映画鑑賞感想文

濫観っていうか、乱観っていうか・・・ポリシーないですけど(^^;

『ディファイアンス』

2010-08-12 18:51:41 | Weblog
2008年 米
監督:エドワード・ズウィック
出演:ダニエル・クレイグ、リーヴ・シュレイバー、ジェイミー・ベル、アレクサ・ダヴァロス、アラン・コーデュナー、マーク・フォイアスタイン、ミア・ワシコウスカ

実話の映画化だそうですよ。第二次世界大戦下、ドイツ国内同様、激しいナチスの迫害を受けていたポーランドのユダヤ人たち。彼らの中で、国外逃げず地元の森の中で自衛組織をつくって迫害に抵抗していた人たちがいたそうで・・・その中心人物だったビエルスキ兄弟の話になっています。

シンドラーとか、杉原千畝とか、ユダヤ人を助けた人たちのエピソードだと、紛れも無い美談になるのですが・・・彼らの場合、食料や薬の調達のため、ユダヤ人じゃない地元の人たちから略奪をしなくちゃならないようなこともあり・・・またビエルスキ兄弟は、そういうことが出来る人たちだったということから・・・ツルンと美しいだけの話には出来なかったようです。でも、やっぱりそういう部分は出来るだけ避けたいという気持ちが、映画を作る人たちの心の中で働いていたのかな・・・無視されたり隠されたりはしていないけど、しっかり正面から描かれてもいなくて、そこはちょっと中途半端かなと思いました。

 だからってことでもあるんだと思いますが、ドキュメンタリーではなく、かといって娯楽性を重視しきってもいなくて・・・見る側としては、どういうスタンスで見ていいのか、ちょっと迷いました。ミーハー的には「ダニエル・クレイグ好きだし、まっ、いいんだけど」って感じなんですが、ドキュメンタリー性か娯楽性か、どちらかを捨てて振り切れてもらった方が良かったような気はします(^^;。


『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/


『陽のあたる坂道』

2010-08-09 13:59:53 | Weblog
1958年 日本
監督:田坂具隆
出演:石原裕次郎、北原三枝、芦川いづみ、千田是也、轟夕起子、小高雄二、山根寿子、川地民夫、天草四郎、森川信、渡辺美佐子、小沢昭一

その点・・・って言っても、一つ前のエントリーをご覧になっていない方には唐突ですが(^^;・・・この映画は、裕さんのキャラクターを活かした、スター映画としてはよく出来た映画なのであります(^^)。っていうか、そもそも石坂洋次郎さんが、裕さんをイメージして書いた本を映画化したものだって話ですから、当然っちゃあ当然ですね。

前にも話したと思いますが、石坂洋次郎さん原作の日活映画は、台詞が煩くって、少々辟易とするところはあるんですが・・・それを差っぴいても裕さんが素敵なので、みぃ~んな許しちゃうんです(^^)。

それに女優陣の配置が、わたし的ベストです。恋人が北原三枝さん、妹が芦川いづみさん、お母さんが轟夕起子さん・・・マジでベストです(^^)。

裕さん自身は、こういう映画、あまり好きではなかったかもしれませんが、女子は萌える最高のスター(アイドル)映画でありますよ、はい。


『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『TV談義の掲示板』
http://www2.ezbbs.net/02/84q3eu/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/

『不思議と怖いもの収集』
http://moon.ap.teacup.com/oberon/


『男と男の生きる街』

2010-08-09 12:45:04 | Weblog
1962年 日本
監督:舛田利雄
出演:石原裕次郎、加藤武、渡辺美佐子、芦川いづみ、南田洋子、大坂志郎、浜田寅彦、高品格、長門勇、井上昭文、平田大三郎、稲葉義男、二本柳寛、高原駿雄、山田吾一、杉江弘、河上信夫、天草四郎、紀原土耕、東郷秀美、高島史旭、吉田祥、久松成次郎、小野武男、相原巨典、武藤章生、久遠利三、野村隆、八代康二、川村昌之、神山勝、鴨田喜由、神戸瓢介、玉井謙介、水木京二、峰三平、柳瀬志郎、小泉郁之助、近江大介、大川隆、小柴隆、英原穣二、早川名美

