ローマ人列伝、今回は「偉大なる」ポンペイウス。
何度も繰り返しますがこのローマ人列伝は僕の個人的な趣味で書いているものですから歴史的間違いはご容赦ください。(ご指摘はありがたくいただきます)
今回はなぜか長くなります。5回シリーズの予定。途中で合戦絵図分析なんていう戦好きにはたまらない回もありますんでよろしくお付き合いください。
今回の主人公、ポンペイウス、生まれは紀元前106年ですからユリウス・カエサルの6歳上。
フルネームはグナエウス・ポンペイウス・ストラボ・マグヌス。相変わらず長いですね、ローマ人の名は。いつもなら飛ばしてください、と言いますがちょっと解説しときましょうか。
古代ローマの人の名は基本的に氏族名・家族名・個人名・仇名で成り立っています。家族名ってのはまぁ苗字みたいなもの、個人名はファーストネームですね。仇名はあったりなかったり。
面倒なのは氏族名ってやつですがなんですかね~、日本で言ったら屋号みたいなものでしょうか。ちなみに僕の家の屋号は源兵衛(げんべえ)です。僕も母の実家と僕は苗字が違うんですが(母が父と結婚して名前が変わった)それでも地元にいるとたまに「おー、源兵衛んとこの孫か」と言われたりします。そういうのが氏族。
このローマ人列伝をご愛読いただいている方は既にお気づきかも知れません。ポンペイウスの氏族名、グナエウス。はい、名門じゃありません。古代ローマで(カエサル以前)名門といえばコルネリウス、クラウディウス、あたり。グナエウスなんて誰も聞いたことありません。グラディウスとかグダグダっすと間違えそうです。僕だってこれを書こうと思って本名調べて知りました。
それからこれは僕の想像なんで信用しないで欲しいんですが家族名であるポンペイウス、どうもポンペイ(犬の絵があるところですね)から来てるような気がします。
ちなみに仇名であるマグヌスは「偉大な」という意味です。数々の戦功を遂げた彼に送られた名です。
歴史上でこの仇名がついていた人はかのアレクサンダー大王。
さて、決して名門ではなかったポンちゃんですが、お父さんは努力し当時の政治の最高役職である執政官を務めるほどになります。
ポンちゃん本人が活躍しだすのは17歳の頃、当時、同盟都市がローマ本国に反乱を起こしたことから発生した同盟市戦争からです。17歳という未だ春うららの飲み会も知らない小僧であったポンちゃん、軍才は秀でたものがあり活躍したそうです。その後は父を支える軍人となります。
そしてローマ政治の中央に足を踏み入れます。
当時のローマの状況としては民衆派であるガイウス・マリウス(スッラ伝で出てきましたがスッラのライバル)が台頭し始めたころ。そして彼により元老院派とみなされたポンちゃん父ちゃんは殺されます。
ここではっきりと言いますがポンちゃんのイメージは「人当たりのいい呂布」です。武力99政治25。呂布と違うのは人望はそれなりにあるところ。呂布との共通点は武力の強さ、そして政治ビジョンの無さ。今の世の中がどうなっていくのか、どうすべきなのか、ということは一切考えていません。
そんな彼が父をガイウス・マリウスに殺されたのです。
ここで彼が従うべき人間が決まりました。当然、ガイウス・マリウスのライバルであるスッラ。ガイウス・マリウスは民衆派、スッラは共和制派でしたがそんなの関係ありません、つーか知らねーよ。父を殺されたんだから従うべきはそのライバル、ウガウガ、という単純な理由でポンちゃんは私兵3万を従えスッラに従うことを誓います。
「民衆派ばんばん殺そーっと」と思っていたスッラにとって武勇名高いポンペイウスと私兵3万は渡りに舟。副将に取り立てます。民衆派討伐という名目を得たポンちゃん、ばっしばっしと武功を上げます。はい、董卓配下に居た頃の呂布をイメージしてくださいね。
彼の活躍のおかげでスッラ反対派である民衆派の実力者は全滅。共和制は確固たるものとなります。武功を遂げたポンちゃんは25歳で凱旋式を行う、という当時の最年少凱旋式記録を成し遂げます。ちなみにそれまでの最年少記録はザマの戦いでカルタゴの名称ハンニバルを破ったスキピオですから、どれだけ当時のポンちゃんが偉大だったかはお分かりいただけると思い増す。
そしてスッラの引退&死去。スライド式にローマの最高権力者の座に就きます。
ここからはまぁ彼の軍才を示すだけなので起こった戦争だけ書きます。
ヒスパニア遠征
海賊征伐
ミトリバス征伐
オリエント征服
というわけで彼の軍才によりローマ領土は拡大していきます。
これらの武功によりとうとう彼は当時の政治最高役職である執政官になります。
(彼の偉業を称え建設されたポンペイウス劇場にある彼の像)
さてここで、彼ははたと困ります。目の前の敵を倒すことにかけては誰よりも自信があります。しかし、ローマという国をどういう方向に持っていくべきか、そもそも彼はどうしたいのか、ということについては何一つアイディアがありません。更に困ったことにはそのことにポンちゃん自身が気づいていませんでした。「なんとかなるしょ」だけです。
ここに、その彼に気づき、彼を利用しようと思う人間が現れるのです。
…to be continued...
