままスピーカーの音を流しているものだから、耳障りで仕方がない。僕自身がイヤホンで音楽を聴いて、雑音から逃れる。

 最終の「ヨーデル号」に乗り込む。昨日丸善でたくさん買い込んだマンガのうち、『おのぼり物語』を読んだところですっかり眠くなった。途中からはほとんど記憶がない。花輪サービスエリアでの休憩時間も、雨が強く降っていたので、車内から出ないでじっとしていた。

 午前0時に帰宅。「船橋屋」のくず餅を熱い緑茶とともに楽しむ。テレビは選挙特番ばかりなので、録画しておいた「ジェネラルルージュの凱旋」を見る。このままサッカーW杯の決勝まで、と思ったものの、疲労と眠気には勝てず、タオルケットを引っ被って眠りにつく。

7月10日(土)晴れ

2010-07-12 12:06:24 | Weblog
 8時半起床。朝食はトーストと野菜サラダ、スクランブルエッグ。梅雨が明けたかのようなすっきりと晴れた一日。

 父と一緒に整骨院に行く。今朝も伯父さんが先に来ていて、施術を受けていた。今日もいいお天気の日の法則にしたがって、空いている。スムースにローリング、電気、調整と進んだ。よくなってきていたはずの首が、再び凝ってきたようだ。週2日通えていたときと比べて週1の現在はなかなか疲れや凝りが抜けにくくなっているのかもしれない。

 とはいえしっかりと揉んでもらってすっきりした。僕は拝島駅まで歩いていき、高田馬場へと向かう。暑さを考えて、歩くかバスに乗るか迷ったが、歩くことにした。先週に続いて「喜心」のうどんにしようかと思っていたら、今日は珍しく「一風堂」が空いている。白丸元味のラーメンに餃子とライスのランチセットを付ける。麺はカタめ。替え玉をしたくなったが、ライスを食べてしまったからここは自重する。

 「一風堂」の脇の道を歩く。子ども祭りか何かで、ヨーヨー釣りか何かの露店が出ている。地元の人が用意したものらしい。子どもがたくさん集まっていた。いい光景だ。


 材料工学研究所の前から早稲田奉仕園へと抜ける。ここには煉瓦づくりのスコットホールというチャペルがある。こちらの小ホールは、学部のころに入っていたギターサークルの春の発表会で利用させてもらっていた。何だか懐かしい。この辺は昔とほとんど変わっていないような気がする。



 「青少年と学校」は、講義は残すところ今日を入れてあと2回。2ないし3回を1ユニットにしていて、今日と来週が最後のユニットになる。体調もよかったので、今日も力いっぱい話した。ここのところ、多忙にかまけてディスカッションへの返信が遅れている。来週はこれを解消しなければならない。

 地下鉄早稲田駅に行くと、いつもより人が多いような気がする。何でも「発煙」のため、途中区間で折り返し運転をしているらしい。列車の到着時刻表示も消えている。幸いにして、間もなく列車はやってきた。「九段下」行きというのは珍しい。僕は飯田橋で乗り換えるから、とくに問題はなかった。


 有楽町線で有楽町へ。いつもの理髪店には、予約してあった5時を15分ほど過ぎて到着した。土曜日の夕方に行くのははじめてのことだったが、混んでいた。予約を入れておいて正解だった。相変わらず、このお店の細やかな心遣いに慣れてしまうと、他の床屋さんに行こうという気にならないのである。

 有楽町から東京に行き、中央線に乗る前に、丸善に寄り道をする。以下のマンガを買う。

 ・カラスヤサトシ『おのぼり物語』(竹書房)
 ・ほりのぶゆき『東京お侍ランド』1・2巻(小学館)
 ・ヤマザキマリ『テルマエ・ロマエ』1巻(エンターブレイン)

 これらのマンガは、弘前に戻るバスのなかで読むためのものである。なぜかバスのなかで活字の本を読むと酔ってしまうのだが、マンガだと大丈夫。八戸経由で戻るなら、新書とか小説を読むが、「ヨーデル号」ならマンガなのだ。

 今日はいいお天気だったが、ビルの間から見える西の空には大きな入道雲が顔を出している。どうやら明日はまた梅雨の天気に戻るようだ。


 父に昭島まで迎えにきてもらい、帰宅。夕食は鰻丼。暑い時期ゆえ、鰻を食べると元気が出るような気がする。まだ夏バテという時期でもないが、少々へばってきているここ最近ゆえ、しっかり食べておくことは大切な気がする。

