NHKのBSでやっていた地球特派員2006という番組を見た。日本でもよく地方都市でワーキングプアが増えてると聞く。この番組では不動産バブルにわくロサンゼルスの格差社会を追っていてかなりきつい内容。以前にやっていた世界のドキュメンタリー「貧困へのスパイラル」で描かれた以上にきつい内容だ。まさに天国がある一方で地獄がぽっかりと口を開けて待っているのアメリカ社会の現実。資産を1000億円以上持つ人が数パーセントいる一方で年収二万ドル以下の人々が20パーセント近くいる超格差社会。
ロサンゼルスではバブルによって不動産が3倍にも値上がりしたらしい。そのブームに乗った富裕層は資産運用で大儲け。不動産を購入できる人間にとっては儲けのチャンス。30歳すぎの弁護士の男性は数年で2000億円稼いだという。ダウンタウンに近い倉庫や古い建物を買い取って転売して儲けたのだ。ここら辺はホームレスや低賃金労働者の溜まり場だった地域だ。ビルの上から町を見下ろす男性。ビルの下ではホームレス追い出し作戦が繰り広げられている。低賃金労働者はどこへ行ったのだろうか?彼らを追う。
郊外の砂漠の中にはトレーラーハウス街が誕生している。家に住めない人々がトレーラーハウスを借りて暮らすのだ。ここら辺は人種も関係ない。共通してるのは貧しいという事、もはや中流家庭には戻るのが難しいというワーキングプアな事。白人のシングルマザーの一家が出てくる。息子が二人と母の一家。母は中卒でこんな砂漠の町では仕事がない。低賃金労働はヒスパニックの移民に取られているので、週に6時間のレストランのゴミ置き場の掃除をしている。この最低賃金の仕事を得るために4年も就職活動したのだ。月収は給料と貧困支給金入れて800ドルで完全な貧困層。市内の家賃を払えるほどの余裕もないのでここにいるしかない。息子は中学生だけど学校で貧しくて虐められるために通っていない。高校もいけるはずなどなく、将来は軍隊に入りたい。アメリカでは貧困層の半分がシングルマザーであり、母子家庭で育った人間が貧困になる確率は普通より5倍高いという。
そして郊外の閑静な中流でもかなり良い住宅街。ここに住むシングルマザーの黒人一家。母と娘が二人の一家。母は南カリフォルニア大の大学院まで出ている。がんセンターに勤めてたというかなりのエリート。しかしリストラにあい、50代で再就職は難しく離婚も重なり生活は厳しい。大学事務の下請けをやってるが年収は2万ドル。古新聞を拾って集めて売りに行き、99セントショップですべてを済ます。長女は高校を出たが車がないために車社会のロスでは就職できないでいるという状況。いつ家も追い出されるかわからない。
最近アメリカでは白人や高学歴の人間が貧困層に落ちているとか。以前なら人種や学歴である程度別れていたがもはやそうじゃない。そして問題は医療保険。アメリカでは個人で入るかけ金の高い富裕層の医療保険、企業が入る医療保険、貧困層に障害者と高齢者が入れる公的医療がある。企業からリストラされれば保険はなくなる。ロスの4分の1が医療保険に入っていない。フリークリニックというのがあるけど、やってくれるのは診察と処方箋を書いてくれるだけ。撮影中にも元銀行員のリストラ白人男性が来ていた。もちろん薬はバカ高い。
最後の男性はその医療保険に入っていない人。元々は印刷所を経営して年収は20万ドルあったという。しかし出版不況で閉鎖状態。しかも大腸がんにかかっている。まだ中学生の息子の前でお金がないから病院には行けないと話す。友達と廃車の回収で生計を立てているが厳しい。病院の診察料金の請求が来る。診察代は35万円。どうすればいいんだと頭を抱えている。その友達もワーキングプア。心筋梗塞による医療費で会社も家も売るはめに。救急車を呼ぶと1000ドル、しかも距離によって値上がり。そして医療費は1200万円。この国は人間を助けませんと言う発言が重い。医療自己責任社会であり、彼らは医療待ち組なのだ。しかし病気は待ってくれない。
