わんわんらっぱー

DIYやオーディオから社会問題までいろいろ書きます。

直管式共鳴管型(音響管型)サブウーハー最強伝説を追う。

2017-12-23 21:24:04 | オーディオ
 昔、府中でパイプオルガンの演奏を聞いた。確かに音量はでかいのだが、何かを開閉する音が「バッタンバッタン」するのには閉口した。あれはどうにかならないのだろうか?音が大きいのは、パイプオルガンの装置が大きいから当たり前だと感じたし、そのように思っていた。
 先日、河口湖オルゴールの森美術館(1)に行く機会があった。当初は渋川伊香保のオルゴール博物館みたいなものを予想しており、あまり期待してはいなかった。

 メインホールに各種自動演奏機が据え付けてあり、最初に鳴らしたのは写真奥のタイタニックモデルの右側にあるドイツで100年前に作らたという「自動オーケストラ演奏機」である。大きさは自動販売機を2台並べた程度である。小型のパイプオルガンだけでなく、ドラムで言うところのバスドラやスネアドラムに相当する装置も組み込んであり、かなりの大音量で鳴った。まさに、オーケストラを引き連れてやってきたと思わんばかりの、音量と再現性なのである。これには腰を抜かした。「オルゴールの森美術館」と銘打っているが、実際には「自動演奏音楽装置博物館」である。
 その後に、他の自動演奏機3種類とオペラ歌手との共演が催されたのだが、最初に鳴らした先に紹介したモデルは他装置とは別格の音量であり、オペラ歌手といえども音量負けして共演不可能なぐらいの音量なのである。
 手前の手押し車の”手回し式”小型パイプオルガン演奏機でさえも、かなりの音量が出た。グランドピアノ自動演奏機と同等以上の音量である。つまり、多連装直管式共鳴管はかなりの効能率で音を奏でるのである。

 既に亡き川越ホームラン劇場はBOSE社のサブウーファーAWCS-IIという直管共鳴管を導入しており、スコーンと伸びる低音を堪能した。観たのは「紅の豚」であり、調べると1992年のことである。私は既にその頃から直管共鳴管の音量や素直な低音などの利点を認識はしていたが、自作で具現するにはあまりに大きくなりすぎると考えた。

 先日のミューズの方舟で直管型共鳴管を実装した作品が出品された。5cmユニットだというのに63Hzに顕著なピークが出ている。100Hz以上も平面バッフルの影響からか、かなりの音圧を稼いでいるのだが、100Hzよりも63Hzのピークの方が音圧がでているという驚愕すべき音響測定結果が出たのだ。これには唖然とした。

 長岡鉄男先生はスーパーウーファーという考えから、別に重低音を重ねて補強するサブウーファーという考えを述べている。長岡氏の著述を読むと超低音は部屋を揺すり、音を濁すので有害であるような指摘もしている。
 その後、FACEBOOKのとあるオーディオサークルの投稿で人は40Hz以下は聞こえない、という趣旨の実験結果投稿を見た。
 20Hzで大入力をしたが、全く聞こえない。ところが他の部屋から人が凄い勢いで飛び込んで警告された。試しに40Hzの波形を入れてみたら、窓ガラスが割れんばかりの音量が飛び出たということである。
 それを受けてとある会合で「40Hz以下はいらねー」と述べたら大顰蹙を買ったが、聞こえないのだから、しょうがない。私は問いたいのだが、「あなたは20Hzが聞こえるのか?」と。図体のでかい象とかだと、人よりは超低域を聞こえるそうである。
 もっとも、20Hzを高能率で再生するのは困難である。さまざまなメーカー製サブウーファーがあるが、もともと詰まった感じの低音がするバスレフ型になら合うのだが、低音が速いバックロードホーンとは、全く合わない。大口径のユニットを使う方法は音が鈍すぎて、もっと合わない。結局、導入しては売却し、導入しては売却しの繰り返しになり、骨折り損のくたびれもうけの銭失いである。
 
 断言するが、バックロードホーンの低音を補強するには、別にバックロードホーンを並列動作させるか、共鳴管のサブウーハーを導入するしか方策がない。
 共鳴管でも20Hz再生となると音道4mは必要である。
だが、40Hz以下の再生を捨てて、40Hz以上の再生となれば共鳴管の長さはおおよそ2m弱で良いことになる。
天井高が約2.3m程度なので、ギリギリ直管型共鳴管を立てることができる。

周波数=音速÷(4×共鳴管の長さ(m))

開いている口(開口端)ではその外側の近いところの空気も一緒に振動をするので、実効的な管の長さは実際の管の長さ よりも少し長いので補正する。(2)
管の実効長 ≒ l + 0.6r