 今夜も「アド街」→「ニュースキャスター」という流れでテレビを見る。サッカー日本代表の岡田監督のそっくりさんに愛新覚羅溥儀を持ち出してきたビートたけしのセンスには恐れ入った。

 昼間は暑かったが、夜は涼しい風が窓から入ってくる。さほど寝苦しくはない。なぜか毎夜毎夜暑苦しい、僕の弘前のアパートから比べたら、ずいぶんマシのような気がする。東京での生活に、再適応することはさほど難しくはなさそうだ。

7月9日(金)晴れ(弘前)→曇り(東京)

2010-07-12 12:04:51 | Weblog
 8時起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。今朝は歩いて大学に出る。ここのところ自転車での出勤で、ほとんど歩いていなかった。たまには歩かないと体がなまってしまう。

 研究室でメールへの応対をしていると、次々に電話が鳴る。推進室の面倒をみてくださっている事務の方が用事があるそうで、なかなか僕がつかまらないので困っていたそうだ。9時半出勤は、僕にしては早いほうだが、8時半からちゃんと働いている人々には相当な迷惑をかけていることになる。

 10時に推進室に行き、諸々の打ち合わせをする。一難去ってまた一難、というくらいに厄介な案件が降ってくる。ひとつクリアしても、また次がやってくる。おまけにクリアしたつもりのものが再度差し戻されたりもする。何ともやり切れぬ。

 それでも推進室の雰囲気が明るいものだから、面倒な議論でもいくらか気分は和らぐ。研究室や会議室で話し合うよりも推進室でミーティングをするほうがいい。それもこれもひとえに推進室のスタッフの皆さんのおかげである。

 打ち合わせは正午少し前に終わった。生協のコンビニで弁当を買っていこうと思ったら、えらい混みようで、学生たちが店舗の外にまであふれている。これではダメだ、と諦めて研究室に帰る。非常食として買い置きしてあったカップ焼きそば(焼きそば弁当)を食べる。こういうとき、何かしら研究室に置いておくと便利だ。だがこれから授業というときにインスタント食品というのは少々悲しい気持ちにもなる。

 3コマは「社会学の基礎」。今週で2回目になる。広い教室で、しかも蒸し暑い(この教室にもクーラーは付いていない)のだが、私語はほとんどない。やりやすい。授業の最後に授業評価アンケートを行うため、普段よりも15分ほど早く終わる必要があったが、板書の量を少なくして、内容そのものは削らずに話すことができた。

 研究室に戻り、タクシーを呼ぶ。弘前バスターミナルに向かう。タクシーの運転手さんもこの暑さには参っているといっていた。運転手さんと話しをすると、多くが東京や周辺で働いていた経験をお持ちで、結構実家のあたりのことをご存じだったりする。人文学部のほうで調査をされたと聞いたことがあるが、なるほど、ライフコースを調査したら、興味深いキャリアが見えてきそうだ。

 ドトールでアイスコーヒーを買って「ヨーデル号」に乗り込む。今日は一番前の席に座ってみた。前面展望が開けていると、なかなか気持ちがいい。それに明るいので、マンガを読むにも都合がいい。もっとも、花輪サービスエリアでの休憩の後は、盛岡インターで高速を下りるまで、ずっと居眠りをしていた。

 盛岡駅西口のバスターミナルに降り立つと、もわっとした暑さを感じる。これならいくらか弘前のほうがマシだともいえる。

 「はやて26号」の車内では、湊かなえ『告白』を読む。つい昨日観た映画の原作小説である。映画の残像がまだ色濃く残っているから、登場人物の語りは、すべて映画のキャストの声に置き換えられる。

 小説そのものも面白いが、映画のほうがよりよくできている、そんな印象を持った。「パチン」という、大切な何かが弾ける音は、小説ではストーリーがかなり進んでから出てくるのだが、映画でははじめのほうに一度インサートされて、それが最後の場面への伏線になっている。さらにラストシーンで、森口がつぶやくひとこと、これが映画ならではの余韻を残す。もう一度映画が観たくなった。

 東京は思っていたよりも涼しい。夕立が降ったからだそうだ。実家で夕食。僕の好きな鰯のすり身を揚げたものが用意されていた。お腹が空いていたのでたくさん食べる。

 寝苦しい夜を覚悟してきたのだが、そうでもなさそうだ。疲れて帰ってきても、安心して眠れる場所があるのはとてもありがたい。

7月8日(木)晴れ

2010-07-12 12:02:43 | Weblog
 9時起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。どんなに暑くても、朝の紅茶はホットで飲む。

