総理がコジキでコジキがソーリィー 096 東ドイツでは自殺者0 ソーリィーは三沢少年の話をきいていて、今ではなくなった国である東ドイツを思い出した。 東ドイツの自殺調査をしようとした人に当局は社会主義では自殺者などいません。0ですと答えたという。 それはウソである。 --北朝鮮。 そして、すごい権力を集めた国では、人民のことなど考えず、人が聞いて不幸な気分になるようなニュースは報道しないという。 --そのくせ、戦意高揚をしている。不思議な国だ。 その隣国も、自殺を伝えると、マインドウィルスをまき、その影響をうけるので報道しないという。 しかし、近所に自殺の名所ができた地区はけっこうあるという。住人なら知る人ぞ知る、ビルがある。 --学校の先生は正しい。 それ以上のことを考えない社会。 地域、私立校。そんなのも恐怖ではないでしようか? イギリスにはイメージだけ対策をたてて、そのイメージを吹聴するだけの名門校もあるという。 人間が集まったところには、必ず問題がある。それが現実のように思える……。 「今日日の先生というのは、痴漢とか淫行とかの犯罪もおかしているし、よく新聞にも載っているよなあー。まったく呆れたもんだよ、人のことは言えないけど……って言っても、おれはまだ犯罪を犯したわけじゃないんだけどさ」 高橋青年も目を白黒させていている。 「いじめは、学校の先生も共犯者ってことは、いじめを研究してる市民の人は言っていることだよ」 ソーリィーは別に驚いていなかった。 「共犯者になっていたら、いけないんじゃねえーの」 「いけないですんだら、警察はいられないさ」 「警察がなければ、犯罪者の天下だね」 「そうだけど、そういっても、差別を教える教育をしているのは先生だし、学歴偏重という社会で、彼らはエリートで支配者だとでも思っているのだろう。そして、その先生じゃないけど、いじめとかがあって「ふざけていただけだと思っていました」という先生はまだましだけど、知っていても知らぬふりをする先生たちも多いんだ。先生になるために、“いじめ”を阻止する教育プログラムなんて日本にはないから」 「じゃ、外国にはあるのか」 「あるから、それによって、意見をいっている」 ソーリィーは自信をもっている。 「まだ自殺するのは早い、打つ手はいくつもあるんだから……」 ソーリィーは三沢少年を見て微笑んだ。 「でも、先生がそれでクラスメートがそれならどうするの?」
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