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教科書に書かれなかった戦争Part2 アジアからみた「大東亜共栄圏」

2009年01月17日 | 読書日記など
『教科書に書かれなかった戦争Part2 アジアからみた「大東亜共栄圏」』
   内海愛子、田辺寿夫・編著/梨の木舎1983年

EUは基軸通貨があり、金融も安定しているという人もいる……。
--そのためにドイツはナチスの問題を真摯に受けとめたという……。
日本では、石原慎太郎などは基軸通貨というが、過去の戦争を清算しないので、無理だろうといわれている……。



「生きている「満州国」」下「」引用。

「訪中の観光団に向かって旅行斡旋会社の担当者が説明する。「“現地では絶対に『満州』のことばを使わないでください」と。-略-旧満州に生まれたKさんが、先頃、中国入国のための申請をしたところビザが出なかった。法務省の戸籍謄本に、出生地が満州国○○○省と「満州国」がそのまま記載されていたためであった。Kさんは、法務省に「満州国」を訂正する手続きを進めている。「満州国」は今も日本政府のなかに厳として生きているのである。」

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差別政策をすすめていた……。下「」引用。

「現地の農民に対しては、苛酷な供出だけではなく、日本人検査員は同質の品に等差を意図的につける、あるいは大豆の入った麻袋に水をかけて品質が悪いと安く買いたたいたりした。
 現地住民の貧しさは町に住む人も同様で特に食べ物には困っていた。毛布をあげたところ使わずに食べ物に換えてしまった、と語る元満鉄職員もいる。
 年を重ねるこどに、日本人と現地住民との貧富の差は深まった。そこにはまた、日本人は中国でできた米を食べながら、中国人が食べると「経済犯」として警察に連行する差別までみられたのである。」

「台湾で行なった日本の教育の特徴」下「」引用。

「(1) 日本語教育を通じて、日本民族の優位思想をうえつけ、自民族のアイデンティティを喪失させる。
(2) 天皇に奉仕することを大義とする忠義精神を確率させる。
(3) 現況の植民地支配体制を正当づけ、肯定させるようにする。
(4) 女性を性差別に基づき、家父長制に奉仕させる。
(5) 勤労意欲を高め、労働力としての資質を向上させる。
(6) 高山族に対しては奴隷教育をし、同時に、日本人、中国人には高山族蔑視観をうえつける。」

サイパンの人は「三等国民」と呼んでいた。

サイパンの人も日本人と変わらないようだ……。下「」引用。
 
「こういった一種の「日本びいき」は、何もアレハンドロさんに限ったことではない。-略-一九三三(昭8)年に来島しチャモロ人女性と結婚、以来半世紀にわたってこの島の変遷を見つづけてきた戸川森太郎さんは言う。
「日本の敗戦が決った途端に、島民の態度が手のひらを返すように変わったんですよ。今度はアメリカにおべっかを使い始めたんです。私自身、日本軍のスパイと米軍に密告されたり、人に言えないようないやな目にたくさん会いました。子どもは、学校で『ジャパニーズ・トージョー』言われて毎日いじめられて帰ってきましたね。とうとう学校にも行かれんようになってしまいました。チャモロの妻は私より余計つらかったでしょう」
「だから、いまの島民が表面でいくらにこやかにしているからといって、内心もそうだと思ったらとんでもない間違いなんです。島民は、日本人を商売の相手としか考えていないところがあるんですよ」」

フィリピン、タイでの日本軍の蛮行が書かれてある……。

「マレーシア」での拷問。下「」引用。

「チン・キー・オンの『マラヤ・アップサイド・ダウン』には憲兵隊が行なったその責めの数々が次のように書かれている。
「(1)殴る、蹴る、ビンタ、柔道や柔術の投げの連続
(2)血を吐き失神するまで裸体にしてムチ打ち
(3)逆さ吊り、または後手に縛って吊り上げる。
(4)『東京ワイン責め』直腸へポンプで水を注入したり、ホースの一方を水道の蛇口につけ、もう片方を口につっこんで水を胃の中に入れる。そして、水でふくんだ腹の上に人が飛び乗る。すると、水が目や耳や鼻や口から噴き出す。
(5)助けてくれとわめくまで手や足を焼く。
(6)熱湯を直腸に注射。または手や足の爪を抜き取る。
(7)指や手足をかすがいで締めつける。
(8)電気ショックをかける。
(9)石の上に数時間ひざまづかせる。
 このうち四種類以上の拷問に耐えて生き抜いた人はいない。」

映画『ロームシャ』事件の背景」下「」引用。

「-略-この映画は、一九七三年、インドネシアで作られたが上映寸前で差し止められたものである。それは、翌七四年の一月、田中首相訪問を迎えた反日暴動に表われたように、当時のインドネシア社会の反日気運を恐れた日本大使館及び日本商社が、インドネシア政府に上映差し止めを働きかけたためと言われている。」








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