 自転車で大学に出る。廊下を歩いていると、いくつかの研究室の前には段ボール箱の束が置かれている。引っ越しが近づいてきたことを実感する。あとひと月もすれば、研究室を移動しなければならない。このごちゃごちゃした荷物を片づけなければならないのかと思うと、蒸し暑さが増すような気がする。

 昼休み前に昼食。ちゃんぽんうどんを食べる。最近はいろいろと凝ったメニューが登場してきて楽しい。でもやっぱり「水山」のちゃんぽんうどんのほうがおいしいかな。何せ値段は倍以上だから、当然といえば当然だが。

 3コマは「社会学概論」。新しくなった教室で講義をしているのに、ちっとも涼しくない。クーラーが設置されなかったのだから当然か。この機会に取り付けられなかったら、もうこの先チャンスはないんじゃないかと思う。学生の密度が高いから、余計に暑い。もはや東北だから涼しいだろう、などというのは幻想でしかないのだ。

 4コマは「公民演習」。こちらは僕を含めて4人だけだから、いくらか解放感がある。4年生からいい知らせが届く。それはよかった。

 5コマは「地域生活調査実習」。研究室は暑いが、他に場所を確保することが難しいので、扇風機を強めに回して調査の打ち合わせをする。2人の2年生はよく取り組んでいる。実際に調査に行くまで、まだまだ準備をしなければならないことは多いけれども、楽しみになってきた。2年ぶりの鰺ヶ沢での夏だ。

 引き続いて2年生の研究構想発表の個別指導。すでに2人の2年生が発表を終えているし、3年生の発表も聴いているから、それなりにプレッシャーを感じているようではある。まだテーマを定める以前に、自分の関心のあることを人に向かってしゃべることへの戸惑いもあるようだ。なーに、そんなに堅苦しく考えることはない。自分なりの発表をして、他者からの意見に耳を傾ければそれでいいのだ。もっとも、他人に聴いてもらうための作法というのは大事で、それをおそろかにしてしまうと、得られるものも必然的に小さくなってしまう。

 学生が帰ってから、男女共同参画推進室関連の打ち合わせ。電話でのやりとりをする。なぜか僕の研究室の電話は、内線で、子機でしゃべっていると、途中でぷっつり切れてしまうことがある。混線でもしているのだろうか。

 すべての用事が片づくと、7時近く。人民食堂で夕食。アジアンフェアと銘打って、グリーンカレーが出食している。暑い日でもあるから、迷わずに飛びつく。辛さはあまりないが、それなりのお味だ。なかなかいい。

 8時半までで仕事を切り上げて、ワーナーマイカルシネマズ弘前へ。映画を観るのも久しぶりのような気がする。久々といってもちょうど1ヶ月ぶりだ。「告白」のレイトショーを観る。新聞の映画欄でもずいぶんと評判になっていた。興業収入でも2週連続で1位だ。

 とある中学校の1年生のクラスの終業式に、担任教師の森口(松たか子)が、生徒たちに向かって静かに語りかける。仕事を辞めること、そして一人娘の死が、公表された事故死ではなく、クラスの生徒によるものであることを。森口は生徒を名指しすることはしないが、2人が誰であるかは、クラスの生徒には容易にわかってしまう。静かなる「復讐劇」の始まりである。

 主要な登場人物の「告白」=モノローグが、映画のストーリーを構成していく。森口を皮切りに、2人の生徒(AとB)、自殺願望を抱く女子生徒、生徒Bの母親、といった具合に。森口の後任の熱血教師は、「告白」の機会を与えられていない。

 森口が登場するのは、冒頭の部分だけで、そこからしばらくは身を潜めている。だが、それぞれの人物の振る舞いというのは、巧みに森口によって操作されていたことが次第に明らかになっていく。復讐の、想像以上の重さと深さがじわじわと伝わってくる。

 物語が終盤に至って、再び森口が姿を現す。何もかも見透かしているように。そして、自らの「野心」を遂げんかとする生徒A
の前に現れて、新たな「始まり」を告げる。

 不気味、である。それでもついつい引き込まれてしまうのは、森口を演じる松たか子の魅力によるところが大きい。表情を喪った演技のなかで、2箇所だけ、感情を表にする場面がある。抑制とわずかな解放だけで、観ている側に強い印象を与える。

 2人の生徒A・Bを演じた若い俳優の演技力にも感心した。相当に難しい役どころで、かなりの想像力を必要とする。何というか、スキがない。

 生徒Bの母親役の木村佳乃の存在感もよかった。取り繕った表情と、徐々に深まっていく疲労と焦燥が真に迫る。松さんと木村さんとが対峙する場面なんて、ゾクゾクした。そういえば、この2人はミュージカル「モーツァルト!」で同じ役(コンスタンツェ)を演じていたのだったなあ。

