磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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134排出権

2006年07月30日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第二部・国境なき恐怖

九、京都議定書

134排出権



ナレーターは語る。
「半世紀前に温暖化を予想したスクリプス海洋研究所のロジャー・レベル博士がいました。その論理をとった博士は、ハワイ島でそれを観測しようとしました。教え子のチャールズ・キーリング博士にその観測をしてもらうことになったのです」

博士は「当時は温暖化が起こる何の証拠もなかった」という。
そのための観測をはじめたのである。
しかし、宮沢賢治の童話の時代にも地球温暖化の影響がみられるという。

ナレーターは語る。
「観測開始から十年でレベル博士は地球の温暖化を証明したのです。二酸化炭素量は加速していきました。三十年後、アメリカをおそった異変。一九八八年六月、干ばつ、熱波。日照り。穀倉地帯でトウモロコシなど壊滅状態となりました。そのとき、ハワイの観測所が注目を集めたのでした。その年六月二十三日、アメリカ上院公聴会では、クーラーが消されるという。地球温暖化ははじまっているという学者が意見を述べたことが歴史として残っているのです。そのことは世界に衝撃を与えもしました。そして各国の交渉がはじまったのです。そして、九年後、京都会議を迎えたのです」

博士は皮肉をこめて語る。
「さすが優秀なアメリカの学者、このことを予想して、観測していたのは、アメリカだった……。でも、大統領はおかまいなしだ……。パトロンが必要な政治は終わりにしてもらいたいものだ」

テレビ画面には
『産業界の激しい反対運動』
と文字があらわれた。

「やはりね、私もそれを推理したわ」とミス・ホームズ。

「石油をジャンジャン使用して、ジャカスカ食って、そうしないと儲からないというわけなのかなあー」と勇気。

ナレーションは伝える。
「京都会議で決まった京都議定書をアメリカ政府は受理する雰囲気はありません」

メンバーは笑った。
「誰かが解決してくれるとでも思っている」
と、三人の声がそろっていた。

「無責任な人が政治家になってもらっては本当に困るなあー。それも、世界の警察だとか、馬鹿げたことを主張しないでほしいよ」
と、額に手をあてる行者、修行しなくたって、理性があればすぐに判断できるというのに、献金のためなら、国民を裏切るというわけだ。

どこでも、政治家というものは、こんな人たちになっている気がする。

「そして、新たな手口が考えだされた。市場原理を利用した「排出権取引」です。多くの国がロシアから排出権を買い取ろうとしたのです。ニューヨークでは排出権取引をしています。削減目標を企業ごとにして、取引をしているのです」

ナレーションが語ることに、メンバーはあきれている。

「何の努力もしないで、お金を手にいれようとするロシアもロシアだなあー。みんなで智恵や努力をしなければならないのに、こんなシステムをつくりだすなんて異常だと思うよ」
と、ロシアのイワンはあきれ顔でいた。








閑話休題

まったく、
排出権なんて困ったものですね。

そんなお金は、
ソフトエネルギー開発の
方へまわす方がまだ、
理解できますよね。









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