磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

錠光如来 JOKONYORAI  今なおピカの火を守る男

2007年08月30日 | 読書日記など
『錠光如来 JOKONYORAI
   今なおピカの火を守る男』
     千田夏光・著/汐文社1990年

何度かお伝えした、「原爆の火」の話です。火を守ってきた山本達雄さんは、多くの人を助けられなかったので、「悪い人間」と自分自身のことを思っておられたようです。こんな方が、広島・長崎に多くおられたと文献に書かれてあります。本当に、ひどいことをした人たちが反省もしておられないのと大きな違いだと思います……。



帯に書かれてあります。下「」引用。

「なぜ彼はピカの火を灯し続けたか
あの火は今も生きている。
戦後45年、常に「現在」に火を灯し続けた男が、
沈黙を破り初めて語った壮絶な事実。」


--星野村。
山本達雄さんの長男、郁男さんが無農薬茶の茶畑をつくり、次男の拓二さんが、“錠光窯(じょうこうがま)”を運営されているそうです。


原爆の火とは関係ないことも書かれてありました……。

叔父=山本弥助・シズエの『金正堂書店』。
--叔父は丁稚奉公から店を起こしたという。

山本達雄さんは、小学三年から『少年倶楽部』を毎月弥助叔父から送ってもらったという。

高射砲出身といわれる山本達雄の観察眼は鋭いと思う……。

原爆が投下され、副官から叔父の所へ行けと、食事三食分ももたせてくれたという。

街は跡形もないという感じ……。
--山本達雄の足にすがりつき、息子と間違える女性。
すがる手を払いのけようとすると、天ぷらのころもがはげるように、赤黒く変色していた皮膚がむけ、黄色い膿汁がどっと流れ出たという。

悲惨な光景が続く……。

叔父の遺品のかわりにと、原爆の火をカイロに……。

何もしてやれなかった……。下「」引用。

「……頭髪がズルズル脱けはじめ、その脱けた頭髪を手に気を狂わせていく中年の女性もいた。駅でみた被爆孤児に何もしてやれなかったようにここでも何もしてやれることはなかった。」


昭和四41年「広島の火」のことが朝日新聞の紙面に掲載。
--新聞に掲載されてからの反響はすさまじかったという……。

タイトルである、錠光如来についての説明もありました。下「」引用。

「錠光如来は釈尊が「未来において成仏するであろう」と予言した仏といわれている。燃燈仏とも称せられている。」

とってつけたような宗教のきれいごとよりも、山本達雄さんの情の深さが素敵だと思う……。


ヒロシマの火


原爆の火の長い旅


原爆の火を守りつづける… 憎しみの火から平和の火へ






もくじ

もくじ

index






エンタメ@BlogRanking


このことに、素晴らしいというのは、やはり文化とか文明に子供のころから興味があるからだと思います。中学校の修学旅行の作文



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。