虚無交換日記

神戸大学将棋部の住人たちによるブログ

負けました(でもまだ法廷闘争のこってるもん!)

2020-11-15 19:48:03 | Nの本

皆様お疲れ様です。こんにちはN本です。本日は2020年秋季個人戦の振り返りをしていきたいと思います。

まず、2020年の個人戦についての概説ですが、春季は新型コロナウイルス感染拡大のため中止、秋季は感染予防のため、将棋倶楽部24を使用したオンラインによる開催となりました。開催自体も急遽決まったので書類申請等かなり大変でしたが、いろいろな方が働いてくれたおかげで無事参加することができました。皆さんに感謝ですね。

さて、では本日の対局の内容に入っていきたいと思います。

一局目の相手は大阪経済大学のT沢さんでした。自分が先手となり、居飛車対三間飛車の対抗形となりました。

図の局面は7四歩の垂れ歩が大きく先手有利ですが、ここは▲5四歩とすべきでした。以下△4五歩を警戒していましたが、単純に▲同歩△5四飛▲4六角~▲5八飛として優位を拡大できたと思います。図の局面で実戦は▲7七角△5四歩▲5五歩としましたが、△7六銀▲同金△同歩で先手不利になってしまいました。

ここで思い切って▲8六角と勝負しましたが、△同角▲同歩△3九角でいかにもまずそうですね。ただ、△3九角には飛車取りを無視して▲5四歩と次に▲5五角を狙う手があり、これはどうなっていたかわかりません。実戦は▲8六角に△7七歩成▲同角と進行し、助かりました。以下は無難に指し切り、二年ぶりの一回戦突破を決めることができました。

 

二局目の相手は京都大学のM口さんでした。自分が先手となり、嬉野流に対して右玉で対抗しました。

図の局面では▲9六歩が緩手となっているので、ここから後手は△1五歩と端から仕掛けてきました。

結論から言うと単に▲1五同歩と取るのが良く、以下△1七歩に▲7四歩と垂らし△7二飛に▲2四歩△同歩▲5九玉と揺さぶり、将来の△1五香に▲2四飛や▲1二歩を用意するのがよかったようです。

実戦は図の局面から▲4五歩△3三銀▲7三歩△1六歩▲7一角△9二飛▲2六角成と揺さぶっていきました。

この局面では△6二角を危惧していました。以下▲同角なら△同金で後手陣に隙がなく△1七歩成が残ってしまいます。よって▲4四歩ぐらいですが、先手少し自信がありません。

本譜は△5三角だったので▲同馬△同金▲8三角(▲7二角が正着)△4二飛▲1八歩と進行しました。

ここで△4四歩が厳しい一手となります。以下▲同歩は△同銀でどんどん後手の駒が前に出てきて先手不利です。しかし、実戦は△7三桂▲7四角成△7二歩▲6五歩△9四角に▲7五馬がピッタリで九死に一生を得ました。以下は難しいところはありましたが、最後まで指し切ることができました。

嬉野流は駒を捌いて勝負しようという戦法でもあるので、本譜のように先手が後手に捌かせて戦うのはどうだったかと思いました。もう少し先手は序盤を工夫する必要がありそうですね。

三局目の相手は大阪大学のM屋敷さんでした。彼には阪大合宿やオール学生のときに仲良くしてもらったので、その御恩をここでお返ししたいと思っていました。

本譜は自分が後手となり、三間飛車対居飛車の対抗形になりました。

途中までは研究範囲で、図の局面は後手がやや有利ですが、ここは△4二角でした。この一手により、角の展開を図ることができるだけでなく、△3三歩や△3三銀上によって先手の飛車をいじめることができるようになります。

実戦は△6四歩▲7六銀△7四飛▲7五歩△7二飛と進み、先手も粘りがいがありそうです。

数十手進んで終盤になりました。

この局面は正直後手が良さそうです。本譜は▲6二角成としてきましたが、ここで△5八と、と△6二同金で非常に悩みました。穴熊の遠さ、堅さを信じるなら△5八と、並に指すなら△6二同金です。本譜は△6二同金を選択し、以下▲6七銀(好手)△7七角成▲8二飛成でまたしても穴熊を信じるか(△6七馬)、並に指すか(△6一歩)の選択を迫られました。本譜はわけが分からなくなり、△6一歩としました。

そこで▲4二歩がまたしても悩ましい歩です。本譜は△3一金でしたが▲5一飛で少し雲行きが怪しくなってきました。実戦は以下△4二金と歩を払ったので、結果的には▲4二歩の局面で△4二同金で良かったと思います。以下▲5三銀も△3二金と逃げて▲6二銀不成△6七馬▲5三銀成△3一歩で穴熊が堅いと思います。本譜は▲4二歩以下△3一金▲5一飛△4二金(疑問手)▲5三銀と進行しました。

ここは勝敗を分ける最後の分岐だったと思います。ここは△4一金の予定でしたが、▲4二銀不成に△5一金▲同銀不成△6七馬▲3二金△5八馬に▲3一金打でダメだと思っていましたが、△3一銀▲同金△6六角で全く問題ありません。

本譜は△3二金▲6二銀△6七馬▲5三銀成△3一歩▲4二金と進行し、△3三金打の千日手もありましたが、本譜はフラフラと△5八歩成とし、以下負けになりました。

結果的に相手の方の正確な終盤術が輝いていた一局でした。後手としては自分の穴熊を信じてやれなかったことが悔やまれます。結局自分よりも相手の方が強かったです。

今回は残念な結果に終わってしまいましたが、一軍戦もあるのでまた一からやり直したいと思います。

 

 

追伸:MYYSK先輩と対局後に感想戦をしましたが、彼の第一声が「ライン電話で感想戦をやりたい」というものでした。24にはチャット機能が付いているだけに、ちょっと何を言っているのか分かりませんでしたが、これがMYYSK流なのかと2回負かされた気分になりました。ただ、感想戦は丁寧に教えていただいて、とても勉強になりました。次にお目にかかるときはこの御恩もまとめてお返しできたらと思っております。

それでは今日のところはこれぐらいにしてやろう。

また会おう。

 

 

 

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