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大韓航空007便撃墜事件はローレンス・マクドナルド下院議員の暗殺が目的か?

2018-11-04 13:41:55 | 諜報計略
 1983年8月31日18時26分(UTC。日本時間9月1日3時26分)、サハリン沖のモネロン島上空で大韓航空の旅客機KAL-007がソ連のSu-15戦闘機に撃墜された。

 ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港から韓国の金浦空港へ向かう予定だったが、中継地のアンカレッジを飛び立ってから10分も経たないうちに航路からそれはじめ、アメリカ軍が民間機の飛行を許していない「バッファー・ゾーン」、そして「飛行禁止ゾーン」を通過し、ソ連領空を侵犯したのである。

 バファーゾーンを通過する飛行機を発見した場合、飛行許可を持っているかを確認し、不審を感じたら該当機に対して警告を与えること、そして、民間機の場合は付近の管制に知らせることが定めらている。
 NORAD(北米航空宇宙防衛司令部)のアラスカ航空指揮規則によると、飛行禁止空域に迷い込みそうな航空機を発見した場合はすぐに接触を試み、FAA(連邦航空局)へ連絡しなければならないと定められている。
 つまり、飛行禁止区域に対して設けられた「バッファーゾーン」へ侵入した時点で、警告を発しなければならないのである。
 アンカレッジ管制では管制員の一人が気がついき「誰かが彼に(007便)に警告すべきだ。」と意見したが、他の管制員の一人が制止して、結果として警告を発しなかった。
 これが後に問題となり、管制官の録音テープを証拠にして、遺族はアメリカ合衆国は航路逸脱を知りながら、見殺しにしたとして訴訟を起こしている。

◯フライトレコーダーによると、007便はHDGモードで飛び続けた。
 フライト・レコーダ(DFDR)とボイス ・レコーダ(CVR)通信記録が残されているブラックボックスは1983年10月20日にソ連側が引き上げた。後に公開された内容によると、大韓航空機007便が慣性航法(-NS)モードではなく、終始、機首方位(HDG)モードで飛行していたことを記録していた。
 つまり、ソ連領空上をショットカットして最短距離で金浦空港に飛ぶようにしていた。
INSによる飛行方法は以下の3種類ある。
・慣性航法(-NS)モード 設定通りに飛ぶ
ジャンボ機に搭載されている3台のINS(慣性航法装置)のコンピューターに、通過点の座標数字をインプットし、オートバイロットにつなげば、コンピューターで計算しながら決められたコースを飛行して目的地に着くというもの。