基音レベルで、ベースの4弦0フレット(解放)から 常識的最高音 4弦17フレットまでの周波数は41.2Hzから 262Hz となっている。
ドラムはチューニングによる差はあるものの、バス・ドラム(75Hz)フロアタム(100Hz)ハイタム(150Hz)スネア(230Hz)
人間の声は男声500Hz-600Hz、女声800Hz-1000Hzが基音となっている。
音楽再生の観点からいっても必要なのは40Hz以上であり、実際にスピーカーキャビネット設計では60Hzが一定水準で再生できれば、低音不足は感じない。


 使う素材は、事実上塩ビ管一択だろう。塩ビ管は大音量再生時に、「カンカン」とした塩ビ管の素材の音が乗ってくる。はっきり言ってハイファイ向きではないが、サブウーハーとして使用するなら問題にならないだろう。
 仮に2m直管を木工でやるには私にとって難易度が高い。極力工作を避けたいという思惑もある。工作上の失敗などの不確定要素を排除したいと、少ない労力で高い利益を得るのがDIYの要諦である。
塩ビ管には一般用VP、給排水に使われるので、肉厚。
薄肉管VU、VPよりも薄肉、との2種類に別れる。
仮に使うとすれば肉厚のVP塩ビ管を選択する事になる。

仮にFOSTEX FE138ES-Rを使うとすると、
外形 Φ154mm  バッフル開口部 Φ123mmである。
最低共振周波数 f0 は 60Hz である。
実行振動板半径 5.12cm 面積 82.35cm^2

最低共振周波数の半分程度まで共鳴管使用可能らしいので、40Hzは問題ないだろう。
外径は呼び径150(外形165mm)(内径146mm)で十分だが、振動板面積;共鳴管断面積を考えなくてはならない。
400%(振動板面積の4倍)までは、管の面積の増大に従って音圧が上がっていく(3)、とのことで、ベストは400%という事である。

よって、断面積は 約330cm^2 が望ましい。

呼び径200 外形216mm 内径194mmで 内径断面積が295cm^2となるので、理想値の近似値である。

http://enbi.shop-pro.jp/?pid=48072544
VP管 200A (呼び径) × 500mm(長さ) (グレー) 2150円
VP管 200A (呼び径) × 1000mm(長さ) (グレー) 4235円

それほど高くない。

90度分岐継ぎ手を使い、おおよそ下から三分の一の箇所にユニットを装着。
下部は塩ビパーツで塞ぎ、上部は直管継ぎ手を使って、少し外形を広げたい。


・・・と頭の中で妄想してみた。具現するのはいつなのか?
FE138ES-Rが4組も余っているので、どうにか実現させてみたい。


(1)河口湖オルゴールの森美術館
https://kawaguchikomusicforest.jp/

(2)一様音響管における共鳴
http://splab.net/APD/A610/index-j.html

(3)共鳴管型スピーカーの作り方 その4 趣味の小部屋 (AudiFill公式ブログ)
http://blog.goo.ne.jp/4g1g4g0/e/1e0572288d64a489ad762e4fab5e4242

(4)加藤ちゃんの日記
限定 フォステクス MG130HR 13cm 純マグネシウム フルレンジについて その2
http://katochan-nikki.seesaa.net/article/270683778.html


クボタケミックス:塩ビ管 VP (2M) 型式:VP13X2M
クボタケミックス

FOSTEX 限定生産モデル(1本)限定1400台 FE138ES-R
Fostex


17年12月13日追記
よく考えたらアンプのサブウーハー出力はモノラルなので、サブウーハー自体は1本作れば良い訳である。
もし、うまくいったらもう1本足せば良い・・・が、置く場所が問題である。
思考してみた所、縦置きには倒れるという問題がある。また、天井までの高さが厳しい。Rに曲げる継ぎ手を使うと高くなる。
そこで、倒して使う事にした。幸い?に、メインで使っている右手に横椅子がおいてあり、その下に空間があるので、そこに寝そべって置けば良い。

口径は150Aの方が安いのだが、200Aよりも1倍音の効率が落ちることと、ユニット取り付けがシビアであり、工作難易度が上がる。
地元のホームセンターで200A 2m VU塩ビパイプが 4480円である。(肉厚6.5mm)
かなり安いので魅力的だが、ここは肉厚を考えてVP管(肉厚11mm)にしようと思う。
カットマンで
http://cut-man.jp/vp.pdf
VP200 2m 7160円+送料1620円で買えるようだ。
90度Y継手はやめて、DVキャップに直接装着する。
本当はTSキャップが良いのだが、150Aまでしかないうえに形状が膨らんでおり使えない。
地元ホムセンのキャップも膨らんでおり使えない。

