磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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チェルノブイリの森 事故後20年の自然誌

2007年05月18日 | 読書日記など
『チェルノブイリの森 事故後20年の自然誌』
   メアリー・マイシオ(著)/
     中尾ゆかり(訳)/日本放送出版協会2007年

この本の一部分だけをつかんで、原発推進派の人が安全なようにいったら、それは嘘だと思います。この本でも、危険であることには変わりがないと書かれてあります。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「放射能に汚染されて
巨大化したゴキブリやネズミが、
荒廃した土地をはいずり回る
--それはSFの中だけの話だ。
チェルノブイリ原子力発電所自己から20年、
人体には危険すぎる周辺地域は、
動物が棲息する森に変っていた。
しかしその土地は、
いまなお汚染されているのだ。
ウクライナ系アメリカ人ジャーナリストが、
汚染におびえつつも立ち入り制限区域に入り
取材を兼ねた、決死のルポルタージュ」

しかし、この表現にも要注意です。大きなタンポポなどがあることはスリーマイル島事故でも、伝えられていることですね。

この著者は、ソ連の秘密主義をなじります。
しかし、ソ連だけでなく、より秘密主義だったのは、アメリカ主導ではなかったでしようか?

チェルノブイリ 連鎖爆発阻止の闘い 2006年

そういう本やテレビ番組がありましたね。
この著者はWHOやIAEAがおこなったことは書かれてありません。

その秘密主義はチェルノブイリだけでなく、ブラジルでも、またヒロシマ・ナガサキでも、行われたことですね。

検閲1945-1949 禁じられた原爆報道

広島といえば、原爆を思いおこされるでしょう。
そこから来た学者だから、誠実に患者のことを思ってくださると……。
しかし、その方は何の問題もないと、まるで嘘のような報告を書かれたという。

ですから、いくら権威や学者だといっても、それが本当とは限らないということも忘れてはならないことだと思います。

チェルノブイリから広島へ


今では「自然動物園」になっているとか……。

以前、チェルノブイリの本では、動物がいたら、撃ち殺せ、放射性廃棄物をまきちらす!
と書いてある本がありました。

それからいくと、これで動物がふえて、撒き散らすことになっているのでしょうか?

動物の行動範囲だけには限らないでしょう。微生物もそれとともに……。

動物が増えたからいいとも限らないことは、この著者も書かれています。


また、訳者の「あとがき」もボクは聞いたことがないことが書かれてありました。下「」引用。

「チェルノブイリ原子力発電所で爆発事故が発生した当時、放射能がきま散らされた周辺の地域は永久に草木の一本も生えない死の土地と化すと考えれた。それから二十年後、おおかたの予想とはうらはらにチェルノブイリの森は自然がたくましく息を吹き返し、動物や鳥の楽園が出現したかのようである。」

広島や長崎の原爆では、草木の一本は、爆弾で焼き尽くされたのであったことは知っていますが……。

こんな表現がチェルノブイリであったのでしょうか?

ボクは知りませんでした。(-_-;)

ずっと避難しないで、農業をして生活しているおばあちゃんもいることは、伝えられていましたが……。

そして訳者は「事故が二度と起こることなく……」と書いておられますが、科学的にそれは不可能と思われます。

「あって欲しい姿」をいって終わりでは、あまりにも無責任ではないでしょうか?

物事の本質を見ていただきたい。

高木仁三郎の残された仕事を見つめていただきたい。


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