・機首方位(HDG)モード 目的地に機首を向ける。
目的地への飛行方位(地磁気の方位度数)をインプットすれば、機首が常にその角度を維持して飛行するもの。

・無線航法(VOR)モード
航路上にある地上無線施設からの電波を受信し、その発信局をめざして飛行するもの。

◯007便の千炳寅機長は燃料節約のためHDGモードを維持したと推測。
 撃墜原因の推測は様々な人が多岐に渡り提示を行っている。私は意図的に機長は燃料節約のためHDGモードしたと推定した。
 千炳黄氏は元軍人のベテランパイロットで、航空機関士としての総飛行時間は4013時間、アンカレッジ-ソウル間は44回の飛行経験があったが、今回のR20ルートでは初めてだった。(要検証)
 飛行が予定されていたR20航路上には7ヶ所の義務的位置通報点(ウエイ・ポイント)があり、一つ以外はすべて洋上に位置していた。
007便は正規ルートR20から外れているのに、各ポイントであたかもR20上を飛んでいるかのように管制に報告している。
 15分遅れで大韓航空015便がR20ルートを通っている。後で距離が詰まって4分遅れ程度の距離にいたとされる。日本テレビのドキュメンタリは015便の朴機長に対するインタビューを行っている。このインタビュー内容はすべて真実だと思われる。015便の機長は千炳寅機長の元先輩教官であり、2人は長時間無線通話を行っていた。管制への位置報告の一部は007便から015便に送信して、管制へは015便が伝えた模様だ。無線の調子が悪いときは、付近の飛行機が代替えして管制へ報告するのが習わしだが、007便としては虚偽報告に後ろめたさを感じて015便を利用したのではないだろうか?
 015便は強い追い風を受けていたが、007便千機長が追い風がないことに言及し、015便側が航路違いの可能性を指摘すると、007便は航路逸脱を知られたと考えたのか慌てて無線を切った。
 また、千炳寅機長は前日は就寝直前まで遊んでいたそうであり、特別な任務を帯びたような緊張感もなく、リラックスしていたそうだ。
 千炳寅機長はHDGモードで飛んで、機体位置を虚偽申告までしている。動機は燃料の節約しか考えられない。
 007便はフライト前に提出する飛行計画書よりも1万ポンド多く燃料を積んでいる。1万ポンドで20分飛行できる。推測だが、大韓航空では着陸時に残った燃料の量によって何らかのインセンティブが与えられる制度があったのではなかろうか?
 だから、ショートカットして飛んでいることを僚機に知られたくなかった。007便は機長・副長・機関長の3人共に元軍人であり、秘密を守る事には長じていただろう。
 だた、007便はアンカレッジから離陸後は規定の速度よりも速く飛行している。燃料節約とは真逆の行動であり、アンカレッジ管制から早く抜ける必要性があったのだと推測される。
 015便の朴機長証言では「大韓航空では慣性航法装置(INS)を使わないで金浦空港まで飛んだことがある。」としており、(仮に007便ばINSを使わなかったと仮定した上で)INSを使わないことは重大ではないと一蹴している。
 
◯オシーポビッチ中佐のスホイに撃墜される。
 カムチャッカ半島に設けられていたソ連軍の防空監視レーダーが、同半島の北東沖を航行中の航空機の機影をキャッチした。ソ連軍は、この航跡に「6065」という識別番号をつけた。この機影は大韓航空007便ではなく、米空軍の偵察機RC-135だった。
 後になって米国は米空軍アラスカ基地所属RC-135がその時刻にカムチャッカ沖を飛行中であったことを認めている。
 当時、米空軍は、カムチャッカ沖で日常的にソ連軍基地への電子偵察を執拗に繰り返していた。これにソ連としては、相当神経をとがらせていた。
 ソ連の防空監視レーダーは、カムチャッカ半島沖上空に別の航空機の航跡を発見する。これが大韓航空007便だった。ソ連側は007便をRC-135と誤認して「6065」という航跡番号を付けた。しかし、識別不明、未確認の航空機であることを示すために「91」という注釈をつけたが、ソ連側としては、その航空機もRC-135であり2機で連携して行動していると判断した。
 007便にとって不幸だといったのは、識別不明、未確認の航空機であることを示す「91」という注釈番号をつけたとはいえRC-135と同じ番号「6065」をつけられてしまった。RC-135はアラスカ基地に戻っていったが、007便は依然としてソ連領空を飛び続けていたため、ソ連側としては、007便を最後までRC-135と誤認し続けた。
 ボーイング社が50年代中頃に開発した4発ジェットの空中給油機KC-135を母体として、RC-135や707型機を開発した。大韓航空007便はボーイング747型機でありRC-135に機体外観が似ているのである。

