磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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市民の学術双書 核廃絶か破滅か-被爆30年広島国際フォーラムの記録-

2008年08月19日 | 読書日記など
『市民の学術双書 核廃絶か破滅か
  -被爆30年広島国際フォーラムの記録-』
     飯島宗一、他・編/時事通信社1976年

平和学を勉強されたことのある人が書かれた本であると思います。



痛みは激しくなってゆく思いであるという……。下「」引用。

「広島と長崎とは、三○年前のあの夏の日に起こった出来事のもたらした深い傷痕から未だにいえることがない。いえることがないどころか、年月が経つにつれ、その痛みはますます深く、激しくなってゆく思いすらある。それは、あの日の行為、およびその行為がもたらしたもろもろの背景が、その犠牲となって果てた人びとの切実な願いにもかかわらず、否定され、改悛されるのではなく毫もなくて、むしろ種々の口実や装飾のもとに、危機的な状況が拡大しつづけていることに由来している。そして、今や、潜在的な広島や長崎は地球の全域にまで拡大し、破壊の可能性は広島・長崎の何千倍、何万倍にも増大しているにのもかかわらず」

「ギャップ論争」は嘘であったという。下「」引用。

「アメリカが新しく核軍拡を始めようとする前には、必ずといってよいほど「ギャップ論争」、つまりアメリカのほうが立ち遅れているという宣伝がくりかえされました。ところがこれはみんな嘘だったということが明らかになっています。」

イスラエルの核兵器についても書かれてありました。下「」引用。

「イスラエルの大統領は、イスラエルが自国の核爆弾を製造しうるし、するだろうと公然と述べております。これらの可能性は『ミドルイースト・インターナショナル』誌(一九七五年三月)の中のチャールズ・ウェイクブリッジ氏の論文で論評されています。彼の論文によれば、イスラエルは数年前から潜在核能力をもっているということです。一九五九年にドゴールは、ひそかにイスラエルに原子炉を供与し、ネゲフのディモナに設置されて一九六三年に作動を始めました。それは織物工場に見せかけてありましたが、一九六○年にアメリカのU2機がその上空を通過して本来の目的をつきとめました。のちに第二の原子炉が設置され、死海の燐酸塩からとり出したウラニウムが使用されています。」


--「核拡散と環境放射能汚染の諸問題」三宅泰雄・著
アメリカの進駐軍によって、妨害された原爆被災調査。

ラパポートは内因性だという……。下「」引用。

「この点ではまさに、アメリカの平和研究のパイオニアでもあり、かつ第一人者でもあるアナトール・ラパポートの最近の平和理論が大いに比較注目に値いする。ラパポートは、病気を外因性と内因性とに分けるが、軍拡の過程を地球共同体社会に内因的な病として捉えなければならないと見なしている。内因性の病は、最近疾患のような外因性のものとは異なり、いちじるしく治りにくい。寄生虫が寄生主に宿るとき、外因性のものは半分は内因化する。しかし癌細胞のごときは、完全に内因性化してしまっており、産軍複合体のように、地球共同社会の形成を内部から破壊する要因とも相互に非核されうるようになる。」

要するに、いつものことが原因であるというわけだろう……。

しかし、戦争する相手国にも同様のことがあり、お互いに相手が悪いといいあうと思う……。

チキンゲームという、異常な政治のゲームをはじめている……。












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