映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『オケ老人!』

2017-12-26 18:26:06 | Weblog
2016年 日本
監督:細川徹
出演:杏、黒島結菜、坂口健太郎、笹野高史、左とん平、小松政夫、藤田弓子、石倉三郎、茅島成美、喜多道枝、森下能幸、萩原利久、フィリップ・エマール、飛永翼、光石研

高校の数学教師をしている千鶴は、学生の頃からバイオリンを弾いており、オーケストラに所属するのが夢だった。新しい赴任先である梅が丘で、地元のオーケストラの演奏を聞いて感動した千鶴は、意を決して連絡を取り入団を希望する。すると翌日から参加していいと言われ、待ち合わせの公民館に行くと、そこに集まってきたのは、まともに演奏もできない老人ばかりだった。千鶴が演奏を聞いたのは梅が丘フィル、連絡したのは梅が岡交響楽団、間違いに気づいたものの、若い彼女の参加を喜ぶ老人たちに勘違いでしたとは言えず・・・

細かい部分はともかく、大筋ではこうなっていって、こう終るんだろうなと、誰もが思うその通りの展開ですが・・・それでも十分に面白かったです(^^)。コメディーの杏さん、好いですね。『アシガール』を見て以来、黒島結菜ちゃんも贔屓ですし、キャストが好みだったからかも。あまり小難しいことは考えず、ほっこり楽しみたい映画です。
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『オーバー・フェンス』

2017-12-25 16:29:12 | Weblog
2016年 日本
監督:山下敦弘
出演:オダギリジョー、蒼井優、松田翔太、北村有起哉、満島真之介、松澤匠、鈴木常吉、優香、塚本晋也

家族を失い故郷の函館に戻ってきた白岩。失業保険で暮らしながらに職業訓練校に通ってはいるが、未来に対する既望や目標もなく、空虚な日々を送っている。そんな時、職業訓練校の仲間にさそわれていったキャバクラで、聡という男のような名前のホステスに出会い・・・

エキセントリックな女の子が可愛いとか魅力的だとか感じられなくなって、ただただ面倒くさいと思うようになった自分が、年をとったなと思います。それは映画の登場人物であっても同じみたいで、蒼井優さん演じる聡が、ただただ面倒くさくて・・・そうなると、この映画は楽しめませんよね。優香さんが登場して、ほんとうにホッとしました・・・ああ~、つまらんい人間になってしまったな(←自分)。
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『二重生活』

2017-12-25 16:14:11 | Weblog
2015年 日本
監督:岸善幸
出演:門脇麦、長谷川博己、菅田将暉、リリー・フランキー、河井青葉、篠原ゆき子、宇野祥平、岸井ゆきの、西田尚美、烏丸せつこ

大学院で哲学を学ぶ珠は、修士論文の為に、まったく関わりのない人間を尾行して行動を記録、考察することにする。しかし、たまたま選んだ近所に住む男性は浮気をしており、それを知った妻が視察未遂をはかってしまう。珠の尾行を何となく感じていた男性は、珠が妻に彼の浮気を報告したと思い、珠を問い詰める・・・

修士論文のためっていう設定が、人間の実存の考察的な部分のハードルを高くして、結果、なんじゃこれって肩透かしになってしまっている気がします。人を観察するのが好きな子、くらいの設定でやったら、もっと別の広がりがあって面白かったのでは。いろいろ伏線かなって思うものがあったけど、ほとんど回収されていなくて、それももったいないし・・・ちょっと企画倒れだったのかなって印象です。
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『さよなら歌舞伎町』

2017-12-25 15:59:49 | Weblog
2014年 日本
監督:廣木隆一
出演:染谷将太、前田敦子、イ・ウヌ、ロイ、樋井明日香、我妻三輪子、忍成修吾、大森南朋、田口トモロヲ、村上淳、河井青葉、宮崎吐夢、松重豊、南果歩

新宿歌舞伎町のラブホテルを中心に、五組の男女の一日を描いた映画。

平凡な日常を送る田舎者には、この映画に描かれている歌舞伎町模様が、さもありなんなドキュメンタリー的映画なのか、フィクションだけど歌舞伎町っぽくはあるよねっていう感じなのか、歌舞伎町を良く知らない人間が歌舞伎町のイメージで作り上げた映画なのか分からないし・・・だからこそ、真偽はともかく、これが歌舞伎町のイメージになってしまうのでありますが・・・なんか思ったよりポップなんだなって感じですね。歌舞伎町でも、歌舞伎町でなくても、みんな色々あるさって、そんな感じでした。
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『ロスト・レジェンド 失われた棺の謎』

