物もらい(麦粒腫)なら、まぶたの内側やまつ毛の根もとにできる急性の化膿性炎症で、主に黄色ブドウ球菌が原因とされます。
この物もらいの治し方で面白いのが、つげ櫛の背を火であぶって、それを麦粒腫に当てると治ってくることや、同側の手の親指の第一関節の橈則側にできるシワの先か、親指の爪の根本から1/3のところに、小さい、小さいお灸を3つぐらいしても治ることです。
しかし、写真のように発疹が出ましたら、麦粒腫ではないので治し方が違います。
上まぶたは、東洋医学では「腎」と関係していると診ますので、この方の場合は腎に問題があると考えるわけです。
下まぶたは「膀胱」と関係していると診ます。
この場合は、腎と考えるので、腎経や背部兪穴の腎兪(七星論では、腎兪より一椎上の“4水穴”になる)などを使いますが、巨鍼療法で右膈兪から大腸兪、左脾兪から大腸兪のほうがもっと効果はいいです。
それらで基本的な治療はできるのですが、患部への治療をしないと長引きます。
ですから、写真のように眼瞼に1本鍼をして、血液循環を良くしておきます。
そして、メンイベントは、JAA(関節調整鍼)での関節調整です。
JAAを頸椎に施しますと、多くの人が「目が明るくなった」とか、「目がパッチリ開いた感じがする」とかと言います。
しかも、問診では何の目の症状も訴えてない人がそういうのですから、最初の頃は驚きでした。
一人の方は、
「うつ伏せになってから起きると、目が開けにくかったのですが、今はパッチリと開いているのがわかります」と言い、
一人の方は、
「目の周囲の赤みが薄くなった」と喜んでいました。
それで、この方にもJAAを施したのですが、まぶたの上にできた吹き出物の色が薄くなっていて、本人も、
「楽です。うっとうしいのがなくなったようです」と話していました。