磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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教科書に書かれなかった戦争Part18 子どもの本から「戦争とアジア」がみえる

2009年01月17日 | 読書日記など
『教科書に書かれなかった戦争Part18 子どもの本から「戦争とアジア」がみえる』
   長谷川潮、きどのりこ・編著/梨の木舎1994年

子どもの本だけからみていけば、それは困ったことになるだろうなあー……。
マンガ一冊で平和をつくろうとする人たちもいる……。
--でも、そのマンガをつくるためには、ぜひ大人の本も読んでいただきたいし、平和学も知ってほしいと思う……。



年代によっては、「玉砕」という言葉は……。下「」引用。

「『戦火と死の島に生きる』菅野静子 偕成社 一九七○年
「玉砕」という美しい名の地獄を描く
 「玉砕」、この美しい名はどれほどの酸鼻をきわめた地獄を隠していることだろうか。この本は、十八歳の若い女性として、サイパン島の戦火のただなかに身を置き、多くの人びとの死を看取り、「玉砕」の命令を受けて人びとと共に自決し、ただ一人生き残った著者の貴重な手記である。-略-」

「玉砕」が美化だったとは戦後生まれのボクは知らなかった……。
--ただの命令だと思っていた……。
「玉砕」を命令していた人たちも、生き残って戦犯となった……。

同上の本について、長谷川潮・著。下「」引用。

「-略-一九四五年四月一日、サイパン島の捕虜収容所で三浦静子は十九歳の誕生日を迎えた。そして四月八日には同じく収容されている菅野伊佐美と結婚した。結婚したのはこのふたりだけではなく、「沖縄の人たち(沖縄からサイパン島に来ていて捕虜になった人たち)は、つぎつぎとこの収容所の中で結婚式をあげた」という状態だったらしい。-略-」

日本の捕虜収容所ではこんなことはなかっただろうなあー。

もくじ

教師の体罰と旧軍隊……。下「」引用。

「『びんたあめあられ』水谷肖三 国土社 一九八五年
 教師の体罰と旧軍隊の体質の共通性
 -略-作者は軍隊生活の経験者ではなく、敗戦の時小学五年生だった。その客観的な視点によって、作者は現代の子どもたちの「いじめ」や教師の体罰と旧軍隊の体質に共通のものを見いだし、また普遍的な「教育」にかかわる人間の問題として語りかけているようである。」

ボクの子どものころも、体罰を使用する教師はいた。
--今も、石原慎太郎、そのまんま東などは、体罰を認めるようなことを言っている……。
しかし、彼らも法律を守らないといけない……。

特攻隊についても書かれてある……。下「」引用。

「『白い雲のかなたに』島原落穂 童心社 一九八五年
 特攻隊の全体像を明らかにする
 -略-アリランの歌をうたって出撃した朝鮮人の隊員。そういう特攻隊員としての青年たち(少年もいたが)の人間像を通して、著者は特攻隊の全体像を明らかにしていく。-略-」

はたして、小学生がどう理解したかというのは書かれてない。
--児童文学は児童のモノでは?

Index

この話は以前の本にも批判がありました……。下「」引用。

「『かわいそうな象』(絵本)-略-一九七○年
 -略-しかし絵本では虐殺がヒューマンな行為であるという前提に立つため、死んだゾウに人びとがとりすがり「戦争をやめろ!」と叫ぶ場面になる。事実を歪曲し、美化している点で、大きな問題がある作品といえる。(K)」

事実ではないと思うが……。
--美化とまでいえるのか?
戦争責任をいい加減にしているのなら理解できるが……。
それに、虐殺がヒューマンな行為とまでいえないのでは?
ヒューマンでないから、戦争をやめろ! となるのでは……。
それが著者の主張のような気がボクにはするが……。
--紙面の都合で短くされすぎたのかもしれないが……。

このような読み方をすれば、原爆児童文学も非難されないといけない作品は多い。
今西作品も、このような方程式で書かれてある……。
--しかし、今西作品は事実とは銘記されていないし、創作もOKだろう……。
日本版の絵本も事実としていたら、問題だろうと思うが……。

31 戦争児童文学は真実をつたえてきたか

事実より真実というのが文学作品の道……。
--だけど、やはり事実を書き残すこと、歴史を大切にすること……。
この分野が日本の文学には薄過ぎる……。
特に児童文学では……。
事実から真実をみがきあげる、ドイツには優れた作品があるが……。

きれいごとなら、『原爆の子』の評価「屈伏するのではなく、力強く立ちあがる子どもたち」も同様だ……。
『はだしのゲン』は、戦後の福祉政策もないヒロシマ……。
そこでは、子どもたちが暴力団に利用されたことが表現されている……。

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福祉や教育の欠落を無視して、美化しているとしか思えない!
--こんな表現もできるのではないか?
もし、大人が読んだのなら……。

だけど、この本の意味するところではないともいえる……。







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