 確かに面白かった。だが、この作品が興収1位というのは、何だか不思議な感じだ。何かこう、誰が観ても楽しめるという作品でもないからなあ。それだけ他の作品が低調だから、ということか。でも、それならこの作品のクオリティに対して失礼なような気がする。観る側の邦画に対するニーズというものが変わってきていることの表れなのかもしれない。

 帰宅して、昨日から始まった「チームバチスタ2 ジェネラル・ルージュの凱旋」がちゃんと録画できているかを確認する。西島秀俊と仲村トオルという、僕の好きな俳優さんの共演ときたら、もう観ないわけにはいかない。すぐにでも観たくなったが、明日も午前中から諸々用事が入っているので、今夜のところは我慢する。すでに東京での放送はとっくに終わっているドラマだけれど、これからしばらくはこのドラマで楽しませてもらえそうだ。

7月7日(水)晴れ

2010-07-08 18:30:43 | Weblog
 9時起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。珍しく午前中から3コマまでの時間に何の用事もないので、部屋の掃除をする。何と今日の今日までコタツが出っぱなしであった。ようやく片づけて掃除機をかける。洗濯も済ませる。

 午前中のうちに市役所に行き、不在者投票を済ませる。週末は東京だから、今のうちに投票に行かなければならない。車の給油をして、お中元を送る手配をする。普段から大学に出てしまうと、帰宅は夜遅くになる。スーパーやコンビニは開いているが、それ以外の用事はなかなか済ませられない。今日のような日にあれやこれやとやっておく。

 お昼どきになったので、さくら野百貨店内のマクドナルドでビッグマックのセットを食べる。飛行機の搭乗レシートの裏側に印刷されたクーポン利用で無料である。8回も乗ったから、いろいろ得をさせてもらった。

 自宅に戻り、自転車に乗り換えて大学に出る。今日も蒸し暑い。学生の様子を見ていると、男子学生は短パンにサンダルという格好が多い。涼しげでよい。だがさすがに裸足にサンダル履き、短パンという出で立ちで講義をするのにはちょっと抵抗がある。以前オープンキャンパスではやってみたことがあるのだが、あれは一種のパフォーマンスだったからねえ。

 4コマはゼミ。先週に引き続いての研究構想発表。今日は5人全員が3年生。テーマは五者五様。どれもなかなかよく考えられた内容になっている。進捗状況については個々人で差が見られる。今の時点では差があるのは致し方ないところだが、差を自覚して、自分にプレッシャーをかけていくことは大切だ。短時間の質疑応答のなかで、核心をつくようなコメントやアドバイスをもらえる可能性はそれほど高くはない。でも、こうした機会に意義があるとすれば、他者との比較のなかで、自分の研究の状況を確認することが挙げられよう。そしてどんな形でも質問をすることは、自分の研究の内容を随時見直す目を養うことにもつながるだろう。

 ゼミの合宿委員は合宿の日程調整に苦労しているようだ。何せ僕を含めて19人いるから、全員が全員大丈夫という日を見つけるのは大変だろう。その労苦には頭が下がる。

 4時から学内の研究プロジェクトの会合に出る。第1回の会合には出られなかったので、僕自身は今回が初めての出席。自己紹介をして、簡単な研究構想について説明をする。いろいろ制約がともなうと思っていたのだが、むしろ後押ししてもらえるような感じだ。結構大ごとになりそうな気もする。とはいえ貴重なチャンスであることも事実である。

 今宵もバファローズ対ライオンズ戦のネット中継を見る。今日はいきなり両先発投手が炎上。バッティング練習を見ているかのような雑な試合展開になった。それぞれ中継ぎ陣の不調に悩まされながら、乱打戦を制したのはライオンズ。何とか先に2勝したのは大きい。打線の勢いも続いている。しかしまだまだ先の長いペナントレースのことを考えると、どうにも不安が残る。

 明日明後日、それから土曜日の講義の準備を済ませる。それを終えると桃太郎温泉に行く。炭酸泉と露天風呂の温いお湯にじっくりと浸かって、たっぷりと汗をかく。夏の温泉も気持ちがいい。週1ペースで通えたら最高だ。

7月6日(火)曇り時々晴れ

2010-07-08 01:31:48 | Weblog
 8時半起床。朝食はイギリストーストとしょうが紅茶。昨夜の帰りがけ、Uマートでイギリストーストが2つ150円で売られていた。僕が知る限りの最安値である。しっかり4つ買っておいた。やはり解凍ではなく、そのままトーストして食べたほうがおいしい。

