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ワニと読むミステリ(本の町の殺人)

本の町の殺人 (創元推理文庫)
ローナ・バレット
東京創元社
1,029円(価格は変わる場合があります)
Murder Is Binding (Booktown Mysteries)
Lorna Barrett
Berkley
829円(価格は変わる場合があります)
読むと、被害者は難問。

(ローナ・バレット著)
 ニューハンプシャー州ストーナムはいろいろな特徴のある本屋がたち並ぶ本の町です。トリシアは離婚を機にニューヨークからここに移り住んでミステリ専門書店を開き、ストーナムの町の心地よさをとても気に入っていました。しかし、それはトリシアが隣の料理専門書店〈クッカリー〉の中で肉切り包丁で殺されているドリス・グリースンの死体を発見するまでのことでした。ドリスが最近手に入れたばかりの貴重な料理の初版本を狙っての犯行と思われます。トリシアは保安官から第一の容疑者と疑われ、自らの潔白を証明するためにこれまでに読んだミステリをお手本にして犯人探しを始めます。

 訳者あとがきによると、ストーナムの町のモデルになったのは英国ウェールズのヘイ・オン・ワイという小さな田舎町だそうです。戦後に地場産業が衰退していたのを、1960年代に本の町として再生し、いまでは“古書の聖地”としてたくさんの観光客も訪れているそうです。ちょっと行ってみたいですね。トリシアの店のようなミステリ専門書店、ドリスの料理本専門書店など、特徴のある書店が並んでいるようです。最初神保町をイメージしたのですが、それより特化した分野を扱う書店が多いようです。
 トリシアにはアンジェリカという姉がいるのですが、この二人の関係が微妙ですね。反目するところあり、張り合うところあり、意見の合わないところもたくさんあるのですが、やっぱり姉妹の絆は強く言葉に出さずとも目配せだけで通じるところがあり、それが事件解決に役立っています。今後二人の関係はどうなっていくのでしょうか。
 ワニとしては、ミスター・エヴァリットがとても気にいってます。彼は〈ハブント・ゴット・ア・クルー〉に入り浸りの銀髪の年配の紳士です。開店とともに現れて、たびたび夜においだされるはめになる常連客だったのが、従業員になってしまいました。生き生きと楽しそうに働いている姿が良いですね。
 
■書店つながり
 ここもミステリ専門書店です。アリス・キンバリー作の幽霊つきのミステリ書店シリーズです。
 ミステリ書店(1) 幽霊探偵からのメッセージ
 幽霊探偵の5セント硬貨
 幽霊探偵とポーの呪い
 幽霊探偵と銀幕のヒロイン
 幽霊探偵と呪われた館

 ローレンス・ブロック作のバーニイ・ローデンバーは泥棒から古書店主兼泥棒になりました。
 泥棒は深夜に徘徊する

主人公: トリシア・マイルズ(ミステリ専門書店<ハブント・ゴット・ア・クルー>の店主)
場所:  USA、ニューハンプシャー州ストーナム
グルメ: なし
動物:  ネコ:ミス・マープル(トリシアの飼い猫)
ユーモア: 中
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