裕さんが新聞記者。因縁のある刑事が加藤武さん。刑事だった裕さんのお父さんが殉職した過去の事件と、現在の事件がリンクして・・・というような話。

裕さんの主演映画の中では・・・ふむ、中っくらいの好さかな。映画としては、そんなに悪くないと思うんですよ。裕さんファンでなくても面白いかと聞かれれば・・・ちょっと自信はないですが(^^;・・・それでも、まあまあ、ちゃんとした映画だと思います。ただね・・・なんだろう・・・魅力には欠けちゃっているですよねぇ~。裕さんの魅力が爆発していないっていうだけじゃなく・・・映画としてちゃんと作ったから、その分、普通でツマラナイみたいな(爆)。 スター映画って、難しいですよね(^^;。

『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『TV談義の掲示板』
http://www2.ezbbs.net/02/84q3eu/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/

『不思議と怖いもの収集』
http://moon.ap.teacup.com/oberon/


『コッポラの胡蝶の夢』

2010-08-08 16:14:43 | Weblog
2007年 アメリカ&ドイツ&イタリア&フランス&ルーマニア
監督:フランシス・フォード・コッポラ
出演:ティム・ロス、アレクサンドラ・マリア・ララ、ブルーノ・ガンツ、マット・デイモン、アンドレ・ヘンニック、マーセル・ユーレス、アレクサンドラ・ピリチ、エイドリアン・ピンティー、フローリン・ピエルジクJr.、ゾルタン・バトク、アナマリア・マリンカ

愛を犠牲にして研究に没頭してきた人生に虚しさを感じる老言語学者ドミニク。復活祭の日に雷に打たれ奇跡的に一命をとりとめた彼の肉体は、なぜか若さを取り戻していた。かれに起こった奇跡的現象に興味をもったナチスの拘束から逃れて旅に出たドミニクは、かつての恋人ラウラに似た女性と出会い、彼女によって彼が研究し続けてきた言語の起源に迫ることができる。が、彼の研究が進むにつれ、ラウラの肉体に異変があらわれた・・・というようなお話。

言語の起源に迫るというテーマは、ものすごく興味深いのだけど・・・きっと、理詰めでは無理だということも分かっているし、幻想的な展開にしたんでしょうね。いや・・・幻想的な物語を作りたいというのが先にあって・・・それにスパイスとして言語学を降りかけたのかな。とにかく、面白い組み合わせではあるのだけど・・・やっぱり、そんなに簡単には解きほぐせないテーマだったみたいで・・・完全なる消化不良に終わった気がします。

それでも、わたしは、こういう挑戦そのものは大好きです。失敗しても、やって欲しいと思います。興行的にどうかは・・・ふむ、厳しい思うので・・・安易に“がんばってください”なんていうのも無責任だとは思いますけどね(^^;。

映画の不完全な部分の中から、自分の好きなところをセレクトして、自らの想像力で掘り下げていける、アート派思索家の人には、楽しめる可能性が大なのかな・・・けど、映画そのものにある程度の枠組みなり答えを用意していて欲しい人には、納得できない映画だったのではないかと思います。ちなみに、わたしは想像力に乏しい後者ですから、あまり楽しむことはできませんでした(^^;。


『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/


『薄桜記』

2010-08-08 16:04:08 | Weblog
1959年 日本
監督:森一生
出演:市川雷蔵、勝新太郎、真城千都世、三田登喜子、大和七海路

赤穂浪士のスピンオフですね。何もかもが巧くいかないっていうか・・・ボタンの掛け違いで、ちょっとずつズレて、みんなが不幸になっていく感じ。融通のきかない武士道精神が、幸せを遠ざけているように感じられる物語です。

市川雷蔵&勝新太郎コンビの映画って、けっこう沢山あるみたいですけど、たいてい勝新さんが素敵じゃないんですよね。活きてないですよね。何もかもが、なにか勿体無い感じの映画で・・・う~ん、お薦めとは言いがたいかな(^^;。


『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/


『幻影師アイゼンハイム』

2010-08-08 15:46:27 | Weblog
2006年 米
監督:ニール・バーガー
出演:エドワード・ノートン、ポール・ジアマッティ、ジェシカ・ビール、ルーファス・シーウェル、エドワード・マーサン、ジェイク・ウッド、トム・フィッシャー、アーロン・ジョンソン、エレノア・トムリンソン、カール・ジョンソン

