アカネさんシリーズ001 恋のタイムマシーン 113神経もコード?それともPC? 「あの神経だからでしょう」 「そう、言われてもわからないのよ。理科が苦手だからね」 「ようは、モーターじゃなくって、電池に問題があるってことよ」 「脳って、電池なの! あなたも、おかしなことをいうのね。あなも頭をやられたんじゃないの」 「そんなことは……」 小一郎みたいなことをいう老人だ! 「ああ、そうか、病気じゃなくっても、歳をとれば、自然と惚けがきますものね」 「あの、電池じゃないけど、モーターがきちんとしていても、電池が駄目だと、モーターは動かないでしょう」 「それは、そうでしょうけど……。なんだか、わかりやすい表現ね」 「電池というよりも、コードが切れていると言ったほうがいいかしら」 「コード? 神経もコードなんですってね。何か、そんなことはきいたわ。そのコードの元がやられたらしいの。わたしはね、お馬鹿さんになったのよ!」 なんかよくわからないけど、お互いに気をつかっている。 「そういえば、パソコン制御されていることでいわれたこともあるわね。あっちの方がわかりやすかったわね。ようはパソコンのプログラムがおかしいみたいなのよね。それでも、よくわからくってね。私、お馬鹿さん! だから……」 「お馬鹿さん! って言い方、おもしろいわね」 「そう、お馬鹿さんなのよ!」 「小池さん、あなたは頭はしっかりしてますよ」 と、職員はいう。 「何がよ、この手を見てよ」 「でも、頭はしっかりされてますわよ」 茜は励ますつもりでいった。 「だから、よけい辛いのよ。ああいうように惚けたらいいのに、そうしたら、少しは気が楽だろうね」 しかし、それが本当かどうかはわからない……。 2人のちんぷんかんぷんな会話は続く。
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