総理がコジキでコジキがソーリィー![]() 098 総理大臣が逃げた? ソーリィーは翌日も校門で待っていてくれた。 それもスーツを着てネクタイをしめていた。 「ホームレス仲間にも、スーツをもっている人がいるんだ」 照れ臭そうに笑っている。 「あっ、総理大臣だ」 「あっ、どこどこ」 「本当だ、総理だ」 困り顔のソーリィー。 「逃げよう、ソーリィー」 「ああ」 うれしそうな顔をして、二人は逃げた。 そのとき、博の友達が、三沢少年が逃げていくのを発見した。 「おい、あいつを追っかけるぜ」 「いっしょにいるの、総理大臣じゃねえの?」 「そんなわけねえだろう。早く、行けよ」 駆け出す。 ソーリィーたちの足は早かった。 すぐに、マンションに来た。 佐藤美智子がそこにいた。 「あら、三沢くん早いわねえ」 「美智子ちゃんは」 「わたし、風邪で病院にいっていたのよ。学校早退しちゃった」 「へえー、お大事にね」 ソーリィーとエレベーターに乗る。 美智子は、ソーリィーを見ながら、どこかで見たことがあるなあーと思う。 「えっ! まさかあー、総理大臣が……、私、熱まで出てきたのかしら」 と、頭に手をおいた。 博の友達はマンションの前に立って携帯電話をかけていた。 「ええ、逃げられてマンションに入りました……。そう怒らないでくださいよ。電話かけているんですが、出ないんだ」 マンションにソーリィーと三沢少年はいた。 「今日はだいじょうぶだったけど、明日はわからいないよ。明日も来てくれるソーリィー」
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