杵屋六郎ブログ

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声の色を変える

2017-08-20 22:41:51 | 日記
映画、演劇、芝居、歌舞伎、落語、邦楽、オペラなどを見聞きすることによって声の違いを観察することが重要である。曲によっていろいろな色に声を変化させることが出来れば表現の範囲が広くなる。絵画で言えば使える絵の具の種類が増えることで華やかを増すことが出来る。大切なのは絵心を持って取り組むことである。アートであることをしっかりと意識することで声の色を見分けられるようにしよう。そういう気持ちを持続させることで自然と声の色を変える面白さがわかる。
声を真似ることを昔から声色(こわいろ)と言うが、声に色がついていることが興味深い。

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説(声色 こわいろについて)

声色
こわいろ

俳優のせりふ回しの声や口調をまねること。古く元禄年間 (1688~1704) に始るが,のち劇場前で興行の宣伝のため,出演俳優の声色を使う木戸芸者により発達した。天明年間 (81~89) には吉原その他の幇間 (たいこもち) のなかに声色専門の芸人が生れ,江戸時代末期には両国あたりの料亭を回る声色船,さらに銅羅や拍子木を持って流して歩く2人連れの声色屋が現れた。また寄席にも声色専門の芸人がいる。昭和期には古川緑波によって,芝居の模倣からその対象を広げた声帯模写へと変革した。声色を学ぶ本として,正徳年間 (1711~16) に名ぜりふ集があり,以後「鸚鵡石 (おうむせき) 」の名称で多く版行された