磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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韓国原爆被害者苦痛の歴史-広島・長崎の記憶と証言-

2008年08月08日 | 読書日記など
『韓国原爆被害者苦痛の歴史-広島・長崎の記憶と証言-』
   鄭根埴・編/晋珠・採録/市場淳子・訳/明石書店2008年

--韓国に住む21人の被爆者による証言集。
戦勝国側の韓国でも、その他の人たちは『原爆神話』を信じているようだ……。
しかし、韓国の被爆者の話をきいて、考えをかえつつある人もいるようだ……。

日本のことは抜きにしてもかまいません。
それでも、核のことを真剣に考えてもらえれば日本のためにもなります。
--これは人類の問題です。

韓国にはアメリカ軍の核弾頭が1000以上もあると書く本もあるのですから……。



支援する人がいて、この本が生まれたという……。下「」引用。

「私は帰国後、韓国人被爆者たちの話を直接聞いてみようと思った。これを市民の会の市場淳子さんに話したところ、間もなく、被爆者たちをインタビューするのに必要な最小限の経費をり、ある篤志家が支援することができるという返事が来た。その篤志家は在日僑胞で、市民の会の会員として長年にわたって韓国の被爆者の支援を続ける河朱美(ハジュミ)さんだった。この本に載せられた被爆者たちの話は、こうして日の目を見るに至った。」

--インタビュアー
文章に整理することは、易しい作業ではなかったという。
--当時の状況を判断するのは簡単なことではないとボクも思います。
それぞれの立場、状況もかなり違うと思います……。

河朱美(ハジュミ)さんのメッセージ。下「」引用。

「この度、みなさまの貴い努力が実を結んだことに心からお祝いを申しあげます。私が少しでもみなさまのお役に立つことができましたのなら、それは『韓国の原爆被害者を救援する市民の会』のおかげによるものです。うれしいことこの上ありません。ぜひとも、この証言集を通じて、韓国の原爆被害者の苦難と不屈の意志が、世に広く知られることを、願ってやみません。」

日本の被爆者は厚かましい弁明をしていると思っていたそうだ……。下「」引用。

「大多数の朝鮮人は、原爆投下が終戦と民族の解放を早めたと認識してきたし、侵略者日本が天罰を受けたと思ってきた。原爆言説に関する限り、今までアメリカが言ってきたことが正しくて、日本が言ってきたことは厚かましい弁明だと、胸の内で思ってきたのが事実である。原爆の途方もない威力は韓国人はよく知っている反面、それが「敵」に向かって使われることに対しては、ことさら問題視してはこなかった。はなはだしきは、朝鮮戦争時のマッカーサーによる鴨緑江(アムノクカン)以北の中国東北部に対する原子爆弾投下構想を、支持する人もいた。原子爆弾は韓国人にはある種の神話だったのだろうか。被爆者の問題は民族解放言説に久しく埋もれていた。」

韓国人も、クラウゼヴィッツ人がいると思う……。

これでは、平和裏に南北統一も遠いとボクは思う……。

これや、権威主義は決して平和主義ではないとボクは思う……。

韓国の被爆者は孤独だったという……。下「」引用。

「被爆者の孤独で険しい闘争にもかかわらず、韓国の被爆者は、長い間、自分たちの声を聞いてくれる聴衆を、自分の国ではみいだせなかった。-略-韓国の知識人はこれに無意識に便乗した。このような消却と忘却の体制はかなりの成功を収めたわけだ。」

「稼いで食べて生きなければならないから、日本に治療を受けに行くことも難しくて」というのは納得できるものであった……。

「日本政府が悪く」
「アメリカ政府が悪い」
--これは正しいと思う。

日本政府は被爆者を外交カードにさえしていたという。

日本政府と平和運動をする被爆者を区別してくれたのは、賢明だと思う……。

そもそも考えも違う……。
--憲法を守っておられるのも平和運動されている被爆者……。








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