 9時半に研究室に着く。今期2回しかない午前中の授業に備えて、テキストにもう一度目を通しておく。

 2コマは「社会科授業構成論B」。先週に引き続いて、中根千枝『タテ社会の人間関係』を読む。今回もしっかりとしたレジュメを用意してきてくれた。話しを振ってもしっかりと応えてくれる。だが、学生さんたちの様子を見ていて、ちょっと気になったことがあった。僕があれこれ補足説明を加えても、メモを取ったりしないのである。

 うちのゼミ生は、何もそこまで、というくらい、熱心にメモを取る。どのゼミ生のレジュメを見ても、かなりの量の書き込みをしているのがわかる。

 僕としては、いろいろ役立つような情報を、と思ってしゃべっているので、そのまま流されてしまうのはちょっと残念だったりする。まあテストをするわけではないし、今後に活かせる内容とも思われていないようだったら、メモを取らないのは仕方のないことか。学部によるカルチャーの違いだったりするんだろうか。

 昼休みに事務的な用事を処理して、1時半にスコーラムへ。パスタセットをコーヒーを注文する。パスタはミートソースだったが、茹で加減といい、ソースの味といい、申し分なし。自宅で自分で茹でるのとは違う、と思わせてくれてこそ、ここで食べる価値があるってもんだ。

 4コマは「社会学の基礎」。金曜日のクラスは大教室に学生が満杯だったが、こちらも中規模教室にえらい密度で座っている。この時期に講義を受けるみんなはさぞかし大変だろう。

 今日はビデオの操作はスムースに行った。かなり時間に余裕を持って教室に行ったのだが、かえって開始のチャイムが鳴るまでの間、時間を持てあますようだった。映像を観てもらって、解説をする。ほぼ時間ぴったりに授業を終えた。お、うまく行ったな、と思っていたら、チャイムが鳴らない。あれ、と思って時計を見る。あ、まだ5分残っていた。最後は少し駆け足でしゃべって、にもかかわらず時間前に授業が終わったから、聴いていた学生さんたちは変に思ったことだろう。何だかここのところいろいろと不手際が多い。

 いつの間にか、授業が主体であった仕事のリズムが、推進室がらみのことが主体になって、その合間に授業をやっているような感じになっている。決して好ましいこととはいえない。

 夕方から、バファローズ対ライオンズのネット中継を見る。どうにもライオンズの投手の状態が深刻である。許銘傑投手が好投しても、8回を投げきるところまで行かない。後を継いだ藤田投手が炎上して、逆転を許してしまった。バファローズ打線の勢いが素晴らしいともいえようが、何だか藤田投手も長田投手もここまでの疲労のせいか、すっかり俺達化しているような気がする。

 だが、9回の表、2アウト2ストライクという場面から、ブラウン選手の逆転2ランホームランが飛び出して、逆転する。おお、ここぞというときのブラウン選手のパワーは素晴らしい。もっとも、何であのコースに投げてしまったのだろう、というくらいの失投ではあったのだけれど。

 しばらくはこんなノーガードの打ち合いが続くだろう。今はどんなに泥臭くても、結果がともなえばそれでいい。そして、試合の流れのなかで少々霞んではしまったが、坂田選手の打力には期待大だ。

 社会調査士(見込み)の書類を取りそろえて、帰りがけに郵便局に持っていく。最初の申請者は3人。全員がきちんと取得できることを願っている。これから少しずつでも増えていったらいい。次は10月に再び申請ができる。

7月5日(月)曇り一時雨

2010-07-08 00:00:02 | Weblog
 8時起床。朝食はイギリストースト(解凍)としょうが紅茶。今朝も蒸し暑い。いや、蒸し暑いのは僕の部屋だからのようで、外に出てみるとそれほどでもない。

 自転車で大学に出る。まだ着到板は赤が多い。研究室でメールチェックを済ませ、10時20分に男女共同参画推進室に行く。今日も諸々の打ち合わせ。どうやら夏休みが来るまで、この仕事から解放されることはなさそうだ。

 打ち合わせは11時50分まで、丸々1時間半かかった。大急ぎで研究室に戻る。ドアの前にはゼミの3年生が待っている。昼休みにゼミの研究報告に向けての個別指導の約束をしていたのだ。レジュメを見ながら、チェックを入れて、何冊か参考になりそうな本を紹介する。