そこで、排水専用,硬質塩化ビニール排水継手,DVキャップ,排水用深型キャップ(呼び200ミリ)
種類 塩ビ・樹脂管用継手 形状 キャップ 呼び径 200 寸法D(mm) 233 寸法d1(mm) 217.4 寸法d2(mm) 214.6 寸法l(mm) 115 寸法L(mm) 121.5
価格 1,620円(税込)
https://store.shopping.yahoo.co.jp/suidou/dv-c-200.html?sc_i=shp_pc_search_itemlist_shsr_title#
前澤化成工業㈱
http://www.maezawa-k.co.jp/product/disp_pdf/742/3636/
が良い。他のDVキャップは肉厚が5mmだが、この前澤化成工業のDVキャップは厚みが6.5mmある。
当然、これだけでは厚みが不足なので、木材か人工大理石か何かで補強しなくてはならない。
スピーカーケーブル用の端子はDVキャップ側面に付けようと思う。全部嵌め込むと、抜けなくなってしまうので、ストッパー代わりにする。

VUインクリーザーVU-IN250X200排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手で開口部を広くしたいが、とても高いのと、設置できるのかという問題があるので、勘案中である。
長岡鉄男のスーパーAV―ホームシアターをつくる
長岡鉄男
共同通信社


12月24日追記

DV DL 200 排水用硬質ポリ塩化ビニル管継手 東栄管機 DV DL 200 VP用 質量:2746g 1,609円(税抜)
http://www.haikanbuhin.com/smp/top/detail/asp/sku_detail.asp?scode=00367472&gcode=224637&s_cate4=11077&sort=Recommend&list_count_type=Light&list_format_type=listview
http://www.haikanbuhin.com/top/detail/asp/sku_detail.asp?scode=00367472&gcode=224637
これを使用して、開口部を90度曲げる。共振効率は多少落ちるが、設置場所の関係から、つけざるを得ない。


簡略化すると設置箇所は上の図のようになる。
部材の注文をしても年内は間には合わないだろう。
それよりも、メインスピーカーの設置箇所を動かす必要があるので、そちらを優先したい。

12月26日追記
曲げるのはせいぜい45度程度にしないと、共振効率が落ちる(予想)だということと、そもそも、継手に使うお金と手間がもったいないということで、直管使用で設置する事を考えた。

椅子左手のサブウーハーはオーディオ装置の裏。右手は長椅子の下というアクロバティックな設置である。


ユニットは磁石(裏)を外側にして固定する。振動板前面からの音を共鳴管に使用する。
見た目は悪いが、スピーカー端子が不要であり、費用と加工工程を減らせる。

VP管200A 2m×2
DVキャップ200A(蓋)×2
バッフル補強板(人工大理石?)×2
が必要となる。

VP塩ビ管200Aの厚み11mm比重1.4 というのは強度や制振を考えるとかなり強力な素材である。

12月27日追記
前澤化成工業 DV継手 DVキャップ DVC200 70047 899円(税込)
https://www.dandorie.com/p108061000000/
↑ここでキャップを2個注文した。知らない会社が運営しているので、少し不安ではあるが・・。

パイプマンでVP200 2mを2本注文した。
http://cut-man.jp/
年明けに塩ビパイプ各社値上げの予定がツィッターで配信されている、というのも発注を急いだ理由だ。
製品価格      14320円 2本分の値段
配送料金      3240円 2本分の送料
----------------------
税込合計      17560円
1月10日着予定(^_^;)

---
12月29日追記
ダンドリー.comから
DVC200 排水特殊継手 DVキャップ 70047の出荷案内メールが来た。
29日着予定。

1月4日追記
DVキャップは昨年の内に到着したが、型番などの表記が盛り上がっている。
削り取る必要があるだろう。

また、塩ビ管を2m×2本で注文しているが、同じ長さである必要が無いことに昨年気がついた。
2mで 340/4/(I+0.6r) 41.26Hzとなる。
1.8mで45.7Hz
1.7mで48.3Hz
1.6mで51.2Hz


だた、共鳴管の作例を見ていると、理論値よりも5%ぐらい共振周波数が高めにでている。
開口部を上にしている作例の場合であり、横倒しにした場合、床などが共鳴管延長として働くと思われるので、ほぼ理論値通りになるのではなかろうか。むしろ、あまりに共振周波数が下がってしまうと、最適共振周波数から外れてしまい、作例として失敗してしまう可能性が出て来る。
また、ネット上の報告では耳の良いスタジオエンジニアでも聴覚上の下限は35Hzであり、その数値も加齢と共に上昇する。
あまりに、共振周波数が下がってしまうと、共振すれども聴覚できず、という事になりかねない。


AUDIO TEST CD-1でどの程度の聴覚力が自分にあるのか試してみた。
20Hz 25Hz 共に部屋の振動で音圧は感じるが、直接音を聴覚で認識できず。
31.5Hz でうねりのような物を感じるが、音圧は低い。
40Hz<50Hz<<63Hz<<<80Hz<<<<<100Hz と音圧が上がる。
もっとも、聴覚上の反応力の差もあるが、音圧出力そのものが100Hzあたりからダラ下がりなのである。
聴覚上認識できるのはやはり40Hz以上であり、サブウーファーとして補完すべきは40-50Hzである。

右手収納のサブウーファーが2mでは、サラウンド用スピーカーと干渉してしまうという問題もあり、
2mと1.6mそれぞれ1本注文することにする。



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