「貧困へのスパイラル」で元アル中ホームレスだった男性が出てくる。今は警備員をやってるんだけどワーキングプアで組合活動をしている。彼は最後に「自分がホームレスだったのは社会のせいだと思っていた。誰のせいでもなかったんです。私が働けば良かったんです」と言う。これは働くという事だけじゃなくて権利を主張していくという意味も込めてると思う。ガンの男性が言っていた国は人間を助けませんとわかっているからこそ戦っているんだろう。両番組とも非常に厳しい内容だった。
ロサンゼルスではバブルによって不動産が3倍にも値上がりしたらしい。そのブームに乗った富裕層は資産運用で大儲け。不動産を購入できる人間にとっては儲けのチャンス。30歳すぎの弁護士の男性は数年で2000億円稼いだという。ダウンタウンに近い倉庫や古い建物を買い取って転売して儲けたのだ。ここら辺はホームレスや低賃金労働者の溜まり場だった地域だ。ビルの上から町を見下ろす男性。ビルの下ではホームレス追い出し作戦が繰り広げられている。低賃金労働者はどこへ行ったのだろうか?彼らを追う。
郊外の砂漠の中にはトレーラーハウス街が誕生している。家に住めない人々がトレーラーハウスを借りて暮らすのだ。ここら辺は人種も関係ない。共通してるのは貧しいという事、もはや中流家庭には戻るのが難しいというワーキングプアな事。白人のシングルマザーの一家が出てくる。息子が二人と母の一家。母は中卒でこんな砂漠の町では仕事がない。低賃金労働はヒスパニックの移民に取られているので、週に6時間のレストランのゴミ置き場の掃除をしている。この最低賃金の仕事を得るために4年も就職活動したのだ。月収は給料と貧困支給金入れて800ドルで完全な貧困層。市内の家賃を払えるほどの余裕もないのでここにいるしかない。息子は中学生だけど学校で貧しくて虐められるために通っていない。高校もいけるはずなどなく、将来は軍隊に入りたい。アメリカでは貧困層の半分がシングルマザーであり、母子家庭で育った人間が貧困になる確率は普通より5倍高いという。
そして郊外の閑静な中流でもかなり良い住宅街。ここに住むシングルマザーの黒人一家。母と娘が二人の一家。母は南カリフォルニア大の大学院まで出ている。がんセンターに勤めてたというかなりのエリート。しかしリストラにあい、50代で再就職は難しく離婚も重なり生活は厳しい。大学事務の下請けをやってるが年収は2万ドル。古新聞を拾って集めて売りに行き、99セントショップですべてを済ます。長女は高校を出たが車がないために車社会のロスでは就職できないでいるという状況。いつ家も追い出されるかわからない。
最近アメリカでは白人や高学歴の人間が貧困層に落ちているとか。以前なら人種や学歴である程度別れていたがもはやそうじゃない。そして問題は医療保険。アメリカでは個人で入るかけ金の高い富裕層の医療保険、企業が入る医療保険、貧困層に障害者と高齢者が入れる公的医療がある。企業からリストラされれば保険はなくなる。ロスの4分の1が医療保険に入っていない。フリークリニックというのがあるけど、やってくれるのは診察と処方箋を書いてくれるだけ。撮影中にも元銀行員のリストラ白人男性が来ていた。もちろん薬はバカ高い。
最後の男性はその医療保険に入っていない人。元々は印刷所を経営して年収は20万ドルあったという。しかし出版不況で閉鎖状態。しかも大腸がんにかかっている。まだ中学生の息子の前でお金がないから病院には行けないと話す。友達と廃車の回収で生計を立てているが厳しい。病院の診察料金の請求が来る。診察代は35万円。どうすればいいんだと頭を抱えている。その友達もワーキングプア。心筋梗塞による医療費で会社も家も売るはめに。救急車を呼ぶと1000ドル、しかも距離によって値上がり。そして医療費は1200万円。この国は人間を助けませんと言う発言が重い。医療自己責任社会であり、彼らは医療待ち組なのだ。しかし病気は待ってくれない。