 そのまま休みなしで3コマの大学院「社会学演習」になだれ込む。今日は文献購読をいったん中断して、修士論文に向けての話しをする。ここのところ研究室を留守にしがちで(それもこれも推進室のためだ)、授業時間外に院生やゼミ生の相手をしてあげる時間がほとんどない。以前は研究室に誰かしら顔を出していて、お茶を飲みながら、こんな本を読んだらいいとか、こんな人に会いに行きなさいとか、そういったインフォーマルな「指導」ができたのだ。今はそうした時間を持てないほどに忙しくなってしまった。内心忸怩たる思いがある。

 4コマの前の時間に、再び推進室に行く。今日は授業でDVDを観る約束をしていた。ところが適当な空き教室がなくて、推進室に預けておいたポータブルスクリーンとプロジェクタを取りに行くことになった。そのついでに生協のコンビニでおにぎりを2つ買う。研究室に戻ったときには休み時間はとっくに終わっていた。歩きながらおにぎりを詰め込む。

 時間の関係で、今日はDVDを観ないで、聞き取り調査の質問項目の準備を進めることになった。せっかく大急ぎで取りに行ったのに、という思いもあるのだが、黙っておく。

 5コマの時間になって、ようやく空き時間となった。この時間を使って、今日に限ってやけに多いメールに返信をする。研究室にじっとしているのは蒸し暑いので、再び生協のコンビニに行き、シュークリームを買う。ここのところ控えている間食も、今日のような忙しさなら許されよう、と言い訳を考える。

 5時40分から今日2度目の個別指導。前の時間がいいインターバルになって、細かいところまでチェックすることができた。かりにずっと連続だったら、頭が完全にオーバーヒートしていただろう。

 7月もはや2週目に入って、夏休みというゴールは実感できるところまできている。だが、何だかそこまで到達したからといって、何かから解放されるわけでもなく、さらに重苦しい日々が待っているような気がしてならない。それでも日々淡々と過ぎていく。研究が、ものすごく遠いところにいってしまったように思う。

7月4日(日)曇り(東京)→曇り(弘前)

2010-07-07 21:08:18 | Weblog
 9時起床。今日はゆっくりでかまわないので、目覚ましもセットしていない。1階の居間に下りていくと、まだ大沢親分と張さんがしゃべっていた。

 朝食はトーストと野菜サラダ。予定を早めて、早い時間の新幹線に変更しようと思っていたのだが、ネットで調べてみると、なぜか今日は午前中から下りの「はやて」は軒並み満席である。これならそのままにしておいたほうがいい。

 午前中はゼミの文献などに目を通して過ごす。ああのんびりのんびり。そして父の提案で、午前中の書道の授業が終わったら、名栗のほうにドライブに行こう、ということになった。もちろん異存はない。

 父の車を運転して、名栗に向かう。旧青梅街道は、お祭りの日のようで、武蔵村山側でも瑞穂側でもその準備が進められていた。岩蔵街道に入る。もうこの辺になると、東京という感じがしない。青梅市に入って、成木の集落を通ると、長野かどこかに来たような気分になる。

 名栗を訪れるのは久しぶりである。最後に訪れたときは、まだ飯能市に編入される前だったと思う。以前は温泉宿で研究会合宿もしたことがあるのだが、東京を離れてからは一度も来ていない。両親はこのあたりが大のお気に入りのようで、たびたびドライブしに来ているらしい。

 両親のおすすめの店「カントリーカフェ ターニップ」に行く。道路から少し高いところにある、見晴らしのよいレストラン。テラスはペットも同伴OKとある。チキンの香草焼きのランチセットを注文する。香ばしくカリカリに焼き上がった皮と、内側のジューシーで柔らかいお肉の調和がとてもいい。ライスとサラダ、ドリンクも付いて800円とはお値打ちである。向かいには鳥居観音も見える。いいロケーションだ。




 道路沿いにはJAの建物がある。色遣いは派手だけれども、下見板貼りで、おそらく年季の入った建物だろう。古い街道沿いにこういった建物を見つけると、来歴が知りたくなる。

※後から調べたところでは、このJAいるま野名栗支店は、店舗統廃合で今は営業していないようである。

 両親の話しによると、もう1軒、お気に入りの店があるらしい。さらに車を奥へと走らせる。右に曲がって、細い道に入っていく。天目指峠に向かう道だ。渓流沿いにどんどん上がっていくが、途中で車を停める。おお、こんなところに、という場所におしゃれなカフェがある。「名栗の杜」という、ギャラリーも兼ねたお店だ。