2017-12-18 14:59:01 | Weblog
2015年 中国
監督:烏爾善(ウー・アールシャン )
出演:陳坤(チェン・クン)、舒淇(スー・チー)、黄渤(ホアン・ボー)、楊穎(アンジェラベイビー)

曹操が作ったと言われる伝説のトレジャーハンター集団の末裔であるフーとワンとシャーリーだったが、フーは廃業を決意し、シャーリーもそれを好ましく思っていた。けれど、フーとワンの若き日の辛い想い出にまつわる中国での古墓発掘にワンが単独で参加したことを知り、フーとシャーリーも発掘現場に向かったのだが・・・

なかなか憎い映画ですね。舒淇がヒロインの一人ということで、古株の香港映画ファンも引きつけつつ、今時の美男美女で若いファン層も満足させる、絶妙なキャスティング。セットも豪華だし、ドラマも切なさがあって・・・ふむふむ・・・今までのこのタイプの映画に比べて傑出した作品とは言いませんが、決して見劣りすることはないですよ、はい。十分に楽しませていただきました(^^)。
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『手紙は憶えている』

2017-12-18 14:23:28 | Weblog
2015年 カナダ&ドイツ
監督:アトム・エゴヤン
出演:クリストファー・プラマー、マーティン・ランドー、ヘンリー・ツェニー、ディーン・ノリス、ブルーノ・ガンツ、ユルゲン・プロホノフ、ハインツ・リーフェン、ディーン・ノリス

妻の死をキッカケに痴呆症状が悪化したセブに、同じ施設の入所者のマックスが手紙と現金を渡す。マックスは、ゼブと自分はアウシュビッツの生き残りで、彼らの家族を殺したにも関わらず身分を偽って逃げおおせているナチの将校を、もう体が動かなくなったマックスの思いも一緒に背負って罰する旅に出るとゼブが約束したというのだ。ゼブは、失われた記憶をマックスに渡された手紙によって呼び起こしながら、復讐の旅にでかけるのだが・・・

高齢の認知症の老人が主人公なので、スピード感はないし、映像美的な楽しみも皆無なのだけど、まったく飽きることなくみられるのは、ゼブを演じるクリストファー・プラマーのおかげが、台本が素晴らしいのか。で、ラストもいいんだけど・・・認知症の症状で、これって可能なのかなと疑問が・・・でもまあ、そこは追求しないで、歴史的な事柄に心を致し、役者さんの演技を堪能すべき映画なのかもしれません。
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『本能寺ホテル』

2017-12-11 17:54:56 | Weblog
2017年 日本
監督:鈴木雅之
出演:綾瀬はるか、堤真一、濱田岳、平山浩行、田口浩正、高嶋政宏、近藤正臣、風間杜夫、八嶋智人、平岩紙、宇梶剛士、飯尾和樹、加藤諒

勤務先の会社が倒産し、再就職先もなかなか決まらない繭子は、付き合って半年の恭一からプロポーズされ、OKしてしまう。恭一の両親の金婚式のため、恭一の実家のある京都にきた繭子だったが、手違いでホテルの予約がとれておらず、飛び込みで「本能寺ホテル」にチェックインした。ホテルのエレベーターに乗り、中で金平糖を齧り、ドアが開くと、そこは本能寺の変の前日の本能寺だった。何度かホテルと本能寺を行き来する間に、森蘭丸や信長と親しくなった繭子は、歴史が変わってしまうというリスクを承知で、明智光秀の謀反を信長に告げずにいられなくなるのだが・・・

めちゃくちゃ信長がカッコいい人なんですよね。堤さん、めちゃ気持ちよく演じられたんじゃないかな。癖のある役も面白いだろうけど、ここまでカッコいいと、しかも外見的なカッコよさではなく人間性のカッコよさだから、それはそれで気持ちいいんじゃないかと思いました。その信長のカッコよさの基であり、映画のカッコよさにもなっているのが、肝心の一番カッコいいセリフを言葉にしない、言わない言わせないところですよね。あれ、いっちやったら終いで・・・言葉にしてもらえないから、観客が個々にそれぞれ自分の心の中でその台詞を反芻する、うん、やるじゃん。
コメディーとしても、エンターティメントとしても、決して振り切れてないのだけど、地味に信念をもって作られた映画だと思いました。
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『ある天文学者の恋文』

2017-12-11 14:04:50 | Weblog
2016年 伊
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:ジェレミー・アイアンズ、オルガ・キュリレンコ、シャウナ・マクドナルド、パオロ・カラブレージ、アンナ・サバ、イリーナ・カラ

