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セーフティーネットとはサーカスの空中ブランコの下に張る網のことだ(学校で教えてくれない経済学)

2009-11-02 08:10:22 | 経済学
京都一人旅で、京都文化博物館「欧米を巡回した現代日本画」展、京都国立近代美術館「ボルゲ―ゼ美術館展・ラファエロ」、京都美術倶楽部「思文閣大文化祭・ザ・モダニズム」(美人画名品展と講演会)、京都タカシマヤ「高峯会2009(日本画)」をハシゴした。

京都文化博物館では、日本画の巨匠と言われる45人の一点一点を鑑賞出来た。ボルゲ―ゼ美術館展では、特別出展されていた、パウロ5世に謁見した時の支倉常長像が印象に残った。京都美術倶楽部では、個人所蔵の大正、昭和期にかけて描かれた美人画を堪能した。

京都美術倶楽部では、14時から石上阿希さんによる「春画の美―浮世絵から新発見・甲斐庄楠音「松蘿貼まで」と題して約50分、プロジェクターを使いながらの、男ならこうは出来まい、ご婦人ならではの、坦々とした語り口調に30人近い美術愛好家が聞き入った。

石上さんは、今回のように公の場で、春画の美について講演する機会は極めて珍しいと話された。浮世絵師のほとんどが春画・艶本に携わっていたこと、江戸文化とのかかわり、貸本屋などの流通経路が確立していたこと、性教育用として嫁入り道具に持たせた。贈答品としても愛用され、魔除けにも使われた。江戸時代の豊かさを象徴していると話された。

春画・艶本は、享保7(1722)年の出販取締令が出された。肉筆画は、個人が絵師に特別に依頼した。そのため絵師名が記載された。髪の毛一本一本まで彫った50枚、60枚重ねて刷った版画も多く残っている。取締まりが強化されて衰退するが、外国で芸術性が高く評価された。ここでも優れた日本文化が外国で評価され、日本人が見直す典型例であろう。

会場で「先賢諸聖のことばー直筆の格言・名言コレクション75」(思文閣・田中大社長)の優れ物の著書を見つけて、帰路、車中で一気に読んだ。田中社長によれば、思文館所蔵品から墨蹟75点を厳選して解説、しかも値段も明示しているから販売カタログも兼ねている。

「伝承の国、日本―渡部昇一氏と日本文化を語る」と題しての対談が先の著書に収められている。その中で、渡辺氏が、セーフティーネットについて語るくだりがある。

「サーカスの空中ブランコをやるとき、落ちても死なないように下に網を張る。これがセーフティーネットです。だから落ちても、また立ち上がればいい。その網はあるべきだが、上の方は高ければ高いほどよい、下さえしっかりしていれば、格差はあればあるほどいい。」と書いておられた。

ひとそれぞれの見方がある。しかし、今の日本はセーフティーネットから入る議論が余りにも多過ぎるように思えてならない。日本文化に対する誇りを今こそ持って欲しい。(了)

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