何度も繰り返しますがこのローマ人列伝は僕の個人的な趣味で書いているものですから歴史的間違いはご容赦ください。(ご指摘はありがたくいただきます)
今回はなぜか長くなります。5回シリーズの予定。途中で合戦絵図分析なんていう戦好きにはたまらない回もありますんでよろしくお付き合いください。
今回の主人公、ポンペイウス、生まれは紀元前106年ですからユリウス・カエサルの6歳上。
フルネームはグナエウス・ポンペイウス・ストラボ・マグヌス。相変わらず長いですね、ローマ人の名は。いつもなら飛ばしてください、と言いますがちょっと解説しときましょうか。
古代ローマの人の名は基本的に氏族名・家族名・個人名・仇名で成り立っています。家族名ってのはまぁ苗字みたいなもの、個人名はファーストネームですね。仇名はあったりなかったり。
面倒なのは氏族名ってやつですがなんですかね~、日本で言ったら屋号みたいなものでしょうか。ちなみに僕の家の屋号は源兵衛(げんべえ)です。僕も母の実家と僕は苗字が違うんですが(母が父と結婚して名前が変わった)それでも地元にいるとたまに「おー、源兵衛んとこの孫か」と言われたりします。そういうのが氏族。
このローマ人列伝をご愛読いただいている方は既にお気づきかも知れません。ポンペイウスの氏族名、グナエウス。はい、名門じゃありません。古代ローマで(カエサル以前)名門といえばコルネリウス、クラウディウス、あたり。グナエウスなんて誰も聞いたことありません。グラディウスとかグダグダっすと間違えそうです。僕だってこれを書こうと思って本名調べて知りました。
それからこれは僕の想像なんで信用しないで欲しいんですが家族名であるポンペイウス、どうもポンペイ(犬の絵があるところですね)から来てるような気がします。
ちなみに仇名であるマグヌスは「偉大な」という意味です。数々の戦功を遂げた彼に送られた名です。
歴史上でこの仇名がついていた人はかのアレクサンダー大王。
さて、決して名門ではなかったポンちゃんですが、お父さんは努力し当時の政治の最高役職である執政官を務めるほどになります。
ポンちゃん本人が活躍しだすのは17歳の頃、当時、同盟都市がローマ本国に反乱を起こしたことから発生した同盟市戦争からです。17歳という未だ春うららの飲み会も知らない小僧であったポンちゃん、軍才は秀でたものがあり活躍したそうです。その後は父を支える軍人となります。
そしてローマ政治の中央に足を踏み入れます。
当時のローマの状況としては民衆派であるガイウス・マリウス(スッラ伝で出てきましたがスッラのライバル)が台頭し始めたころ。そして彼により元老院派とみなされたポンちゃん父ちゃんは殺されます。
ここではっきりと言いますがポンちゃんのイメージは「人当たりのいい呂布」です。武力99政治25。呂布と違うのは人望はそれなりにあるところ。呂布との共通点は武力の強さ、そして政治ビジョンの無さ。今の世の中がどうなっていくのか、どうすべきなのか、ということは一切考えていません。
そんな彼が父をガイウス・マリウスに殺されたのです。
ここで彼が従うべき人間が決まりました。当然、ガイウス・マリウスのライバルであるスッラ。ガイウス・マリウスは民衆派、スッラは共和制派でしたがそんなの関係ありません、つーか知らねーよ。父を殺されたんだから従うべきはそのライバル、ウガウガ、という単純な理由でポンちゃんは私兵3万を従えスッラに従うことを誓います。
「民衆派ばんばん殺そーっと」と思っていたスッラにとって武勇名高いポンペイウスと私兵3万は渡りに舟。副将に取り立てます。民衆派討伐という名目を得たポンちゃん、ばっしばっしと武功を上げます。はい、董卓配下に居た頃の呂布をイメージしてくださいね。
彼の活躍のおかげでスッラ反対派である民衆派の実力者は全滅。共和制は確固たるものとなります。武功を遂げたポンちゃんは25歳で凱旋式を行う、という当時の最年少凱旋式記録を成し遂げます。ちなみにそれまでの最年少記録はザマの戦いでカルタゴの名称ハンニバルを破ったスキピオですから、どれだけ当時のポンちゃんが偉大だったかはお分かりいただけると思い増す。
そしてスッラの引退&死去。スライド式にローマの最高権力者の座に就きます。
ここからはまぁ彼の軍才を示すだけなので起こった戦争だけ書きます。
ヒスパニア遠征
海賊征伐
ミトリバス征伐
オリエント征服
というわけで彼の軍才によりローマ領土は拡大していきます。
これらの武功によりとうとう彼は当時の政治最高役職である執政官になります。
(彼の偉業を称え建設されたポンペイウス劇場にある彼の像)
さてここで、彼ははたと困ります。目の前の敵を倒すことにかけては誰よりも自信があります。しかし、ローマという国をどういう方向に持っていくべきか、そもそも彼はどうしたいのか、ということについては何一つアイディアがありません。更に困ったことにはそのことにポンちゃん自身が気づいていませんでした。「なんとかなるしょ」だけです。
ここに、その彼に気づき、彼を利用しようと思う人間が現れるのです。
…to be continued...
そこだけでも観て。
ドラマでもポンちゃんグダグダでした。
ん~今回も面白そうだなぁ、入院する前に全部UPしてくり。
少し酒やめてたら楽になってきました。
いただいた『ローマ』も観ねばと思っているんですが忙しさにかまけてみてないっす。。。昨日ふと『パルプ・フィクション』をビデオ屋で借りてきちゃいました。
あの文章、実際には無いんだって。
別の映画かなんかから引用したらしい。
パルプフィクション豆知識でした。
エゼキエル第25章17節ですよね?
「…グレートベンジョン!ヒューリアスアンガー!!マイネームイズロー!!!!!」ドンドンドン。
未だにここだけは覚えてますね。
個人名氏族目家族名の順だからグナエウスが本名でポンペイウスが氏族名
いくらなんでも酷すぎるミス
ローマ記事作る前にせめてwikiくらいみろよ