茨城の中小企業診断士による「知恵の経営」

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金融機関における事業承継支援

2018年07月28日 | ブログ
各金融機関、事業承継支援に力を入れ始めています。
ただ、各金融機関とも、税制面・相続面での支援にとどまっているような気がします。
一番肝心な「事業価値」の承継がなおざりになっている感があります。

多くの中小企業が廃業になってしまうのは、税制面・相続面が理由ではなく、後継者がいない、または、後継者に継がせず、自ら廃業を選択してしまうからです。

では、それをどのようにすれば、防げるのか?
まず、現経営者が、自社の価値を正しく認識することです。
そして、その価値を後継者へ伝えることです。

ところが、多くの経営者が、価値を過小に評価してしまっています。
だから、「こんな会社、息子には継がせたくない…」という流れになってしまっています。

そこで、外部の支援者・支援機関が、経営者すら見落としている価値に気づきを与えてあげるが大事になってきます。その会社が、当たり前に行っている日々の努力・工夫、そこに、価値があることを。

金融機関の皆さんが、日々の定期訪問を通して、その会社の良いところをたくさん見つけてあげること、それが、価値の再発見につながります。
「あれが悪い、ここを直すべきだ…」ということを指摘する前に、隠れた強みを一つでも二つでも発見してあげることが大事です。

それが、本来の金融機関のあるべき姿であり、事業承継における金融機関の役割です。
機械的に判断できる財務諸表だけを見て判断するのではなく、丁寧なヒアリングを通して発見できる、企業が培ってきた「知恵」、これを発見することができるから、金融機関の存在価値があるではないでしょうか。