もやもや病エッセイ『脳の細道』

もやもや病患者の体験記です。不定期更新ですが、どうぞ読んでやって下さい。

介護上手な母

2007年04月03日 04時20分36秒 | 治療
2001年3月31日、大学で脳内出血を起こし、緊急入院から約五日目。
相変わらず、寝たきり状態。首も動かないし、右半身に麻痺が感じられる。今、この記事を書いている、2007年4月現在では右半身の麻痺も無くなったし、言葉が出なくなる言語障害も落ち着いてきていると思う。しかし、あの頃は苦しかった。

苦しい理由は、色々訳があるのだけど、寝たきりの状態で絶対安静を強いられていたので、自分じゃ何にも出来ない事が辛かった。普段ならば、自分で顔を洗う事も、歯を磨く事も、風呂やトイレに行く事だって出来るのに、身体が思う様に動かないので、何もかも人の世話にならなくてはいけないのだ。

私は外見とは打って変わって?私の性格は男勝りで、自立心が人一倍強いタイプである為、自分が重病人だからと言って、急に弱気になって、何もかも人にお任せすると言う気にはなれなかったのだ。既に自分が倒れた原因が脳内出血だとは知らされていたので、主治医のOKがでるまでは、寝たきりで絶対安静の状態でいなければならないのは覚悟していたが、私は状態が落ち着くまで精々二週間位、安静にしてなければいけないだろうと、たかを括っていた。
まさか一ヶ月以上も寝たきりになるとは思わずに!

こんな事からも、私って結構のんきな所もあるなぁ、とは思うが、意識もハッキリしていて、つい先日まで毎日元気に学校に通っていた人が、急に寝たきりに状態で一ヶ月も過ごさなくてはならないし、赤ちゃんの様に下の世話にまでなる事には、とても抵抗がある。

私の母は介護士の仕事をしているので、勤め先の病院で毎日の様に寝たきりの老人や身体が弱った高齢の患者さんと接している。その為、寝たきりの人の扱い方も上手で、床ずれにならない様に背中をマッサージたり、クッションの位置を変えたりしてくれたが、母な慣れない中国で良く気丈に頑張ってくれたと、とても感謝している。

お母ちゃんに、敬礼!ビシッ!!