磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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131【死の地図】と勇気ある社員

2006年07月27日 | Ra.
ラヂオアクティヴィティ[Ra.]
第二部・国境なき恐怖

七、放射能フィーバー

131【死の地図】と勇気ある社員



「自らの体にガンを発見したある人は言います。しかし私はエジソン社を告訴していません。そのような人が山のようにいます。きわめて珍しい線維肉腫のためフットボール大の腫瘍を背中から切除したサム・ダナーをはじめ、訴訟はあらゆる種類のガン、白血病、流産、死産、不治性の激痛、目がひとつしかない単眼症をふくむ重度障害児の出産などにおよび、あまりにも痛ましい被害にただ息をのむばかりです」

【死の地図】と文字が画面にでる。

「ある市民は、住民の健康調査をしました。白血病にかかった人たち、ガンで死亡した人たちを地図に印をつけました。それは【死の地図】になってしまいました」

正義は潰せ!と赤い文字が画面に出た。

「ベクテル社の建設した原子力発電所に、建設上の欠陥があるのではないかという疑惑は、多くのベクテル社社員にとっても、切実な問題でしたが、この点で不満を述べて無事にすんだものはほとんどいませんでした。E・アール・ケントの場合がそうでした。彼はベテランの品質管理技術者でしたが、一九八二年、溶接について口述試験を受けなければならないと告げられたのです。これは、ミシガン州ミッドランド原発や、カリフォルニア州サンオノフル原発で使われている建築資材は、基準以下で、溶接方法も不完全だと、会社の上司に、次に原子力規制委員会に申し立てた後のことでした。熟練溶接技術者であるケントは、以前におこなわれた溶接の筆記試験はらくらく合格していたのに、口述試験で不合格と言われたのです。口述試験そのものが業界の慣例からはずれてもいました。そして彼は解雇されてしまったのです。ケントは、後にベクテル社を訴えたが、四年近くもたって訴訟費用に困り、訴訟を取り下げました」

事実をいうことで、ひどい生活をしいられたのである。
こんな理不尽があっていいのだろうかと博士は思う。

「ベクテル社はまた、リチャード・パークスという名前のスリー・マイル島の事故処理にあたった技術者をだまらせた疑いもあります。パークスと数人の同僚が、事故処理作業には安全規則違反や過剰廃棄物の例が数えきれないほどあると申し立てた後、いやがらせを受けたというのです。パークスの場合には、仕事上の責任を解かれ、解雇されてしまったのです。パークスは後に、五十六頁にわたって告訴内容を詳しく述べた宣誓供述を裁判所に提出したが、そのなかで、解雇された後、アパートに侵入した者があり、書類が奪われたと申し立てているのです。ほかに盗まれたものはなかったが、パークスはこの事件で動揺し、家族を避難させました」

視聴者のほとんどが、背筋に悪寒が走るのに気づいた。
これがもし本当なら、マフィアと何処がかわるのだろうか。



新幹線は名古屋を過ぎた。
「もうじき、京都だよ」

「古都、京都!いろんな所を見たいなー!」
観光ガイドを見て、子どもたちは騒いでいる。

京都はなぜ本格的な空襲を免れたのであろうか。
それは、原爆のおかげである。
何という皮肉であろうか!

京都は、人口の多さ、盆地という地形、その破壊が日本人に与える衝撃の大きさなどゆえに、一貫して原爆投下の第一目標に指定されていたという。

京都以外に原爆投下目標に指定された都市には広島・北九州市・新潟・長崎があるが、これらの都市もまた京都と同様、通常の本格的な爆撃をこうむっていないほとんである。指定された都市には、通常の爆撃が禁止されていたからである。

その文化財ゆえに、文化都市ゆえに爆撃を禁止した指令はないのである。
これが、米軍の極秘文書が示す真実である。

それでも京都は生き残った。
それは偶然のようだが、本当はある種の米軍の作戦だったのである。

なぜなら、東京大空襲があっても、皇居は無傷だったといってよい。
京都には古い伝統的な建物がある。
そのなかには、皇族に関係する建物は多い。

その京都に子どもたちは行くのである。
新幹線は次の停車駅は京都と放送している。

マイクたち一行は、出口に並ぶ。

「京都、京都」
鼻にかかる男性の美声。

スーッと、扉があく。








閑話休題

【死の地図】ができたという。
しかし、マスコミまでも、支配しているとしたら、
そんなことは伝えないだろう。

今もそうなのではないかと思えて仕方がない。
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