里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミツマタ 開花直前

2017-03-18 | 日記

石巻市の十三浜地区で、山から下って相川集落上手の集落道を歩いていると、畑脇には
早くも梅の花が咲いているように見えます。近づくにつれ、枝ぶりや花が梅とは違うような ?
「そうか、咲きかけのミツマタの花か。」
開花の早いミツマタですが、それにしても早過ぎるような ?
尤も、ここは沿岸部ですし、特に今年は暖冬でしたから、驚くほどのことではないのか
も知れません。それにこの場所は、南に開いた小さな盆地のような地形ですから、
寒風が遮られるなど開花が早まる条件が整っているのでしょう。




                             二枚とも2016.2.12撮影

ただ、これらはまだツボミの状態ですから開花したとは言えませんね。
それでも直径が2cm以上もありますから、十分に華やいで見えます。
昨年は内陸の栗原市で花を観察しましたが、4月の初旬でしたから、この木の場合も
暫くはこの状態が続き、3月に入ってから開花するのかも知れません。


                                 2016.2.12撮影

ジンチョウゲ科ミツマタ属の落葉低木で、高さは1~2m。
原産地はネパール~ブータンで、江戸末期に中国経由で渡来したと言われる。
樹皮が和紙の原料となり、ガンピ、コウゾとともに和紙の三大原料とされる。
繊維が短いため、紙にすると艶があって精巧な印刷に耐え、耐折強度も強いこと
から、紙幣として大量に利用されてきた。
現在は主に中国・四国地方の山間部て栽培されているが、かつては各地で栽培され、
それが山野に逸出し野生化しているところもある。
秋に枝の先端に花芽を作り、新葉に先立って頭状花序を下向きに咲かせる。
花期は3~4月、花のように見えるのは筒状のガクで、先端部が4裂し、内側は黄色、
外側は白色で短毛が密生する。
葉は披針形で長さ5~15cm、葉表は緑色で裏は粉白色、縁に鋸歯はない。
和名のミツマタ(三叉)は枝が3叉状に出ることによる。



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