東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

今年最後、お米(古代米)の脱穀作業

2006年12月01日 | 稲:稲刈り,脱穀,精白

 このところの天候不順や仕事の多忙で、なかなか田んぼに行けませんでした。しかし、今日は仕事も休みで晴天でしたので、久々に田んぼに行きました。そして、先日高校生達と稲刈りした古代米(赤米)を脱穀しました。今年最後の脱穀作業です。去年までならば11月中に終えていた作業ですが、稲刈りが遅れたこともあって伸び伸びになっていました。
 まず、古い脱穀機を回す発動機を動かすためのお湯を作りました。脱穀する稲を積み終わる頃にはお湯が沸いたので、さっそく発動機の冷却水口に注ぎ込みました。発動機が温まった頃、ガソリン数CCをスポイトにいったん入れて、発動機の吸気口付近の蓋を開いて注ぎ込みました。そして勢いよくクランクを回すと、発動機が黒い煙を吐き重い音を響かせながら回りはじめました。急いでクランクと脱穀機のプーリーを平ベルトでつなぎました。これで、脱穀できるようになりました。今年最後の脱穀作業開始です。

        始動した発動機の回転を最適に調整


 発動機を暖めるお湯が沸くまで、一週間ほどはさに掛けて干した稲を脱穀機まで運んで積む。二日前の雨でやや湿り気が残っていましたが、いつ休みになるか分からないので今日脱穀することにしました。

      はさに掛けて干した古代米を脱穀機隣に集積


 古代米は野生に近いお米なので、とても背が高く稲束を脱穀機口に入れるのが一苦労。稲束を揃えるようにして穂側を脱穀機口に入れる。

         稲束を両手で揃えながら、脱穀口に穂側を入れる


 普通の稲は稲束が短いため、脱穀するときは稲束を片手で持って、束全体を回転したり左右に振ったりしながら回転ドラムに穂を当てることができます。しかし、古代米は長いため両手でしっかり持たないと穂をすみずみまで回転ドラムに当てることができません。また、稲ワラの量がとても多いためワラゴミが多量に出ます。時々脱穀機右のレバーを引いてゴミを排出しないと回転ドラムがワラゴミだらけになってしまいます。

        稲束を両手で持って脱穀機の回転ドラムに当てて脱穀


 晩秋の季節真っ盛り、時々吹く風で山から落ち葉がひらひらと舞い落ちてきます。遠くの田んぼを見ると、落穂をスズメ達がついばんでいました。今日から12月、これから厳しい冬がやってきます。とりあえずすべての稲を脱穀できたのでひと安心です。

            静かな山あいの田んぼに、脱穀の音だけが響く


 今日脱穀した古代米はノギ(籾に付いたヒゲ)がとても長い品種です。このノギのおかげかどうか分かりませんが、スズメの被害にほとんどあっていませんまでした。雑草の穂にはノギが長いものが多い理由は、野鳥に貴重な種を食べられないために進化したからではないでしょうか。

       収納袋に入る脱穀された古代米、色が黒くノギが目立つ


 今後は籾摺りと精米を経て食べられるお米にしたいと思います。今月中は田んぼや畑の整理が残っているため、新米を食べられるのは来年になりそうです。

コメント (8)
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