クレオパトラの戦略は見事でした。落ち目のポンペイウスには目もくれず右肩上がりのカエサルを彼女の魅力と少しのサプライズで落とし、そのカエサルの仲裁を持って弟を抑え女王に返り咲きました。
更に彼女は女性にしか使えない同盟策を講じます。それはカエサルの子を身ごもること。生まれた子はカエサリオン、つまりカエサルの子、というそのまんまの意味の名をつけられます。
聡明な彼女のこと、こう思ったのかも知れません。
カエサルがローマ帝国の王まで後一歩、しかしカエサルの直系の男子はこのカエサリオンのみ。そうなれば当然、カエサルの後を継ぐのは我が子カエサリオン。ならば自分はエジプト女王のみならずローマ王の妻であり、更には母。
しかし紀元前44年、カエサル暗殺。
カエサルの死を知ったクレオパトラは疑っていませんでした、遺言書には当然「クレオパトラとカエサリオンにすべてを譲る」と書いてあることを。
しかしその期待は裏切られます。
遺言状を抜粋してすげー簡単に要約するとこんな感じ。
・カエサルの名と資産の四分の三を自分の姉の孫、アウグストゥスに譲る。
・残りの資産を全市民に譲る。
※アウグストゥスはこの頃まだオクタヴィアヌスと呼ばれていました。名を変えるのはまだ先ですがこの列伝ではアウグストゥスで通します。簡単だから。
クレオパトラのクの字もカエサリオンのカの字もシジマのキの字も出てきません。
女性、特にプライドが高く自信に満ちた女性が一番傷つくのは「無視されること」です。クレオパトラは悲嘆にくれ、その後、憤怒に駆られます。どうして30分だけなのよォォォ~。いや、言いたかっただけ。
そしてこの遺言状に同じく憤怒に駆られた男が一人。マルクス・アントニウスです。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Marcus_Antonius1.jpg/200px-Marcus_Antonius1.jpg)
長年、カエサルの腹心として働き、ガリア戦争にも参戦した古参武将、このとき40歳。武力だけではなく護民官、執政官などの要職も経験するほど政治力に優れた男です。カエサルの約20歳年下の彼は「カエサルの次は自分」と信じて疑わなかったに違いありません。実際、カエサル暗殺時にはカエサルと共に執政官(現代の総理大臣みたいなもの。独裁を防ぐため2人置くのが常。このときカエサルは終身独裁官兼執政官だったので、代表取締役社長カエサル&代表取締役副社長アントニウス、みたいな感じ)の職にありました。それが遺言状での記載はナッシング。代わってあるのはアウグストゥスという名。「誰だそいつは!?」と確認するとカエサルの姉の孫で若干18歳。これは頭に来ます。
無骨で直情的とは言え、アウグストゥスへの怒りを隠すくらいの知恵はあったアントニウス。ひとまずアウグストゥスと盟を結びます。更にはアウグストゥスの姉オクタヴィアと政略結婚。「俺とお前の友情パワー」と言い張り「よっしゃお前のためにカエサルを殺した奴らをやっつけてくるわ」と潔く東へ旅立ちます。しかしこの混乱に乗じて小アジア(エジプト、ギリシャ、ペルシャあたり)を一気に押さえアウグストゥスに対抗するのが彼の本心でした。
そしてエジプトで彼はある女性に出会うのです。
…to be continued...
更に彼女は女性にしか使えない同盟策を講じます。それはカエサルの子を身ごもること。生まれた子はカエサリオン、つまりカエサルの子、というそのまんまの意味の名をつけられます。
聡明な彼女のこと、こう思ったのかも知れません。
カエサルがローマ帝国の王まで後一歩、しかしカエサルの直系の男子はこのカエサリオンのみ。そうなれば当然、カエサルの後を継ぐのは我が子カエサリオン。ならば自分はエジプト女王のみならずローマ王の妻であり、更には母。
しかし紀元前44年、カエサル暗殺。
カエサルの死を知ったクレオパトラは疑っていませんでした、遺言書には当然「クレオパトラとカエサリオンにすべてを譲る」と書いてあることを。
しかしその期待は裏切られます。
遺言状を抜粋してすげー簡単に要約するとこんな感じ。
・カエサルの名と資産の四分の三を自分の姉の孫、アウグストゥスに譲る。
・残りの資産を全市民に譲る。
※アウグストゥスはこの頃まだオクタヴィアヌスと呼ばれていました。名を変えるのはまだ先ですがこの列伝ではアウグストゥスで通します。簡単だから。
クレオパトラのクの字もカエサリオンのカの字もシジマのキの字も出てきません。
女性、特にプライドが高く自信に満ちた女性が一番傷つくのは「無視されること」です。クレオパトラは悲嘆にくれ、その後、憤怒に駆られます。どうして30分だけなのよォォォ~。いや、言いたかっただけ。
そしてこの遺言状に同じく憤怒に駆られた男が一人。マルクス・アントニウスです。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/6/65/Marcus_Antonius1.jpg/200px-Marcus_Antonius1.jpg)
長年、カエサルの腹心として働き、ガリア戦争にも参戦した古参武将、このとき40歳。武力だけではなく護民官、執政官などの要職も経験するほど政治力に優れた男です。カエサルの約20歳年下の彼は「カエサルの次は自分」と信じて疑わなかったに違いありません。実際、カエサル暗殺時にはカエサルと共に執政官(現代の総理大臣みたいなもの。独裁を防ぐため2人置くのが常。このときカエサルは終身独裁官兼執政官だったので、代表取締役社長カエサル&代表取締役副社長アントニウス、みたいな感じ)の職にありました。それが遺言状での記載はナッシング。代わってあるのはアウグストゥスという名。「誰だそいつは!?」と確認するとカエサルの姉の孫で若干18歳。これは頭に来ます。
無骨で直情的とは言え、アウグストゥスへの怒りを隠すくらいの知恵はあったアントニウス。ひとまずアウグストゥスと盟を結びます。更にはアウグストゥスの姉オクタヴィアと政略結婚。「俺とお前の友情パワー」と言い張り「よっしゃお前のためにカエサルを殺した奴らをやっつけてくるわ」と潔く東へ旅立ちます。しかしこの混乱に乗じて小アジア(エジプト、ギリシャ、ペルシャあたり)を一気に押さえアウグストゥスに対抗するのが彼の本心でした。
そしてエジプトで彼はある女性に出会うのです。
…to be continued...
自分の中のバラバラな知識が段々繋がって行く感じがキモチーです
風雲急をつげる展開、3はやくぅ~
あ、シジマにキはありませんからw
僕も「ローマ人の物語」読みながら「あ~聞いたことあるな~」ってのが固まってくのが楽しかったです。
>>あ、シジマにキはありませんからw
もちろん狙いです。
>ドッピオ
あとでドッピオの上のコメント消しとくからあなたのコメント意味わかんなくなっちゃうよww
なんか携帯の表示方法変わったね
なじまねー
いつもと変わらんてww
>よね3
ええ、なんか宣伝コメントが。わざわざこんなところで宣伝するってすげー非効率な感じがしますね。
携帯のほうは一覧でコメント数が分かるんで僕は便利ですけどね。