 道路から見ると1階建てだが、実際は3階建てになっている。


 店内に入ると、少し抑え気味の照明で、木のぬくもりが存分に感じられるようになっている。テーブルやらイスやらもひとつひとつがとても凝った木工品だ。

 まずは建物を通り抜けて、渓流のほうに下りてみる。流れに近づくと、先ほどの暑さがうそのように涼しくなる。水の流れる音も爽やかだ。


 変わった造りの離れの建物があって、そこはコンサートホールにもなるらしい。こちらの濡れ縁(?)に出て、流れを眺めるのもまたいい。



 これぞ「別天地」である。

 渓流が見られる席に座って、コーヒーとケーキを注文する。紅茶のケーキは香りがよい。コーヒーもおいしい。こんなところで一日過ごしたら、最高のリフレッシュになりそうだ。ここはまたぜひ訪れてみたい。


 名栗渓谷には結構な人出がある。川遊びをするのもいいし、バーベキューもいい。そしてさわらび温泉という施設もあるので、丸一日楽しめる。実家から1時間とかけずにこんな場所に来られるのだから、ちょっとしたドライブにはもってこいだ。


 帰りは父の運転で、青梅の市街のほうに下りていく。東青梅の駅前で車を降りる。ぽつぽつと雨が降ってきた。ここから青梅特快に乗って東京駅に向かう。

 18時56分発の「はやて31号」にはまだ時間がある。丸善で本を見て回る。せっかくなので、店内の「M&Cカフェ」で、オムハヤシライスを食べた。こちらのオムライスのご飯は白米だ。

 新幹線の車内では、ひたすらポメラのキーを叩いていた。集中して書いていたら、あっという間に仙台に着いた。盛岡まではひと休みする。

 最終の「ヨーデル号」の車内は静まりかえっている。音楽を聴きながらうたた寝をする。名栗の渓谷に行き、東京で本を眺めて、そして今は弘前の自宅にいる。一日の間にずいぶん変化に富んだ移動をした。その大きさは、何だか現実感がともなっていないような気がする。

7月3日(土)曇り時々雨

2010-07-07 00:54:02 | Weblog
 8時半起床。朝食はトーストと野菜サラダとスクランブルエッグ。いつの間にかおしゃれなお皿が揃えられていて、その上にパンと野菜と卵が一緒に載っている。飲みものは実家での定番、緑茶である。

 母に昭島駅まで送ってもらい、拝島へ。整骨院に向かって歩く。今日は比較的いいお天気だから空いているだろう、と思って行ってみると、案の定患者さんは少ない。伯父さんは先に来ていて、3つの治療のうち2つを終えていた。僕もほとんど待ち時間なしでメニューをこなしていく。先生たちとの話題は再び野球に戻った。これからは高校野球のシーズンでもある。

 拝島から新宿に出て、高田馬場へ。今日は馬場歩きをする。何となく「一風堂」のラーメンが食べたいと思って歩いていくと、お店の前には行列ができている。これでは仕方がない。少し手前にある、「うどん屋きごころ」に入ってみる。前からここも気になっていた。

 入ってみると、うどん屋というよりもバーのような雰囲気である。なかなかおしゃれな内装だ。一番人気と書いてある、肉つけうどん(味噌)を注文する。麺は230gと350gとを選べるが、最初ということもあって控えめに230gにした。

 少し濃いめのつゆは、なかなか味が深い。そしてうどんのコシはえらく強い。このつゆとうどんの相性がよく、とてもおいしかった。暑い日ではあるが、冷たいうどんはちょっと、と思っていたので、温かいつゆにつけて食べるざるうどんはちょうどよかった。また違ったものを試してみよう。

 「一風堂」の手前の道に入っていく。以前はよく立ち寄った「古書現世」の前を通る。高田馬場から戸山キャンパスまで歩いていくとき、早稲田通りから諏訪通りにショートカットするルートがいくつかあって、人通りの多いときにはよく通っていた。この道もそのひとつ。少し進むと、銭湯がある。建物も煙突も堂々たる造りだ。


 静かな住宅街のなかの道である。 こんなに細かったっけか?と思いながら歩く。


 真っ直ぐ進むと学習院女子大の敷地に突き当たる。ここから坂を下ると戸山キャンパスだ。

 学生会館のなかを通って、第二研究棟の真ん前に至る。戸山キャンパスは緑が多い。とくに今の時期は鬱蒼としている。そして至るところにベンチがある。もっとも、今日は土曜日であるのと、だんだん雲が多くなってきたこともあって、座る学生さんは少ない。

