東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

恵泉女学園大学の学生による田植え

2007年06月29日 | 農業体験

 午前8時半に田んぼ行って田植えの準備をしました。準備と言っても18日の小学生の田植えの時に既に準備していたので、田植えの基準線を設定するぐらいだけでしたので短時間で済みました。あとは耕運機のエンジンの調子を見たり田んぼの水が減っていないか見回りをしました。そのうち、午前9時半頃に恵泉女学園大学の3年生6人と先生が田植えにやって来ました。
 最初小屋で着替えをしてもらってさっそく田植えを体験してもらいました。まず、素足で田んぼ内に入ります。田んぼに入るのが初めての子は、足が汚れないか虫が飛んでこないか気にしているようでした。

     田んぼに素足で。泥の感触は最初ちょっと気味悪いけど新鮮かな!


 田植えをした田んぼは先日小学生達が田植えした隣です。去年に比べてやや狭い田んぼですので、今年は丁寧に教えました。最初、苗の持ち方や植え方,後ずさりのタイミングなどを説明してから田植えの開始です。

        いよいよ田植えの開始です。最初は戸惑い気味に苗を移植


 彼女達が苗を植えている間お米についていくつか教えました。植えたお米の品種がキヌヒカリであること。食卓のブランドになっているコシヒカリが背高で倒れやすく作ることが難しく、逆にキヌヒカリが背が低く作りやすいこと。コシヒカリの「コシ」が新潟地方の古代名「越」から来ていること。なぜお米は麦に比べて水田で作れるのか、植物としての特性などを説明しました。

        しばらく田植えしていると、上手く早くできるようになりました。


 田んぼには、おたまじゃくしがたくさんいました。お米の話のほかに田んぼの生き物の話もしました。どじょう、あめんぼ、クモ、ザリガニ、ホタルなどの話もしました。以前はカメや貝がいたことなども話しました。

 手持ちの苗が無くなると手渡しで      両端の学生は田植え紐を移動
 

 半分田植えが済むと、場所をずらして再び田植えをしました。ここの田んぼは耕地整理していないので形が三角形です。このため田植えが終盤にはいると田植え紐が張りづらくなります。それでも和気藹々楽しく田植えを続けました。

   濁っている箇所は今日の田植え、澄んでいる箇所は小学生が田植え


 田植え終盤は田んぼが狭くなるので、田植え紐も張りづらく、同時に苗も移植しずらくなります。でも要領が分かれば手早く田植えが進みます。

       終盤に入って狭くなった田んぼで田植えが進行中

 現代の日本の農家では田植え機で効率的に苗を植えます。さらにアメリカでは苗を植えることなく飛行機で直接お米の種を田んぼに蒔くとか。しかし、ここの田んぼは古代とほとんど同じ方法で苗を植えます。すべて人の力で田植えをします。苗の間隔は100年前と同じやり方である一尺正方植えです。

   畦のきわまで苗を植える           最後の一株を移植
 

 田植えが終わると小川で足を洗う       足を洗い終わって
 

 今日来た学生の中には海外からの留学生の方もいました。彼女達と同い年の息子が通う大学にもトルコ,アメリカ,中国などから留学生が来ています。学生生活がワールドワイドになることはとても良いことだと思います。

 学生達には人と自然が共生する今回のような里山農業をどう感じたでしょうか。自然からいただく食べ物の大切さを知る大人に、将来的には自然や環境の大切さを次代に伝える母親になって欲しいと思いました。

         今日田植えに来た学生達と先生、お疲れさまでした。


 大学生達を送った後に仕事場である病院に向かいました。田植えの疲れが残っていたのか、深夜勤務は体にきつかったです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする