磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原発論議総点検-あなたの理解を深めるために-

2008年08月01日 | 読書日記など
『原発論議総点検-あなたの理解を深めるために-』
   社会経済国民会議/社会経済国民会議1990年

何の理解を深めるためなのだろうか……。
--こんな本をよく出させたものだと思う……。
素人でも、わかるウソが羅列されているとしか思えない。
--この本を出すための費用はどこから出たのだろうか?
電気代や血税からなら、怒る人は多いのではないか?



「はじめに」にで書かれてあります。下「」引用。

「-略-本書では、一般の書店に並ぶ原子力関係の文献を精査し、その中から、書き手の誤解に基づく記述、読み手に誤解される恐れのある記述を中心にピック・アップし、それらの記述について、各分野の第一線で活躍されている専門家の方々が、現代科学の成果をふまえ、正確に解説をほどこした。-略-
 本書の作成にあたっては、ご多忙中、各界の多くの方々から、ご執筆やご教示を賜った。各位のご協力に厚くお礼を申し上げる次第である。
  平成2年4月  社団法人 社会経済国民会議」

各界の人がいるというのに、著者の名前すら書かれていない本である。

“アメニティー”という言葉が出てくる……。
--こんなことを掲げて都知事選に出て落選した人もいたことを思い出す。
そんな余裕はないはずだ……。

この本は、最初に、市販本の文章が掲載されている。下「」引用。

「-略-夜間電力対策なんです。原爆があるおかげで夜の電気があまってしまう。-略-
      藤田祐幸「ポスト・チェルノブイリを生きるために」P.104」

そして、誰かわからない人がそれに反論? それすらなっていない、奇妙な論理を展開する。下「」引用。

「原子力発電所があるおかげで夜の電気が余っているのではなく、需要側での電気の使われ方の昼夜間格差に要因がある。原子力発電所が夜も稼働しているのは、発電方式の特性から、火力発電を連続運転するよりも、原子力発電を連続運転したほうが電力設備全体としても最も経済的になるからである。」

原子力発電にあわせて、生活しろと書いていたら、それこそ、原子力独裁。
--「原子力帝国」という非人間的なことを書いている。
夜間の電力を極端なほど安くして、夜間の仕事が増えたのもかもしれない。
--それは治安にも悪いし、夜間に働く人の健康にも悪い。
治安が悪くなるということは、犯罪が増える温床であるのでは?

『原発経済神話』といって、原発は経済的でもない……。

そして、研究費だけでも、莫大な血税などを使っておいて、よくも書けたものである。下「」引用。

「○放射性廃棄物、廃炉等にかかわる費用は、けっして「計算で出させないほどの莫大な」ものではない。」

世界一高いといわれる電気料金……。

そして、営業費から原発の修理費用は出されるという……。

脱原発しかない-バクとマサルのイラスト・ノート-


このような、詐欺といってもいいだろうことを平気でやっている……。



関東大震災クラスでも大丈夫だという。下「」引用。

「○制御棒関連システムは、関東大震災クラスの大地震にも耐えうるように設計されている。」

しかし、これにも、裏がある……。

非科学的な表現であるという。
--「関東大震災の三倍」。
「関東大
地震」ではなく「関東大震災」というところが、ミソだという。下「」引用。
「関東大地震の震源(地震の中心の位置)は、東京から八○キロメートルも遠方の相模湾だったのです。」『経済評論増刊号 市民のエネルギー白書 ’85』より







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