磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核廃絶への輪づくりへ-人間の理性と良心に訴える-

2008年08月18日 | 読書日記など
『核廃絶への輪づくりへ-人間の理性と良心に訴える-』
    岩崎允胤・編著/白石書店1987年

いろいろなことがいっぱい盛り込まれた本といっていいかと思います。



夏目漱石の文章にも注目……。下「」引用。

「夏目漱石が『草枕」の末尾で、日露戦争のさなかの状態を描き、「個人の個性の寸毫の注意」をさえ払うことなく、ひたすら「おさき真暗に妄動し」突進する「鉄車」のなかの、いわゆる「天下の平和」など「真の平和ではない」と書いていることに注意したい。漱石は、明確に、「天下の平和」なるものを、にせの平和としてとらえ、これを真の平和と対置させているのである。」

今も「真の平和」などではなく、非文化的な平和ですね……。

岸内閣と日米安保条約の成立……。下「」引用。

「今日、日米安保条約が国民のいのちくらしをめぐる諸悪の根源であることは、八六年日本平和大会宣言にも指摘されているとおりであるが、この条約が一九六○年五月十九日、岸内閣のもとで、国会におけるファッショ的な「恥も外聞もなく前代未聞の暴挙」によって自民党議員だけで「単独採決」されたものであるという事実は、この条約の反民主主義的な素性、その本質をなによりもよく物語るものである。「議会制民主主義の完全なじゅうりん」なしには、この条約はそもそも成立しなかったのである(平和運動30年記念委員会編『戦争と平和の日本近代史』一九七九年を参照)。」

平和憲法で日本の庶民は守られている。

--この条約で「おもいやり予算」というものなど、いろいろ血税を吸い取られている。
イラクへも派兵したのも、これがあるからだろう。

--しかし、憲法違反したであろう元総理はいまだに逮捕されていない!

--新クラウゼヴィッツ主義者(ハーマン、カーンやおそらくキッシンジャー)にとって、クラウゼヴィッツ理論の役割。
1 戦争を肯定できる。
2 戦争を政治の一手段とする。
3 戦争を「合理的に」選択、計画、遂行することが中心的関心事。

今も同様に、クラウゼヴィッツ人はいっぱいいますね……。
こんな手法をとったら、平和などといえるはずがないが、厚顔無恥な人たちは続けている……。

大田洋子の原稿。下「」引用。

「ありわあせの原稿用紙やわら半紙にびっしり書き込まれた『屍の街』の原稿--駒場の近代文学館に所蔵されている--をみると、大田洋子が自ら体験した原爆の悲惨さにたいする憤りと生への執念をこめて一気に書きあげた、その気迫が伝わってこよう。」

index

漫画のことについても書かれてありました……。下「」引用。

「原爆を描いた漫画には、白土三平『消え行く少女』(一九五八年)から始まって、少年誌初の原爆漫画といわれる草河達夫作・旭丘光志画『ある惑星の悲劇』(一九六九年)、池田理代子自身が「一番気にいっている作品」という「真理子」(一九七○年)、等々、数多くの作品があるが、なかでも、被爆した兄弟がたくましく生きていく姿を描いた中沢啓治作『はだしのゲン』(一九七三年~)は何百万人もの人々に読まれ、映画にもなった。」

検索してみたら、池田理代子さんの作品は被爆二世をテーマにしているようです。

白土さんの作品は強制連行もからめているという。下「」引用。

「・白土三平『少女漫画 消え行く少女(前・後篇)』(日本漫画社、1959年)
  ―主人公・14歳の被爆者少女「雪子」と朝鮮人の関係が示すもの」『聖心女子大学』より


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