天文学者のエドは、教え子のエイミーと真剣に交際していた。あまり一緒に時間を過ごせない二人は、インターネットを通じて語り合っていた。久しぶりにエドの講義をうけられるはずの或日、教壇にエドの姿は訃報が伝えられる。混乱するエイミーは、エドの自宅があるエジンバラの町をさまようが、結局、自宅を訪ねることは出来なかった。そんなエイミーに、次々と、エドからのメールや郵便物が届くようになる。エドは、自分を失って傷ついたエイミーに寄り添おうと、準備していたのだ・・・

これをロマンチックなラブストーリーと感じる人は、どれくらいいるのかな。わたしは、いくらエイミーが嫌がっていなくても『あるストーカーの執着』にしか見えなかったです。とてもとても残した若い彼女のことを思っているとは思えない行動でしょ・・・いい年をした男が情けない・・・っていうか、いい年をした男の最後の恋だからって思ってあげなきゃいかんのかな。登場人物の中で、天文学者に協力しなかった医師のスタンスにのも共感しました。でも、彼の存在は、作り手も、多少は「この教授の行動って気持ち悪いかも。少なくても自分勝手だよね」という思いはあったのかも。なら、どう少し、なんとか救済できなかったのかな。
彼女が、過去に辛い経験をしていて、そのせいでスタントの仕事をしているっていうのも、なんだか取っ手付けたようっていうか、映像のバランスとかの為かなとか思えて・・・いや~、とにかく、この愛は好きじゃないです、わたしは。オルガ・キュリレンコの美しさがなかったら、最後まで見られなかったですね、はい。
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『フェンス』

2017-12-11 13:52:00 | Weblog
2016年 米
監督:デンゼル・ワシントン
出演:デンゼル・ワシントン、ビオラ・デイビス、スティーブン・マッキンレー・ヘンダーソン、ジョバン・アデポ、ラッセル・ホーンズビー、ミケルティ・ウィリアムソン、サナイヤ・シドニー

元プロ野球選手のトロイは、引退後、ゴミ収集員として働いている。決して裕福ではないが、愛する妻と息子たちと、守るべき家を築いていた。いたように見えた。実はトロイには、愛人がいて、その愛人が妊娠したため、トロイは妻のローズに、そのことを告げざるを得なくなった。あまりのことに動揺するローズ。父に失望する息子。彼の家族は一瞬にしてバラバラになってしまった・・・

まあ登場人物が喋る喋る。特にトロイが、よけいなことまでペラペラと長台詞で喋り続ける。同じ状況であっても、言い方次第でもっと違う方向に向かえただろうに、「よくもまあ、ああも酷く妻を傷つける台詞をとうとうと吐ける夫、信じられないわっ!!」って、大方の女性は不愉快に感じるんじゃないかな。
聞けば、もとは舞台作品だとか。ものすごく納得。舞台で役者さんが長台詞いっているのが目に浮かぶくらい。でも、それを映画にするなら、もっと映画にあった台詞に書き換えるべきなんじゃないのかな。あまりにも舞台臭さが残り過ぎていたと思います。男性はどう感じるのか分かりませんが、妻の気持ちが少しでも分かる人なら、トロイという男が発した言葉を、生涯許せないと、わたしは思いますね。
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『キャロル』

2017-12-11 13:49:27 | Weblog
2015年 米
監督:トッド・ヘインズ
出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ、サラ・ポールソン、ジェイク・レイシー、カイル・チャンドラー、ジョン・マガロ、コリー・マイケル・スミス、ケビン・クローリー


写真家を目指しているテレーズは、生活のためデパートで販売員のアルバイトをしていた。クリスマスシーズンの或日、娘へのプレゼントを買いに来たキャロルの不思議な魅力に惹かれる。キャロルもまた、テレーズに特別なものを感じ、二人は会うようになり、やがて一緒に旅行に出ることを計画する。自分らしく生きたいキャロルは、夫と別れようとしていたが、彼女と別れたくない夫は、彼女の性嗜好を理由に娘の親権を奪うと彼女を脅す。テレーズを愛しながらも、娘を奪われたくないキャロルは、テレーズを旅先に残し、夫のもとに戻ってしまうのだが・・・

ん~・・・微妙だなぁ。まず、二人がお互いに一目ぼれした部分の描写がおざなりっていうか、かなり端折られている感じで、ついていけなかったです。そこで取り残されたら、その後を楽しむのはなかなか難しいでしょ。キャロルはともかく、テレーズは、それまで全く同性愛の兆候がなく、彼氏に対しても違和感を感じてなかったわけで、そこからキャロルと本気で交際するまでがなんか唐突過ぎる気がしました。キャロルを、もっと魅力的に描けなかったのかな。ケイト・ブランシェットをキャスティングしてるんだもん、そこをもっと欲張って描けたんじゃないかと思います。そうしたら、テレーズが惹かれるのも自然な流れの中で観客に受け入れられるだろうし。だから・・・なんだかもったいないなって思うところのある映画でした。
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