つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

とりあえず戦っとけ

2005-12-21 19:39:29 | ファンタジー(異世界)
さて、実はこの方二冊目な第386回は、

タイトル:Ⅸ(ノウェム)
著者:古橋秀之
文庫名:電撃文庫

であります。

以前、『ブラックロッド』を紹介させて頂いた方です。
『サムライ・レンズマン』とどっちにしよーかな~って考えたけど、本家レンズマンを好きかって言われると疑問形なのでこっち。

中国風の世界を舞台にしたバトル・ファンタジーです。
気孔みたいな武術を使う集団の秘蔵っ子であるヒロインと、鬼の右腕を持つため人里離れて暮らす少年が出会って、ヒロインを狙うやたら強そーな奴等が現れて、少年が少女を救い出すために敵の城に乗り込んで……まーそんな話です。(投げやり)

お約束なストーリーは置いといて、陰陽五行術と中国武術をくっつけたよーなバトルシーンですが――。

地味

元々、文字で書く戦闘シーンの迫力って絵より格段に劣るので、心理描写、イキな会話、過去の因縁、なんかで盛り上げてく必要があると思うのですよ。
でも、力任せの野生児とお堅い武闘派少女に動き以外を期待するのは厳しいものがあるんじゃないでしょうか……年齢無視してやたら悟ってたりしたら別だけど。
いわゆる達人同士の戦いもあるんですが特に印象なかったですね、そもそも、敵味方ともに斬られ役の顔キャラいないし。

あ、一人いました!
名前忘れましたが、ヒロインの叔父の友人みたいな感じの人で、モノローグで人格とか強さをやたら吹聴してくれるんだけどあっさり斬られて南無三。
その後、敵はおろか、味方の誰一人として彼のことを語る者なし、おーい……ヒロインの叔父貴さんよ、あんたの友人殺されてっぞ~。(爆)

ちなみに本作、最後の最後に事件の黒幕みたいな奴が出てきてさらっと終わります。
何かRPGの序盤だけ小説化したような感じ、でも続編はいらないかな。
この巻だけで裏の関係や先のストーリーが読めるような書き方してるし、この二人の絡みが見て見たい……って程、強烈な印象のキャラもいないので。

B級少年バトル漫画を文字で読みたい人にオススメです。(勧めてない)
あ、ヒロインはしっかり脱がされます――って、そこがツボなのか?



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