東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

遅れてしまったサトウキビの越冬作業

2019年12月31日 | 麦,穀類,雑穀

 毎年のように12月中旬までにはしていたサトウキビの越冬作業、仕事などで忙しくお正月直前になってしまいました。今日までに零下の日が続いたため、サトウキビが傷んで今年は越冬できないかも知れません。それでも、一縷の期待をして作業をしました。まずは、サトウキビの茎を何本も伐採しました。そして、太い茎を選んで長さ30cm位に切り分けました。経験的に、茎の表面が硬いものや太い茎を選ぶことが大切です。根元に近い茎がその条件に合います。もくもくと作業をこなしました。

        伐採したサトウキビの茎をノコギリで30cmに切り分け


 私は2種類のサトウキビを栽培しています。1種類は田布施を含む瀬戸内海地域でサトウキビと呼んでいるものです。正式名はサトウモロコシです。サトウキビのように茎が甘いのが特長で、種をまいて栽培できます。その昔は貴重な甘みの一つで、主に子供のおやつだったようです。上関町の古老に聞いた話では、明治・大正時代に子供は種をもらって空き地で栽培し、自分でおやつとして甘みを楽しんだそうです。また、お祭りなどで茎を売っていたそうです。売って得たお金はお小遣いになったとか。

 枯れそうなサトウキビ    茎の根元を切断     ノコギリで茎を切断
  

 もう一つのサトウキビは、暖かい場所に育つ正真正銘のサトウキビです。育つ北限は徳島県のようです。徳島県特産の和三盆はサトウキビを使って製造されています。田布施町は北限より北にあるため越冬が困難です。毎年のようにサトウキビを栽培しているのですが、越冬できるのは良くて50%位です。これまでの経験からすると、越冬する最大の条件はやはり温度です。最低10℃は必要です。また、湿度も必要です。乾いていると、茎の水分が損なわれて割れる茎もあるほどです。私は湿度対策のため、濡れた雑巾を一緒に保存箱に入れています。

    約30cmに切った茎        保存箱に入れて暖かい室内で越冬
 

 去年初めて、畑に残していた株が越冬しました。越冬できるように厚く土を被せていたからだと思います。また、温暖化の影響もあるかも知れません。今年も越冬できるかも知れないので、同じように株元に土を被せました。6株のサトウキビの根本に土を被せました。2株でも越冬できたら御の字です。来年は放課後学習の成器塾などで、サトウキビを絞って黒砂糖作りを体験させようと思っています。

 草刈機で刈り取り     綺麗に株を刈り取り    株に土を厚く被覆
  

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