ターボの薩摩ぶらり日記

歳時記を念頭において

新芒

2010年08月31日 | 俳句雑考

永田川のほとりに芒が穂を出していた。画像は今朝、鹿児島市中山で写す。

   芒挿す光年といふ美しき距離     ま や

作者は月見の宴の用意をしているのだろうか。


2010年08月30日 | 俳句雑考

涼しいうちに散歩に出かけようとして空を仰ぐと、黒雲と白雲がいり交じっていて、日照雨でも降りそうだった。
画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。

    黒雲上白雲しづか夏の果    豊 水

黒雲は激しく流れているのであろう。


ヒガンバナ科

2010年08月29日 | 俳句雑考

民家の生垣にキツネノカミソリがひとつ咲いていた。
画像は28日、鹿児島市谷山中央で写す。

   きつねのかみそり付きの墓地なれば買ふ      悦 子

以前、この句を引用したとき「彼岸花付きであれば句意が解るのだがー」と書いたが、あらためて調べるとキツネノカミソリはヒガンバナ科だった。


西瓜その後

2010年08月28日 | 俳句雑考

ベランダの西瓜が75粍の長さまで大きくなった。
画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。

    叩かれてあとは抱かれて西瓜かな    ふみ子

店頭で手の甲で西瓜を叩いて、音が気に入ったので買ったのだと一読明快。


日輪

2010年08月27日 | 俳句雑考

住宅街の畑で婦人が仕事をしていた。
カメラのレンズ越しに視ると、朝日に輝いていた。画像は26日、鹿児島市谷山中央で写す。

    朝の木に露の日輪とどまりて     白葉女

 歳時記によると露は秋の季語。夏の露にくらべてながく存えているのであろう。


石榴の実

2010年08月26日 | 俳句雑考

民家の庭木に拳ほどの赤い実が生っていた。
日記に載せた記憶があったが、名前を忘れている。画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。

    ひやびやと日のさしてゐる石榴かな     敦

帰宅して調べてみると、北総時代に「石榴」と題して引用句を載せていた。


青鷺

2010年08月25日 | 俳句雑考

青鷺が木之下川の浅瀬に佇んでいた。
画像は24日、鹿児島市谷山中央で写す。

 無視

白鷺が現れると、青鷺はそっぽを向いた。

 飛翔

やがて青鷺は飛び起ち、朝焼けに染まりながら飛行した。

 羽繕い

青鷺はビルのアンテナにとまって、体をくずして羽を繕った。

   青鷺を一羽舞はせし神の意か     蝶 児

木之下川の青鷺が飛び去ったのは、白鷺かシャッターの音が煩わしくなったからのようだった。


蘇鉄の蕾

2010年08月24日 | 俳句雑考

蘇鉄が刈り込まれて、朝光をうけててっぺんが擬宝珠のようになっていた。
来薩三年目、花の蕾だと知っている。画像は22日、鹿児島市谷山中央で写す。

   空と海と結んで蘇鉄咲きにけり     高 資

蘇鉄の花は長いことも知っている。

 訂正
画像は蕾ではなく雌花であり、長いのは雄花だそうだ。9月13日記す。


椿の実

2010年08月23日 | 俳句雑考

民家の生垣の椿の実が赤くなっていた。こどもの拳ほどの大きさだった。
画像は22日、鹿児島市谷山中央で写す。

   結願や赤く大きな椿の実      茂

作者は四国八十八ヵ所巡りをしているのだろうか。


2010年08月22日 | 俳句雑考

民家の郵便受けの上に、二匹の猫が尻を向けあっていた。
画像は20日、鹿児島市谷山中央で写す。

   曙や恋捨て行猫の声    魚 赤

尻を向けあっているのは、倦怠期だからだろうか。


無花果

2010年08月21日 | 俳句雑考

民家の裏庭の無花果が色づいていた。
画像は今朝、鹿児島市谷山中央で写す。

   無花果の皿に阿吽の二つかな     誠 人

ひとつは「阿」と口をひらいたように裂け、もうひとつは「吽」と裂けていないのだろうか。


花仙人掌

2010年08月20日 | 俳句雑考

ベランダの仙人掌にも花が咲いた。画像は18日、鹿児島市谷山中央で写す。

   へろへろと仙人掌に花精神科      思 郷

広辞苑によると「へろへろ」は「へなへな」と同義語。
ベランダの仙人掌の花は、へなへなしていないと思うが。


日照雨

2010年08月18日 | 俳句雑考

かなりの長時間、 日照雨が降った。
画像は17日、鹿児島市谷山中央で写す。

   青芒日照雨鎬をけづり来る       茅 舎

日照雨にそばへと振り仮名。いまでは俳人はだれでもそう読むらしいが、戦前では仮名をふる必要があったにちがいない。
古語辞典によると戯をソバヘと読ませ、意味のひとつに日照雨が載っている。戦前は万葉調が流行したといわれているので、俳諧では引用句が嚆矢となって、日照雨をソバヘと読むようになったではないかと思っている。


西瓜

2010年08月17日 | 俳句雑考

昨夏、スーパーで西瓜を買って食べて、家人がベランダに種を蒔いたところ, 小さな花が咲き、実がまるく膨らんでいた。
画像は16日、鹿児島市谷山中央で写す。

   泣いてをり肘に西瓜の種をつけ       鬼 谷

眼を手で覆って泣いているので、肘が丸見え。