大人気の幻影師アイゼンハイムは、ウィーン公演で観客の中に幼馴染のソフィを見つける。子どもの頃、アイゼンハイムとソフィはお互いを愛しく思う仲だったのだけれど、家具職人の息子と公爵令嬢という身分の違いから、大人たちによって引き離された過去があったのだ。そして、大人になったソフィは、粗野で傲慢なオーストリア皇太子レオポルドと婚約させられそうになっていた。アイゼンハイムは、ソフィが今も彼のことを子どもの頃と同じ気持ちで慕ってくれていることを知り、一緒に逃げようと計画する。しかし、それをレオポルドが見逃すはずはなかった・・・というようなお話。

好意的にいえば燻し銀。冷たくいえば、なんだか地味な映画なんですよね。何も悪くはないんだけど・・・なにかパッとしたところがなくって・・・アイゼンハイムのキャラクター設定が陰気だからかな(爆)。でも、まっ、全体的に良く出来ているんじゃないかと・・・特に、納め方は良いと思いますし・・・役者さんも巧いですしね・・・うんうん、悪くはないです。映画好きな方なら、お気に召すんじゃないかな。娯楽性が高いものがお好みの方には、ちょっとダル目かもしれませんが(^^;。


『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/


『マルタのやさしい刺繍』

2010-08-08 14:57:12 | Weblog
2006年 スイス
監督:ベティナ・オベルリ
出演:シュテファニー・グラーザー、アンネマリー・デューリンガー、ハイジ=マリア・グレスナー、モニカ・グプサー、ハンスペーター・ミュラー=ドロサート

スイスの小さな村。夫に先立たれた80歳のマルタは生きる張りを失い、ただボンヤリと時を過ごすだけの毎日を過ごしていた。けれど、地元の合唱団の団旗の修理を依頼され、裁縫で身を立てたいと思った若い頃の夢を思い出したマルタは、さっそく夢の実現に向かって行動を起こした。とはいっても、田舎の町で手刺繍のランジェリーの店が受け入れられるはずもなく、アメリカかぶれの親友リジー以外は、マルタを非難したり嫌がらせをしたり・・・すっかりマルタは意気消沈する。そんな時・・・

なんでしょう・・・最近、こういう高齢の女性が頑張るお話に、めちゃくちゃ弱いんですよね。しかも、マルタを中心にメインキャストの老女四人が実に素晴らしい。スイスでは、みなさん有名な女優さんらしいですが、わたしは彼女たちを全く存じ上げないので、その演技力から、それぞれの役柄そのものの女性たちにしか見えなかったです。

女性であるというハンディがある上に、高齢になり武器に出来る女としての魅力すら失ってしまった彼女たち。けれど、それでも夢を追うことはできる。いや、彼女たちだからこそ失うことを恐れず夢を追うことができる。高齢になってからこそ、自分の人生を満喫できるという可能性を感じさせる映画でしたね(^^)。

若い頃のように、声高に自分が傷つけられたことを叫び散らしたりはしないんですよね。彼女たちは、静かに静かに傷つく。けれど、今まで嫌と言うほど繰り返し傷つけられ、我慢を重ねてきた彼女たちが進むと決めたら、そこには誰にも止められない強さがあるんですねぇ~。いや~、とっても素敵な映画だったと思います。女性必見・・・こういう言い方は好きではないのですが・・・でも、ほんとうに女性必見の映画だと思います。

『マルタのやさしい刺繍』公式HP
http://www.alcine-terran.com/maruta/


『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/


『ある公爵夫人の生涯』

2010-08-08 12:04:12 | Weblog
2008年 英&伊&仏
監督:ソウル・ディブ
出演:キーラ・ナイトレイ、レイフ・ファインズ、シャーロット・ランプリング、ドミニク・クーパー、ヘイリー・アトウェル、サイモン・マクバーニー、エイダン・マクアードル、ジョン・シュラプネル、アリスター・ペトリ、パトリック・ゴッドフリー、マイケル・メドウィン、ジャスティン・エドワーズ、リチャード・マッケーブ

