SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

フードにトッピング、どんな時に何をどのくらい?

2024-01-19 01:29:41 | 食餌・健康
ホームセンターなどで買える大手のメーカーのフードの記事で「ミールが多いのでお肉などをチョコッとトッピングすると良い」と書きました。

今回はフードにチョコッと足すトッピングについて、もうちょっと掘り下げてみたいと思います。

「トッピングトッピング〜♪」

まず最初に、どんな時にトッピングをちょい足しすれば良いのでしょうか?
順番に挙げていってみますね。

1. フードのタンパク質源がコーンや小麦グルテンなど植物性がメインの時

2. フードのタンパク質源がチキンミール、ラムミールなどミール類がメインの時

3. 水分を積極的に摂ってほしい時

4. フードが好みに合わない様子の時

5. フードの原材料では不足する栄養素があるのでは?と思う時

こんなところでしょうか。

1の場合は、植物性タンパク質では必須アミノ酸のうち不足するものがあります。
2の場合は、高温加熱で作るミールは必須アミノ酸のうち壊れてしまうものがあります。
どちらの場合も不足したアミノ酸がフードに別途添加されている場合もありますが、ちょこっと肉や魚を足すことでも補えます。

3の場合は、茹で野菜や肉や魚を茹でて汁ごと与えられます。

4の場合は、サバ缶など匂いの強いものがおすすめです。

5の場合、総合栄養食のフードであれば原則として栄養分が不足することはないはずです。
しかし製品によっては、原材料として集めた時点では完璧な栄養バランスでも、吸収率までは考慮されていなかったり、犬にとっては活用しにくい形態の材料が使われていることもあります。
オメガ3脂肪酸の摂取源として使われているのが亜麻仁だけという場合などがその一例です。

「それで?具体的には何を乗っけるの?」

はい、具体的にトッピングに使えるものと注意することなどをあげていきます。

●アミノ酸を補うためのトッピング (上にあげた中では1と2の場合)

・鶏胸肉、薄切り肉などをさっと茹でたもの
わざわざ取り寄せなくてもスーパーなどで買える普通のお肉で十分だと思います。
薬剤耐性菌のことなどを考慮して、生のお肉をトッピングするのはやめておきましょう。
加熱には焼くよりも茹でるのがおすすめです。茹で汁もトッピングに使えるしね。
レバーなど内臓肉は手作り食には良いのですが、栄養が豊富過ぎるのでトッピングにするとバランスが難しいです。

・無塩サバ缶、無塩イワシ缶(水煮)
手作り食の材料なら塩を使った缶詰でも良いのですが(塩分を計算するのは必要)フードには必要な塩分はすでに含まれているので、トッピングには無塩のものを使います。

・生節(なまり節)
カツオを蒸して1回だけ燻製したのが生節(地域によってなまり節とも言う)
蒸しただけで燻製していないのは「なまり」と言うそうですが、燻製していなくてもなまり節と書かれていることもよく有ります。
パックを開けて、ほぐしてそのまま使えるのでとても便利。

・卵
大型犬なら卵1個分くらいトッピングしても良いので、どんな調理方法でもOKですが、小型犬の場合はゆで卵にしておくと4分の1とか半分とか分けやすいので便利です。
カロリーや脂肪分を摂り過ぎたくない場合にも、ゆで卵が便利。

・ヨーグルト
プレーン無糖であるのはもちろん、可能なら低脂肪のものを選びます。
アミノ酸を補うことはできますが、トッピングの量程度ではプロバイオティクスとしての働きはあまり期待できません。(量にもよるけど)
ヨーグルトと同じ発酵乳製品だけどチーズはトッピングよりも、ご褒美用のトリーツとしての方が良いかと思います。


●野菜のトッピング(上にあげた中では3や5)

トッピングに使う野菜はデンプン質の少ないものを選びます。ほぼ全てのドライフードには犬が必要とするよりも多めの炭水化物(デンプン質)が含まれているからです。
ですからイモ類、豆類、穀類(コーン含む)はトッピング素材からは外します。
玉ねぎ、ネギ類、ニラなど犬にとって有害なものはもちろんダメね。

・根菜類を柔らかく茹でたもの
大根、にんじん、ごぼう、かぶ、などを小さく切って柔らかくなるまで茹でます。
茹で汁もトッピングすると水溶性と不溶性両方の食物繊維が取れます。
茹でる時に、お肉やカツオ節などを少し入れると風味が良くなって喜びます。

・ブロッコリーやカリフラワー
これも茹でて使いますが、どちらもシュウ酸を含むので茹で汁は与えません。(茹でると溶け出るからね)
シュウ酸とは簡単に言うとアクの成分。摂り過ぎると尿路結石の原因になることもあるので注意が必要です。

・葉物野菜
野菜は基本的になんでも火を通して使います。
白菜、小松菜、チンゲン菜はシュウ酸が少ないのでトッピングにも使いやすいですが、葉物野菜の茹で汁は念の為使わないでね。
ホウレン草はシュウ酸を多く含むので避けた方が良いですね(フードにはけっこう使われてるけど微量だからね)
たまにダイエット目的でキャベツやレタスを刻んで生のままフードに混ぜているという方を見かけますが、これはお勧めしません。
キャベツやレタスは意外とシュウ酸が多いことと、カサ増しになるほど野菜を足すと栄養のバランスが崩れるからです。

・夏野菜
ズッキーニ、オクラなどの夏野菜も茹でてトッピングに使えます。
きゅうりは生のままトッピングしても大丈夫ですが、スライサーやシュレッドで小さくしてください。
ナス、ピーマン、トマトなどのナス科の野菜には微量ながらアルカロイド系成分が含まれるので毎日与えたり、一度に大量に与えることは避けてください。

果物もトッピングに使えないことはないですが、近頃の果物は糖度が高いので、与えるなら少量のオヤツとしての方が良いですね。

野菜類をトッピングして便の調子を見ながら、消化が悪いなと感じたらフードプロセッサーなどでペースト状にするのもおすすめです。


●トッピングをする際に注意すること

フードに一手間かけてトッピングをしてあげるのはとても良いことですが、気をつけなくてはいけないこともあります。

それは「乗せ過ぎない!」これすごーく重要です。
せっかく総合栄養食のフードを食べているのに、トッピングの量が多すぎると栄養バランスが崩れてしまうからです。

肉でも魚でも卵でも野菜でも、トッピングの量はカロリーベースで全体の1割以内に抑えることを守ってください。
逆に言えば、このくらいの量なら栄養バランスについては気楽に考えてOKということです。
「肉も野菜も摂らないと」と考えなくてもいいんです。

例えば、100gあたり360キロカロリーのフードを1日100g食べている場合。
フードの量は10g減らして90gにします。
減らしたフードに匹敵するカロリーは36キロカロリー。
       ↓
皮付き鶏胸肉なら15g
豚薄切り肉なら15g(約1枚)
卵なら半個
低脂肪ヨーグルトなら90g
サバ水煮缶なら20g
これらが36キロカロリーの目安です。

手作り食ではないので毎日厳密に計量する必要はありません。
数日分まとめて調理して、1回分または1日分に小分けして冷蔵しておくと便利です。

トッピングが野菜だけで、体重を減らす必要のない場合はフードを1割減らす必要はありません。でもやっぱり乗せ過ぎは禁物です。

それぞれの食品のカロリーや栄養成分を調べたい時にはこちらが便利

乗せる量の目安がわかりにくいという方は、コメント欄でもツイッターでもお気軽に声をかけてください。






コメント (26)
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