昔、ある医学部の助教授に
「鍼灸は、エイ、ヤー、トーだからねー」と言われたことがあります。
そのときの話は、私のことを言っているのではなく、何かの話でボロッと出てきた言葉です。
つまり、「鍼灸は論理的でなく検証がされてない」と聞こえたのです。
しかし、私の脳裏に深く刻まれてしまいました。だから私は、
「それが良かった」と考えています。
理由は、何でも検証をするようになったからです。
ですから、私がセミナーをするときは、必ずと言っていいほど検証をして見せます。
逆に言うと、「検証のできない実技は使えない」と考えているのです。
「易理論」で組み立てたテクニックは科学的でない場合もあるので、それは実験などで証明するようにしています。
検証とは、情報や仮説、理論などが正しいかどうかを確認するプロセスです。
これは科学的方法や論理的な推論に基づいて行われることが一般的です。
検証のプロセスは、観察、実験、データ収集、分析などの手法を用いて行われます。
目的は、特定の主張や仮説が正しいかどうかを確かめ、信頼できる知識や結論を得ることです。
検証は科学、工学、ビジネス、技術などのさまざまな分野で重要な役割を果たしています。
検証は、鍼灸の世界でも必要なことだと考えた私は、常に「検証」を意識して理論と実技を組み立ててきました。
それが何になるかというと、50年先、100年先でも使える技術になると考えているからです。
少なくても、私個人はそのような考え方で鍼灸治療をしています。