 迎撃任務は若手の仕事であり、本来出撃するはずのないオシーポビッチ中佐に出撃命令が下った。
 オシーポビッチ中佐は暗闇の中に007便の葉巻状のシルエットを視認した。管制から灯火の確認を指示されるが、007便は灯火をつけていなかった。
 007便に近づくと4点の灯火を確認した。
 航空灯を点滅や威嚇射撃を行った。一旦は誘導して着陸する指示がでるが、3分後に目標の撃墜命令がでる。
 これは現場指揮官が領空侵犯機を逃したことによる責任追及を恐れたためと言われている。
 レーダー追尾式の空対空ミサイル1発、熱源感知式空対空ミサイルを1発の合計2発を発射し、尾翼に1発、エンジンに1発ずつ着弾する。
 熱源感知式空対空ミサイルのエンジン着弾が致命傷になったと推測される。墜落地点付近の漁船は閃光と2度の爆発音を聞いている。ジェット燃料が爆発したものと思われる。
 大韓航空はこの僅か5年前にもソ連の領空を侵犯して迎撃を受けている。1978年4月21日、大韓航空902便(ボーイング707型)がパリのオルリー空港をアンカレッジ経由でソウルに飛び立った。この時も深く領空侵犯を犯し、ソ連戦闘機によってミサイル攻撃を受けた。この攻撃で死者2名、重軽傷者14名を出している。現地の指揮官は領空侵犯をされたということで、処罰されたとされる。(要検証)
 
 015便の朴機長は金浦空港到着5時間後、米国の機関に呼び出しを受ける。アメリカ空軍の航跡資料を見せられた。その頃、無事にサハリンに着陸と報じられたが、20時間後には撃墜と発表された。

◯ソ連側の見解
この事件の調査委員会のメンバーだった、旧ソ連KGB高官、アレクセイの言。
「ソ連極東軍の管区下にあるカムチャツカ半島のぺトロバブロフスクには、極東最大の原子力潜水艦の基地があり、またサハリンには防空上の重要な軍事施設がある。したがって、たとえ自国の旅客機といえども、最高機密になっている軍施設上空の飛行は許されていない。もし、米軍機がこの空域に侵入した場合、間違いなく対空ミサイルか迎撃機の攻撃を受け、そのため戦争行動の準備がなされる。その結果、極東海域にいる潜水艦から核弾頭ミサイルがアメリカ本土に向けて発射されたら、必然的に両国間で戦争が勃発する。これはソ米とも望んでいない。だからこそ米軍は、民間機を侵入させることによって、ソ連の指揮系統、迎撃方法、無線の傍受・妨害・解読など、各種の情報収集をはかろうとした。つまり、007便のコ-ス逸脱は、明らかに侵犯を目的としたものである」

◯ローレンス・パットン・マクドナルド下院議員の暗殺が目的か?
 ローレンス・マクドナルド下院議員は強固な反共主義者でアメリカ合衆国の「国連脱退」を議会で声高に主張していた。当時のロナルド・レーガン大統領とは刎頸の友だったとされる。
 また、反ロックフェラー一族の立場を取っていた。 マクドナルドはゲイリー・アレン著「ロックフェラー・ファイル」(日本では「ロックフェラー帝国の陰謀」)に序文を寄せている。
 マクドナルド上院議員は、1988年の大統領選に出馬する意向だった。マクドナルドは合衆国建国史上始めて米英謀略機関にメスを入れる事を真剣に検討した議員でもあった。反CIAという点では、マクドナルドは今のトランプ大統領と同じ立ち位置である。
 マクドナルド上院議員が死亡したこともあって、結果的に、88年の大統領選挙ではかつてCIA長官を務めたジョージ・ブッシュが大統領になっている。
 大韓航空機撃墜事件はマクドナルド上院議員の暗殺を目的とするものだと推測する者もいる。

 米国は大韓航空機による航路逸脱の常態化を知っており、ソ連側に偵察機と大韓航空機を誤認させて、撃墜させるように仕組んだのではないかと思わえる。

 スタンリー・キューブリック監督が航空機撃墜による暗殺を恐れて終生旅客機に搭乗しなかったことは有名である。
 

参考
大韓航空 007便 撃墜事件の謎


大韓航空機撃墜事件(1983年9月1日)


大韓航空007便撃墜事件 韓国人パイロットの人的ミスでは無く、制御装置への工作行為が原因ではないのか。



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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2021-12-24 14:02:59
林千勝 氏の動画を見てこのブログにたどりつきました
闇が深すぎますね

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