６９ 夜明けの光

　　　　　　　夜明けの光
　　　　　　　　　　　　　あずま　優
　　　　早く一緒に　住みたいと

　　　　切々記す　届いた手紙

　　　　灯り仄かな　小さな部屋で

　　　　独り寂しく　読み返す

　　　　窓の隙間に　忍び込む

　　　　都会の風の　華やかさ


　　　　バイト帰りに　買って来た

　　　　コンビニ弁当　噛みしめながら

　　　　早く呼びたい　逢いたい思い

　　　　今日も堪えて　日を送る

　　　　君も私も　まだ若い

　　　　行こうよ耐えて　今しばし


　　　　君の優しい　真心が

　　　　いつも私に　元気をくれる

　　　　今の二人は　未来のために

　　　　生きているんだ　そう思う

　　　　窓の向うに　夜明けの光

　　　　二人の明日を　待っている

６８ 人

　　　　　　　　　　人
　　　　　　　　　　　　　　あずま　優
　　　　　　小さい躰に　大きな望み

　　　　　　人は心に　生きている

　　　　　　夢の重さに　耐えかねながら

　　　　　　別の世界に　走る人

　　　　　　人は悲しい　ものですね
　

　　　　　　翻弄されてる　私もひとり

　　　　　　明日は明日はで　生きてきた

　　　　　　夢の遠さに　押しつぶされて

　　　　　　風の巷で　酔いしれた

　　　　　　そんな寂しい　過去ばかり


　　　　　　諸手を挙げては　迎えてくれる

　　　　　　朝は誰にも　来るだろう

　　　　　　そんな儚い　望みを抱いて

　　　　　　生きて行こうか　鞭当てて

　　　　　　人は何かを　残すもの