りりあんのめーぷるしろっぷ

季節感あふれる身辺雑記。

過ぎた記念日

2009-02-12 | Weblog
記念日を覚えておくのは苦手なほうです。なので、忘れたまま過ぎる個人的記念日のほうが圧倒的に多いのですが、1月13日は、いろんな形(テレビのWSであったり、どなたかのブログであったり)で思い出させてくれるので、私にとってはめずらしく、ああそうだった・・・と毎年、感慨にひたる日になっています。
6年前の1月13日、深作欣二監督の告別式の翌朝でした。告別式の様子を伝えるワイドショーのカメラが、沈痛な表情をして、うつむいたまま足早にカメラの前を通りすぎる竜也さんの姿を映しだし・・・不謹慎にも私はそのとき、ああ、こんなに素敵に成長していたんだ、と思いました。
今、思い返すと、ちょっと不思議。新聞のラテ欄で「ロンドン公演」という一言が書かれていたために、興味を引かれて『身毒丸と呼ばれた少年』を観て以来、気がついた限りで、この少年が出るドラマやバラエティはつとめて観ていたので、そんなに長く姿を見ていないわけではなかったと思うのですが、なぜか私の脳内では、あの朝、身毒丸から告別式へと一気に飛んでいたような感じがします。
夜遅い時間に放送された『身毒丸と呼ばれた少年』を見たとき、演技経験のまったくない男の子が、こんなになめらかに台詞が言えるんだ、とびっくりし、所属事務所を知ったときには、舞台中心に活動できればいいけれど、難しそう・・・と少々心配したものでした(当時は、○リプロが舞台制作に力を入れていることなど知らなかったので。でも、当時のマネージャーさんの言葉「今どうして、この仕事をする必要があるかを竜也に納得させるのが大変だった」その他で想像するに、早い時期から、ご本人が確固たる意志で舞台に軸足を置いていたのだろうと思います)。
そんなこんなで、1月13日は竜也さんを再発見した記念日というわけです。
それ以後、ネットで検索して、舞台やイベントの感想を読みふけり(ファンのみなさん、文学的素養のある方が多いらしく、どの記事もたいへん読み応えがありました)、見たことのない画像に嬉々とし、ビデオ屋に通って過去の作品をおさらいして・・・とお定まりのコースをたどり、これは是非とも、生の舞台を観なければと決心して、初めて舞台を観たのが、その年の秋、『ハムレット』でした。それまでは結構、この年で若い俳優にはまるなんて、などのこれもお定まりの葛藤もあったのですが、ハムレットの第一声を生で聞いた瞬間に、抵抗するのはきっぱりやめました。その後、自分のペースで追い続け、興味と愛情が尽きないままに、今はいろんな情報に一喜一憂しながら、『ムサシ!』の幕開けを待っているところ、です。

ああ、つくづく「泣ける歌」を見逃したのが残念でした。まさか、今頃、深作監督の告別式の様子がテレビで流れるなんて・・・。