 今日の「青少年と学校」は、映画「就職戦線異状なし」を使って、日本の大卒労働市場の特徴について話す。やはりこの映画は早稲田の学生さんに観てもらってこそ、という感じがする。でも、第一学生会館を知っている僕の世代と、あの辺のごちゃごちゃとした雰囲気を知らない今の学生さんとのギャップというのはかなり大きい。

 帰りも高田馬場まで歩く。今度は早稲田大学の材料技術研究所の前を通った。昔は鋳物研究所(略してイモ研)と呼ばれていた。こちらの建物は1938年築。地味だが、インターナショナルスタイルの貴重な建造物である。

 山手線で新宿へ。小田急ハルクの前に行く。今日は雨が降らなかったら、久々に「宿44」系統武蔵境駅南口行きの小田急バスに乗ろうと思っていた。都内の路 線バスとしては、かなりの距離を走る。しかし本数は極端に少なく、かつ道路渋滞でかなり遅れる。それでも利用者は多くて、たいてい混んでいるバスだ。

 5時過ぎからバス停のところに並ぶ。同じバス停から発車する木更津行きの高速バスを待つ人の列とごっちゃになって、何だかまぎらわしい。どっちがどっちだ かわからなくて、困っているおばあさんの姿も見かける。

 バスは発車時刻の5時22分を過ぎて、5時半にようやくバス停にやってきた。だが前にバスがつかえていて、正規の乗り場に付けられない。そこでぞろぞろバ スに向かって歩くことになったのだが、列の後ろにいた人が、この機に乗じて前に割り込もうとしてきた。きちんと並んでいたおじいさん方が、それを見逃すは ずはない。「ちゃんと並びなさい!」と叱る。それが気持ちよかったので、僕まで乗じて注意してしまったりした。

 以前はチョロQのような小さなバスだったのが、少し大きくなって中型タイプになった。立ち客は2,3人程度で、新宿駅西口を15分ほど遅れて発車した。右手に高層ビル群を仰ぎ見る。

 甲州街道に出てから文化服装学院の前あたりまではいくらか視界も広い。しかし上に高速道路がかぶさってくると、どよんとした暗がりになる。


 初台とか幡ヶ谷のあたりでも、結構乗ってくる人がいる。相当に遅れているはずなのだが、それでもじっと待っている利用者がいる。

 笹塚を過ぎて、水道横丁のところで井の頭通りに入っていく。井の頭通りには大きな水道管が埋まっているとのこと。大きな貯水タンクもある。


 さっきまでは京王線に沿って走っていたが、今度は井の頭線に沿って走る。永福町の駅は大規模な駅舎改修工事が進んでいた。それでも駅前の広いバスプールは健在だ。

 都立西高校の前を通り、だんだんと賑やかになってくると、もう吉祥寺である。移転したユザワヤの建物は、不気味な存在感を放っている。吉祥寺駅を発車すると、井の頭公園の緑のなかを走っていく。ジブリ美術館の前も通る。この美術館の最寄りは三鷹駅だが、新宿からも一本で行けるのだ。このあたりで、新宿行きの終車とすれ違う。都内の路線バスにしては、相当に店仕舞いが早い。


 この路線は、いろいろ見どころがあるのだが、吉祥寺を過ぎてからもなかなか面白い。下連雀商店街の雰囲気なんかも素敵である。惜しむらくは、なかなか途中下車する機会がないことだ。他の路線のバスも走っているから、できないわけではないのだけれど。

 武蔵野赤十字病院の構内に入り込んで、ぐるっと回って外に出ると、終点武蔵境駅南口はもうすぐだ。乗客を降ろすと、バスは吉祥寺営業所行きとなって、急いで出発していった。

 武蔵境を少しばかりぶらついてみる。駅からすぐの場所にある日本獣医生命科学大学の本館の建物を見る。この建物、かのヴォリーズの手になる建築である。1909年に建てられた東京市麻布区役所の建物を、1937年にこの地に移築したものとのこと。中に入って見学してみたかったが、守衛さんの目が気になって、遠巻きに見るにとどめる。


 北に向かって踏切を渡る。地上から、新しくできた高架線を見上げる。地上線のほうは、いずれその痕跡もなくなってしまうのだろう。


 ぽつぽつと雨が降ってきた。急いで中央線に乗る。少々寄り道が過ぎて、帰宅したときには両親は夕食を済ませていた。先日弘前駅前でお見かけしたDAIGOさんは、今日の放送では鯵ヶ沢でわさおに会っていたそうだ。

 ポメラを使って、ブログの空白を埋めていく。ようやく実際の時間の流れに追いつくメドが立った。