「貧困へのスパイラル」で元アル中ホームレスだった男性が出てくる。今は警備員をやってるんだけどワーキングプアで組合活動をしている。彼は最後に「自分がホームレスだったのは社会のせいだと思っていた。誰のせいでもなかったんです。私が働けば良かったんです」と言う。これは働くという事だけじゃなくて権利を主張していくという意味も込めてると思う。ガンの男性が言っていた国は人間を助けませんとわかっているからこそ戦っているんだろう。両番組とも非常に厳しい内容だった。
こっちは録画忘れ。またきつい内容ですね。
医療費関係だけはわかるのでコメントを。
アメリカ式が普通です。命は金で買います。それが世界の常識。高額医療費払えなくて大変なのは今に始まったことではありません。昔からアメリカの問題点。社会福祉は北欧が比較参照されますがアレは経済、社会事情ほかすべてを比較しないと。
日本は異常に安い。10分の1程度。さらに地区により高額療養費として市町村から一部負担金はバックする。至れり尽くせり。寿命世界一は末端の医療従事者の努力と格安の医療費形態により賄われてます。
高額納税者はお国に尽くしている。いい医療を優先して受けられるのは当然。ビンボ人が助かってなんになる??が役人の本音。実際そんな話当事者からまた聞きしましたし。私の意見ではありませんので為念ww
3000~5000万人位がこの国の人口バランスでしょうね。1億養うのは無理。
やっぱヒズボラっすよ。あの世界。すごすぎる。
今日生きていられたことが幸せだと。ありえねぇw
確かに日本の保険は良く出来てますね。最近まで実は高額医療費制度て知らなかったんですけども本当に助かった。だからこそ余計にこの番組は衝撃というか憤りに近いものを感じたんですよね。司会が金子勝教授だから意図的なものも感じますけどw
母が入院して実際に医者と話してて、この人たちは相手を平等に見てるなと感じます。本当に病院には感謝してますね。
役人は国から身分を守られてるからマクロな意見を平気で言えるんだろうけど、高額納税者が貧乏人を助けてるのは事実だと思います。そういうのは普遍的な正義のような概念がない社会では必要なのかなと。
ヒズボラ一押ししてますねw 再放送があったら見たいと思います。NHKのBSって何を再放送するかわからないのが問題なんですよ。
ただ命あることはありがたいと。よくわからんw
医療制度、特にお金の件につきましてはアドレスをば
http://www.med.or.jp/nichikara/lee.html
結構有名な人の講演です。ちと偏りはありますがまぁ実態を見れるかと。
ヒズボラは特に深い意味無しです。番組は今イチかも知れません。
パレスチナ好きなんですよ。といっては失礼ですが虐げられた弱者は興味の対象になってしまう・・・
元気な間は興味がなくても、最近はこういうのは面白いもんなんだなと勉強になりました。おれが考えても社会は何も変わりませんがw
腐るほどあるわけだが、そんなもんは大して意味はない。ようはその内訳。
■各国の平均寿命の不平等度
http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/1650.html
貧富の差、貧困層への医療福祉へのアクセス、そういうのが
このグラフに如実に出るんだよね。
日本はかつて世界で最も成功した”社会主義国”と
揶揄されたが、これを見ると本当にマジだったということがわかる。
ただし、一般的には(元)共産国は平均寿命が短くロシア人男性に至っては50代でしかない。
金がないからジャンクフードを食べる。
ジャンクフードを食べると病気になりやすい。
悪循環が続くわけですか。
福祉が弱いだの、なんだのいっても
日本はまだ恵まれているほうに見えてきますよ。
アメリカはやはり移民の国でどんどん不法移民も入ってくる。そのため社会から漏れてしまう人が出るのは必然だという意識があるのかもしれません。
読みやすい文章で、わかりやすく為になりました。
他の日記も興味深く、面白そうでしたので
お気に入り登録させていただきました!
これから少しずつ読みます。
とても楽しみです・・。
札幌市 主婦