樵(きこり)の日記

福岡県の奥八女に棲む一人の樵が、田舎から発信する「自分発行き先不明」の情報切符。

なでしこジャパンは再び世界で輝けるか。

2019年06月30日 | スポーツ

女子W杯フランス大会。なでしこジャパンは16強止まりで帰国した。
2011年に優勝した頃に比べると世界の女子サッカーの進化はめざましく、日本が勝てない試合が多くなった。今回もグループステージ突破すら危うい状況だったし、どうにか2位通過したとは言え、この先勝ち続けられるのか不安だったが、あっさりとノックアウトステージ緒戦で敗退となった。

試合後あちこちの寸評を読んで、シロウトなりにこの敗戦を考えてみようと思ったけど、どうしてもこの言葉に尽きるような気がする。

「決定力不足」

だって…得点を多く取った方が勝ちなんだから、どんなにチャンスを多く作ったからといってポイントが与えられるワケでも何でも無い。確かに多くのチャンスを作ってはいるがそこで得点をものに出来ないでいると、ああいう試合展開になっても仕方が無い。
後半あれだけ押せ押せムードで惜しいチャンスをことごとく潰していけば、たった一度のカウンターであたふたした挙げ句PK与えるような試合になっても仕方が無い。負けるために試合をやってるようなものだ。

不思議に思うのは、2011年に比べると各選手達の技術は数段上がっていて、試合を読む力も備わっているはずだ。なのに試合展開は相変わらず遅いビルドアップと狭いピッチでのパス交換。たまに放つシュートは枠を大きくハズしたホームランばかり。

特に解せないのは身長が低いのにセットプレーで無理矢理ゴール前に放り込む単純さ。相手にすればショートプレーで陣形を崩される方が絶対イヤなハズなのに、ビルが建ち並ぶところへわざわざ放り込み、ルーズボールを取られてカウンター喰らうなんて…(泣)

シロウトが見ていて不思議なのは日本がカウンター仕掛けようとしたとき、相手はもうブロックを作り始めている事。いろんな専門家が言ってるように、海外はスピードが速くなっているんだろうか。もしくは日本の選手達の出足が遅いのか。岩淵や横山がドリブルでゴール前に仕掛けるような展開になかなかならない。

一番良いのは相手が攻めあがった時、ルーズボールを長谷川に預けて一気に前線へパス。右サイドの中島が持ち上がってセンタリングで菅沢へ…ってのが理想なんだけど、なかなかそうはならない(笑) 守りから攻撃へのスイッチが遅いような気がするんだけどなァ…。まぁ菅沢も男子の大迫のようなポストプレーが出来る選手じゃないような気もするんだが…。
菅沢が前線に残って彼女にボールを当てると言っても、相手チームは既にマークしてんだからあんまり意味が無いような気もするんだけど。彼女にボールをキープするだけの能力があるか、またそこからの展開力があるのかも疑問…。中島も攻めあがって結構フリーでミドルシュート放つんだけど、この精度の低さは見事なくらい(笑)

とにかく、なでしこのシュート精度の低さよ(泣) これにはホント呆れる。枠内に飛ぶならまだしも、枠を外すようなシュートはお願いだからもう打たないで欲しい。「後はボールに聞いてくれ」みたいなシュートを見ると、本気で得点を奪いにいってるのかと疑いたくなる。

まぁ…いろいろ書いてきたけど、とにかくFW、MFはシュートの練習をしっかりやって下さい。チャンスで得点決められない連中は代表から外すくらいの勢いでやらないと目が覚めないのでは無いか。結果が出せない選手はスタメンから外す。新しい選手をどんどん代表に呼ぶといった競争意識と危機感をもっともっと選手達に持たせないと世界からますます取り残される。

もはやW杯では堅守速攻で無いと得点が入りにくい現状。両サイドに足の速い選手と絶対的なエースを揃えない限り世界で戦えないだろうな。ちんたらボール回して、相手がプレッシャーに来ると慌ててミスを繰り返すようなチームじゃ世界に通用しない。自陣でパスミスとかあり得ないレベル(笑)
ボールを奪った時の迫力が無いようなチームはいくらでもボール持たせてもらえる。ポゼッション率が高ければ試合をコントロールしてると思われたのはなでしこが優勝した頃の話。今は一瞬の隙を突いて得点を奪うのが主流だよ。ダラダラ動き回ってムダな体力を消耗するより、勝つために体力を温存しといて下さい。

とにかくなでしこに一番必要なのは、自分達の特徴を知ること。それはプラスだけじゃ無くマイナスの部分も含めて。試合開始直後から先制点求めて走り回るよりも、相手の攻め手が何処で、相手の弱点は何処なのかをしっかり吟味して、チャンスになったら絶対にモノするという覚悟を持って試合して欲しい。

得点取らなきゃ、負けるのだ。それが現実。