タイトル通り、デヴォンシャー公爵夫人ジョージアナ・キャヴェンディッシュの生涯を描いた映画ですね。17歳で超名門貴族デボンシャー家に嫁いだジョージアナ。知性と教養に恵まれ、容姿端麗でもあったジョージアナは、あっという間に社交界の華になり周りの人たちからはチヤホヤしてもらえるが、何を考えているのか人間味がまったく感じられない夫とは、ちっとも心が通わず虚しい結婚生活を過ごしている。しかも夫は、跡継ぎとなる男子を産めないジョージアナに当てつけるように愛人をもち、その愛人の子どもをジョージアナに育てさせる。そして、せっかくジョージアナに心の通じ合う女友達が出来たと思ったら、その女友達まで自分の愛人にしてしまう。さすがのジョージアナも、妻であること母であることより自らの恋に生きようと決心するが・・・そんな話です。

なんでもジョージアナは、故ダイアナ妃のご先祖様だそうで・・・境遇が重なると、盛んに宣伝していましたが・・・ちょっと下品なプロモーションですよね、それって。正直、ジョージアナの境遇って、当時の英国の貴族の女性にとっては普通のことじゃなかったと思いますし・・・そんな中で、境遇と折り合いをつけながら自分を持ち続けたジョージアナって、ダイアナさんとはむしろ似ていないですよね。

それにしても、キーラ・ナイトレイって、何故かわたしが面白そうだと思う役をキャスティングされる女優さんなんですよね。特に芝居が巧いとか、特に美しいとか、特別なものは感じないんだけど、彼女の何かが面白い役を引き寄せるんでしょうね・・・それって何なのかな。きっとこれからも彼女の主演作は何本も見ることになると思いますが・・・そのあたりを見極めたい気分なんです。ファンではないんですが・・・なんだか不思議な縁を感じています(爆)。

『ある公爵夫人の生涯』公式HP
http://www.theduchessmovie.com/intl/jp/



『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/

『夢日記』
http://angel.ap.teacup.com/oberon/


『RONIN』

2010-08-05 14:58:43 | Weblog
1999年 米
監督:ジョン・フランケンハイマー
出演:ロバート・デ・ニーロ、ジャン・レノ、ナターシャ・マケルホーン、ステラン・スカルスゲールド、ショーン・ビーン、スキップ・サダス、ジョナサン・プライス、ミシェル・ロンズデール、カタリナ・ヴィット、フェオドール・アトキン

謎の女ディアドラに集められた、五人のプロフェッショナル。彼らはどこの組織にも属さず、自らの判断で仕事を請け負い、金という報酬だけで危険な仕事をこなす男たちだった。今回、彼らに与えられたミッションは、ある男から銀色のケースを奪うこと。しかし、ミッションの途中に裏切りが発生した・・・というようなお話。

キャストといい物語といい、けっこう男っぽい話ですかね。本来、わたしの好きそうな映画なんですが・・・なにか消化不良を感じてしまったのは、どうしてでしょう。タイトルの『RONIN』の意味が分からないとか、そういうことは置いておいたとしても・・・何かスッキリしないんですよね。もっさりしていると言うか・・・全体的に散漫っていうか・・・見ていて、ぐぅ~っと集中していけないんですよね。素人目には、どこといって悪いところがあるようにも見えないんですけどねぇ~。というわけで・・・う~ん、あまり面白くなかった・・・っていう感想になっちゃいました(^^;。

『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/


『ジェロニモ』

2010-08-05 14:04:46 | Weblog
1994年 米
監督:ウォルター・ヒル
出演:ジェイソン・パトリック、ジーン・ハックマン、ロバート・デュヴァル、ウェス・ステューディ、マット・デイモン

タイトル通り、合衆国騎兵隊に徹底的に抵抗していたアパッチ族のリーダー、ジェロニモのお話。けど・・・どちらかというと“合衆国軍にも彼らに好意的な人がいたんだ”っていうことの方が印象に残る気がします。あまりジェロニモの気持ちに添えるような作りにはなっていなかったような・・・。やっぱり難しいですよね、こういう映画を米国で撮るのはね(^^;。

『OBERON日記』
http://blog.goo.ne.jp/oberon-p/

『生声日記』
http://v-diary.at.webry.info/