『ロスト・レジェンド 失われた棺の謎』

2015年 中国
監督：烏爾善(ウー・アールシャン )
出演：陳坤(チェン・クン)、舒淇(スー・チー)、黄渤(ホアン・ボー)、楊穎(アンジェラベイビー)

曹操が作ったと言われる伝説のトレジャーハンター集団の末裔であるフーとワンとシャーリーだったが、フーは廃業を決意し、シャーリーもそれを好ましく思っていた。けれど、フーとワンの若き日の辛い想い出にまつわる中国での古墓発掘にワンが単独で参加したことを知り、フーとシャーリーも発掘現場に向かったのだが・・・

なかなか憎い映画ですね。舒淇がヒロインの一人ということで、古株の香港映画ファンも引きつけつつ、今時の美男美女で若いファン層も満足させる、絶妙なキャスティング。セットも豪華だし、ドラマも切なさがあって・・・ふむふむ・・・今までのこのタイプの映画に比べて傑出した作品とは言いませんが、決して見劣りすることはないですよ、はい。十分に楽しませていただきました(^^)。

『手紙は憶えている』

2015年　カナダ＆ドイツ
監督：アトム・エゴヤン
出演：クリストファー・プラマー、マーティン・ランドー、ヘンリー・ツェニー、ディーン・ノリス、ブルーノ・ガンツ、ユルゲン・プロホノフ、ハインツ・リーフェン、ディーン・ノリス

妻の死をキッカケに痴呆症状が悪化したセブに、同じ施設の入所者のマックスが手紙と現金を渡す。マックスは、ゼブと自分はアウシュビッツの生き残りで、彼らの家族を殺したにも関わらず身分を偽って逃げおおせているナチの将校を、もう体が動かなくなったマックスの思いも一緒に背負って罰する旅に出るとゼブが約束したというのだ。ゼブは、失われた記憶をマックスに渡された手紙によって呼び起こしながら、復讐の旅にでかけるのだが・・・

高齢の認知症の老人が主人公なので、スピード感はないし、映像美的な楽しみも皆無なのだけど、まったく飽きることなくみられるのは、ゼブを演じるクリストファー・プラマーのおかげが、台本が素晴らしいのか。で、ラストもいいんだけど・・・認知症の症状で、これって可能なのかなと疑問が・・・でもまあ、そこは追求しないで、歴史的な事柄に心を致し、役者さんの演技を堪能すべき映画なのかもしれません。